2023年3月


少しずつ春めいてきて、心もはずんでくるようです。季節は黙っていてもめぐってくるものだなぁと思いますが、1年たった今でも、ロシアとウクライナの関係は一歩も進まず、好転しそうに無いことは皆さんもご存じのとおりです。

誰がこんなにも長引くと思っていたでしょうか?停戦して欲しいと願っている人は世界中にいるでしょうにプーチンのあの強硬さと自分を正当化するずるさには驚くばかりです。

子供を人質にとって、名前も変えさせて、ロシアに都合の良い洗脳をしているなんて、親の気持ちを思うとなんともやり切れなさを覚えます。今はもう、ウクライナの言葉を忘れてロシア語を使う子供も多くなっているようで、あまりのやり方に怒りさえ感じます。

ロシアには3回行きましたが、エルミタージュ美術館や、グランドクレムリン宮殿の美しさは素晴らしいものの、そこで働く人たちの冷たいまでのまなざしや、説明員のロシア側に立った話しぶりに、半ばあきれなぜあんなにも自国よりだったのかと感じたことを思い出します。

税関でも、エルミタージュでも、レストランでも笑顔に出会ったことは皆無で、いつも冷たい印象を受けました。そう、あの、プーチンの冷たさは、ロシアで私が受けた印象とつながってくるのです。

サンクトペテルブルグ、ウラジオストクやコルサコフで出会った人々も、なんだか冷淡で無愛想な人が多く怒っているようにさえ見えました。買い物をしても「ありがとう」でもなく、笑顔もなく、あの世界的に有名なエルミタージュ美術館は2日にかけていきましたが、カードは使えない、ドルも円も使えない、結局ロシアのお金のみということもあって、お茶を飲むときには通訳さんからお金を借りて飲みましたが、それでも笑顔もなくなんだか、こちらが恐縮するような感じでした。

今は、核をちらつかせてアメリカやEUの国を遣り込めようとしているようですが、ひとたび核を使えばそのあとはどうなるのか。本当に恐ろしさを感じます。更に、ロシアとウクライナから始まったにもかかわらず、今や、アメリカとEUの国々、対してロシア、中国、共産主義の国というような枠組みになって、いつ世界戦争が起こっても不思議ではないように思います。お互いに、ここまで来たら、引くに引けないということかもしれません。

話は変わりますが、肋骨を骨折してからは運動ができないので、昼も家にいる時間が多くなりました。テレビを見ようと思っても昼は若い芸人、それも同じような顔ぶれで、食べた、行った、遊んだ、「映えする」などと、自分たちだけで楽しんで、写真をたくさん見せて、それをアピールして、どうでもいいような話題ばかりで、耳障りなキーキー声で話して、大声で笑う番組ばかり。
夜になって、NHKとBSは見ますが、それ以外で興味を持ってみようと思う番組が何と少なくなったことでしょう。

大河ドラマも最近はあまりにも現代的になってしまい、言葉やしぐさも、昔の大河ドラマとは全く違うことに驚くほどで、威厳もなければ重厚さもなく、貫録さえも失われていて、次第に見なくなってしまいました。
若い人向けということかもしれませんが、あそこまで歴史を変えて放送されるとは思ってもみなかったことで、原作者と脚本家の間に齟齬があるように思えてなりません。出演者もタレントや芸人が多く、役者は少ないので、期待を裏切られてしまうのでしょう。

そうそう、この「ひとりごと」に骨折のことを書いて以来、何人もの方から案じるメールをいただきました。ご心配をおかけしました。有難うございます。少しずつ快方に向かっているようですが、2,3カ月はかかるそうですから、もう少しおとなしくしていないといけないようです。

先日ひと月ぶりに自転車に乗って、まだちょっと自信が無いかなと思いました。相変わらず横になるときが一番痛く、寝るときは上を向いたままですので、本を読むのが大変です。寝返りはおそらくしていないのではないでしょうか?
少しずつ春になるように、私の骨折も快方へ向かうことを願っています。それでは、また来月。