2018年6月


最近働く女性が増えてきたせいか、夫婦で家事の分担をされている家庭が多いようで、料理は奥様、掃除は旦那様、おふろ掃除は・・・・というようにそれぞれを分けていたり、中には食べたいものはそれぞれが買ってきて、同じテーブルで別々のものを食べたり、(そんなコンビニのCMがあり、嫌悪感を覚えましたけれど)、洗濯物もそれぞれが自分のものだけを洗濯したり、冷蔵庫の中も買ってきたものを別々にしまっているという家庭も、実は私の知り合いにも存在しています。

寝る部屋はもちろん別々、テレビを見るのも趣味が合わないから別々、旅行はそれぞれが友達と行くほうが気が楽なので、別々という具合です。おそらく、家庭での会話も少ないでしょう。

それなのに一緒に生活しているのですから、私は不思議でなりません。

子供のためという言い訳は、子供が小さければ理解できますが、子供が巣立ってしまえば、その理由も理解に苦しみます。

経済力だけでつながっているのかもしれませんが、そのあたりはちょっとわかり辛い点です。

先日中学時代の同級会がありました。男女同数で、総勢20名でした。毎年開催していますが、大体20名から25名くらいが集まります。そして近況報告やこれからの目標などを話してもらっているのですが、一人、奥様をなくされた男性が、「妻を亡くして初めてありがたさがわかった。家事は普通にやっていると思っていたけれど、自分でやってみると、こんなにも大変なことを、毎日やってくれていたことに気づき、もっとありがとうを言えばよかったと反省している。男性のみなさん、奥様を大切にしてください」というスピーチをされました。
まさに亡くなってから初めて気づかされたことだったのですね。

私の年代は、家事のほとんどを妻が引き受け、なおかつ子育てもしていた時代ですし、中には舅や姑の世話をし看取りまでされた方も多くいて、私のようなのんきに過ごしてきたものからは想像もできないほど苦労を味わってきているにもかかわらず、「幸せな人生よ」とこともなげに口にする女性もいます。本当に頭が下がる思いです。

さて、夫婦の在り方って、それぞれに異なって当たり前でしょうが、少なくとも、同じ部屋にいながら、それぞれが違うものを食べたり、別々の部屋でテレビを見ることもたまりはあり得ますが、いつも、というのはどうも違うような気がしますし、洗濯も別々などというのも、「だったらどうして結婚したの?」と言いたくなります。

よく、若い人から「どういう基準で相手を選んだんですか?」と質問されます。3高なんて言っていたこともありましたよね。高収入、高学歴、背が高い、うーん、いいにはいいことでしょうが、それよりも価値観が一緒ということが大切だと常々感じています。同じものを見て感動したり、同じところに行ってみたいと思ったり、金銭感覚が同じというのも、見逃せないポイントでしょう。夫婦げんかの多くはお金にまつわることに端を発していることを思えば、金銭感覚は近いほうがいいに違いありません。

私は味の好みが一緒も大きなポイントとしてとらえています。たとえば我が家の味はとても薄味で、ラーメンを食べるときは「味は薄めにして}と依頼しますし、スープなどは規定量の半分しか入れませんし、味噌汁の味噌の量もちょっぴりです。夫も私もそれで十分で、外食をすると味が濃すぎて血圧が上がりそうと感じます。

サラダのドレッシングも味が濃いでしょう?だから自分で作りますし、実は我が家には醤油がありません。もう何年も買っていません。だし醤油を薄めて使っています。だからお寿司を食べに行くと醤油が合わないことが多く、ネタの上に刷毛で塗ってくれるお店が好きですね。

まぁそんなこんなで、多少は嫌なことがあっても、相手のそれを許せるかどうかということで、若い時は許せても、年とともに許せなくなることが増えるのが通例で、嫌な面が目立ってくるのですから厄介なことです。

でも、若い時はかっこよかった人もだんだん経年劣化しますし、自分も皺が増え、ほうれい線が目立ち、お腹の周りには余計な脂肪が付き、髪が薄くなり・・・・あぁもう数え上げたらきりがないわけです。ですから、そういった外見的なことには目をつぶって、性格が良いとか、思いやりがあるとか、優しいとか、自分にできないことができるとか、思考回路が似ているとか、そういうことが大切だなって、いまさらながら思います。
あなたはどのようにお考えですか?