■アジアの大地
アジアに雄大な山がたくさんあることは知られているが、
我々登山隊一行はその日、地上110m地点を探索していた。
薄い空気と戦う我々の目に入ってきたもの、それは挑戦しければならない男のロマンであった。
我々は、吸い込まれるようにアジアの台所といわれる場所へと足を踏み入れた。
今回挑戦するのはアジアンキッチンのびっくりビッグパフェ。
ショーウインドウの中でひたすら異彩を放つこのメニュー、
アジアン居酒屋で頼む人はいるのだろうかという疑問を抱きつつ入店し注文。
前回同様同行のジャック氏とともにジャンボパフェ2つを待ち続ける。
まだ時間は6時前だったため、店内はまばら。
窓際の夜景の見えるカウンター席にカップルが席を埋めている程度である。
待つこと40分、店内にプァーとラッパの音(カッコイイラッパじゃなくて
子供用のプラスチックのおもちゃのあの音)が鳴り響く。
驚いて振り返った人々の注目を浴びながらパフェは運ばれてきた。
しかも上には花火が2本輝いている。目立ちすぎである。
テーブルに置かれたあと、店員が我々を取り囲み、
タンバリンの音と拍手とおめでとうございますという言葉で祝福してくれたのだが、
なにがおめでとうなのかがいまいちわからない。
パーティーのなにかで注文したのならわかるのだが、
記念日でもなんでもない男2人にこんな言葉をかけてくれるのは
自己啓発セミナーかフトンの催眠商法ぐらいのものであるので少々不安がよぎった。
おそらく店の趣旨はパフェをひとりひとつずつ食べようととする
男2人の頭がおめでたいですねーということなんだろう、そうですか、そうですか。
午後6時40分 登頂開始
さて、このパフェの中身
トッピングはマンゴームースとアイスクリーム3つ、バナナ6とチェリーが3、
そして生クリーム。チョコレートといちごのソースがかかって飾りのカラースプレーチョコ。
その次にほとんどコーンフレークの層。そこにバナナが3つと
細かく刻んだパイナップルと桃が少しだけ入っていて、その次にアイスクリームと寒天との層。
またコーンフレークがあって底にはいちごソース。
はっきり言ってコーンフレークだらけである。
あとからコーンフレークだけを食べ続けるのは大変だろうと考えて、先にコーンフレークから攻める。
一部に穴を開けてそこから横へ掘り進むという名付けて地盤沈下作戦。
前回同様スタート20分間は快調に飛ばすことが出来、3分の2を消化した。
一方ジャック氏はコツコツとタテに掘り進み消化は3分の1ほど。
そしてジャンボパフェの地獄ゾーンへと体が突入していく・・・
脈拍が上がってきました。心臓バクバクさせながら食べています、とっても体に悪そうです。
ジャック氏はなにを思ったか計算をし始めました。「脂肪のカロリーは1グラム何カロリーだからこれ全体では・・・」
「円錐の体積はこうだから高さが半分になったときは・・・」他のことを考えないと食べられなくなってきたようです。
開始から30分もするとかなりゲッソリモード。
残りはわずかであるがまったく手が動かない。
長いスプーンの上に小さいお好み焼きのヘラがついてるなどというどうでもいいことに気が向き始めました。
ジャック氏も「このまま食べ続けていたら胃がいっぱいになってそのうち肺に入るんじゃないか」と発言、
相当つらそうです。
実は一番下に入っているいちごソースがかなりの難敵で、かなり甘いです。
このソースだけでは食べられないほど甘いです。
コーンフレークと一緒に食べてもまだ甘いです。
ワタシはここで残りの少しを混ぜてしまったために、全体がいちごコーンフレーク、
ああ食べづらい・・・。
そんなことも重なってさらにペースはダウン。
しかしそうこうしているうちにコーンフレークがふやけはじめました、これは大変。
ただ幸運なことにかなりペースがゆっくりになったこともあって
腹は少し落ち着きを見せる。
今がチャンスとばかりにここで一気にスパートをかけた。
7時28分 完食
さてコツコツペースのジャック氏であるが、この時点でかなり手は遅くなっている。
だがいちごソースについては先に食べてしまうという作戦を立てていたようだ。
このため最後の方になってもそんなに苦しむことなく(苦しそうだったけれども)前へと進めた。
その間、先に食べきったワタシはもう意識が別世界にいたのであまりその時のことは憶えていなかったのだが、
前回よりはかなり速いペースで二人とも食べ終えたのだった。
8時11分 制覇
時刻はすっかりお酒にいい時間になっていたが、窓側カウンター席以外にほとんど客がいなかったことは秘密だ。
2004/3/11
びっくりビッグパフェ(1680円)
アジアンキッチン 新宿NSビル店
新宿NSビル29階
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