ハチャトゥリャンという作曲家を知っていますか？

彼は旧ソビエト連邦（現在のロシア）を代表する作曲家で、

１９０３年に生まれ１９７８年に亡くなりました。

本名はハチャトゥリャン・アラム・イリイッヒと言います。
（Ｋｈａｃｈａｔｕｒｉａｎ・Ａｒａｍ・Ｉｌ’ｙｉｃｈと書きます。）

彼は製本工の息子であり、音楽は民俗音楽を親しむ程度でした。

しかしモスクワ大学理工学部在学中に音楽の才能を認められ

大学生になってから正式に音楽の勉強を始めたのです。

彼の音楽はとても個性的で

アルメニア・アゼルバイジャン地方などの民俗音楽を基本として、

それをヨーロッパ風に作曲をしていると思います。

バレエ音楽「ガイーヌ」や組曲「仮面舞踏会」など、

素晴らしい曲が多数ありますが、

リズミカルでもっとも素晴らしい曲のひとつに

「剣の舞」があるのではないでしょうか？！

この曲は昔から中央アジアに伝わる

「戦争の踊り」をモティーフに作られたものです。

これとは対照的にとても静かなピアノ曲があります。

「少年時代の画集より　アンダンティーノ」という曲です。

（Ａｎｄａｎｔｉｎｏ）もしくは （Ａ　Ｌｉｔｔｌｅ　Ｓｏｎｇ　小さな歌）ともいわれています。

この曲は彼の作品の中で、

私がとても好きな曲のひとつでもあります。

とても静かで美しく神秘的な曲です。

調性的にはハ短調として感じられる曲なのですが

和音的にも旋律進行的にも民族的な動きが多くあります。

一概に長短の区別がない曲だと思われます。

特に最後の２分音符の終わり方が

第１音と第５音のみの音を使って終わっていて

長短を決める第３音がつけられていません。

曲と言うのはすべて調性があるとは限りません。

特に現代曲に関しては多くの曲によく見られます。

これは弾く人・聞く人の意識にあわせてどちらでも良いと思います。

あなたはどんな感じで聞きますか？

（Ａｎｄａｎｔｉｎｏ　ハチャトゥリャン　曲)お聞きなりたい方はプレイのボタンを押してお聞きください