特別寄稿 成沢未来君
      
(現須坂東高校3年生)
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十七歳 
教職とは聖職なりや幾万の子等が「先生」と呼びて敬う

寄せ集めの言葉の渦にのまれゆく師よ目前に現れくれぬか

初夏の風止みしばし小雨降る君に届かぬ形容詞あり

小さき音もそばたてて聞く受験生深夜零時の君がケイタイ

地表より湧きてきらめく岩清水朝はすなわちここに始まる

季の節目に必ず季の雨の降る洗い流して全て新し

ひとりとは例えばひたすら降り続く月の光を射抜く夜の雨

中傷の風吹くなかれきみどりの公孫樹(いちょう)浮かべてプール

とき熟れてやさしき者のてのひらに水密桃の汗はこぼるる

父の声頼りに暗闇歩きおり母の声出口で聞こゆ



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