Flute・Piccolo 豆知識
豆知識5 ピッコロの話
★ 吹き方
フルートは吹けても、ピッコロでは必要以上に細く吹こうとしたり、口やのどを締めすぎる傾向があるようです。
呼吸法、お腹の支え、運指、アンブシュア、タンギングなどにおいて、あくまでフルートが基本です。
また、唇に強く当てすぎると音が沈んでしまうので、軽く当てて力を抜いて吹くのが良いそうです。
プロの演奏のCDなどをよく聞いて、音色の勉強をする事も大事だそうです。
ピッコロが大好きで、たくさん練習する事が上手くなるコツだと思います。
あと大事なこと!うるさく吹くのは簡単。どんなに高い音が出ても、早いパッセージが出来ても、1人突き抜けてみんなと調和しない音で吹いたらダメです。だから難しいんですね。
★ 楽器のこと
ピッコロを組み立てる時グリスを塗りますが、頭部管が二重構造になっているのでコルクのところだけではなく中にも塗らないと意味がないそうです。
こうすると力を入れすぎずに回す事ができるので、楽器を大切にする意味でも大事な事だそうです。
二重構造になっています。(画像はハンミッヒ)
こういうタイプもあります。(画像はタケザワ)
ピッコロはフルートよりも小さいので、管体内の水分の影響を受けやすいです。
タンポに水滴がついて音が出なくなる事がよくあるので、ちょこちょこ掃除しましょう。
掃除棒のところでも書きましたが、長い掃除棒が便利です。
パウエル組立式の掃除棒と、普通のピッコロの掃除棒を比べてみたところ。
低い音が出ない楽器は調整がきちんとできていないそうです。
1.一番低いレと高音域のラ以上の音がpでもよく出る。
2.中音域のミ、ファ、ファ#、ソのあたりの音がスタッカートでも割れない。
3.高音のレから上が突然低くならない。
の条件がクリアできている楽器が良い楽器のようです。もちろん音程の良さもポイントです!
材質 | |
---|---|
グラナディラ(マメ科) | 堅い材質で乾いた音がする。割れにくい。 |
黒檀(カキノキ科) | 堅いものとねばりのある材質がある。ねばりのあるものは高音で柔らかい音が出る。割れやすい。 |
コーカスウッド | 堅い材質。よく乾燥させてから制作したものでないと割れやすい。 |
ツゲ | 柔らかい材質 |
頭部管が銀製 | 音色が少し明るく高音域が出やすい。高音域をpで吹くことがラク。 |
木製の楽器は割れる事があります。割れたら音が出にくくなるので、すぐに修理してもらいましょう。
=割れないようにするために=
1.普段から楽器の内部をよく拭いておく。
2.楽器が冷たい時に急に吹かない。(手や体でゆっくり暖めてから吹く)
3.クーラーなどの周りでは楽器が冷えないようにクロスなどをかけておく。
演奏会の最中、長く使わない時はジャケットのポケットに入れておくのもよいそうです。
屋外は暑かったり、寒かったり、風が吹いたり、砂ぼこりが飛んだりするのでやめた方がよいでしょう。
どうしても外で演奏しなければならない時は、とっても大切にしている本命の楽器ではなく、安いプラ管の楽器にしておいた方が安心です。
そんな機会がたくさんある方は、お金に余裕があるとき買っておくとよいですよ。
かといって、あまりに安い粗悪品では後悔することになるでしょうから、
ヤマハ YPC-32
ゲマインハート 4P
パール PFP-105E
あたりでいかがでしょう?
あくまでも私の感想ですが、
ゲマインハートとパールは全部黒いので一見「木製」に見えるところが良い感じ。
ヤマハやパールに比べてゲマインハートは、やっぱアメリカって感じの作り。あまり精巧感がない感じ。
パールは美しく出来ていますが、全てプラスチック(新素材グラナディッテ)なので、やっぱりプラスチックの音ですかねぇ。グラナディラとは違う音質です。
音は金属と混ざっているヤマハが一番良いような気がします。。。
★ 音程について
ピッコロの音程には苦労しますね。
ピッコロという楽器は音程に限らず、フルートの問題点を凝縮したような楽器だそうです。
楽器によってもいろいろなクセがありますが、一般論として低音の音程は高くて、高音の音程は低いようです。
これはフルートと反対なので、持ち替えになると難しいとの事。
常に周りの音を聴いて自分の居場所を見つけて合わせるようにした方が良いようです。
やりすぎない程度に、高音を少し高めに吹くとうまくいく場合があるそうですよ。
自分の楽器のクセを見抜いて努力、努力!
※The Flute 参照しました。