首都アスマラ
陽落ちるころ首都アスマラに到着す。標高二千四百、寒い

夕食後ホテル付近を散策す閑散として憂い漂う

「ミネラルの含有量は世界でも---」土産に塩を雑貨屋で買う

                 *

「あれ食事 ? パン二切れとジュースしか---」翌朝バスの中での不満

「難民のあふれる国でよく言うよ。昨日のキャンプの子らを思えよ」
( 5 ) PEACE BOAT
SL列車
我々の援助物資のお返しにSL列車が我らを待てり

ご立派と世辞にも言えぬ汽車なれど我らは嬉嬉と窓辺陣取る

車窓より飛び込む景色はモノトーン空も大地も灰色である

涸れ切った川でモソモソ人の群れ。雨季に備えし土木工事か

そう言えばエジプトにあるピラミッド、公共事業と知りて納得

終着の港の町に近づけば汽笛はやまず民も手を振る

運行は年に一日それも今日、ピースボートの為だけと知る
Paddler 7
2000.5〜(28th)
Paddler 7
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