【第10巻72番】

1999年7の月、
空より来るだろう、恐怖の大王が、
アンゴルモアの大王を甦らせる、
前後に火星(マルス)が幸福に統治する。

この詩は、やれ人類滅亡を予言した詩だとか、最終戦争の勃発を暗示しているとか、とにかく誤った解釈がなされてきた。正しくは、99年夏のワンダーフェスティバルを予言している詩なのである。

1999年7月は、旧暦の8月。ワンダーフェスティバルは8月に開催された。

「空より来るだろう」の「空」は高いところ、即ちイベントを見下ろせる場所を指す。それは、JAF-CON会場やWF会場にあるとされる、凡人には知られることの決してないVIPルームである。「恐怖の大王」とは、プライバシーの問題があるのであえて実名は記さないが、モデルグラフィックス誌でWFに関して怒っていた恐い人、といえば、想像がつくであろう。「恐怖の大王」が、VIPルームより降臨するのである。

「アンゴルモアの大王」の解釈には、さすがの私も苦労させられた。が、これはアナグラムであることがすぐにわかった。A/N/G/O/L/M/O/I/Sを並び替えると「GAL IS MOON」となり、これは「美少女フィギュアはセーラームーン」と解釈すべきなのである。「恐怖の大王」がセーラームーンのフィギュアを甦らせる、これは即ち、海洋堂のセーラームーン・フィギュアの再販を予言しているに他ならない。

さて、最後の行の「火星=Mars」だが、前の行でセーラームーンの予言がされているからといって、ここで「セーラーマーズ」と解釈するのは早計である。これはマルス=マルチを指している。「前後」とは前回のWF、つまり99年冬のWFと今回のWFのことであり、「99年の冬と夏、マルチによって幸福がもたらされるディーラーが存在する」と詠むのだ。

全文を続けて読むと、こうなる。

「1999年8月に開催されるWFで、
いつもはVIP席に陣取っている恐怖の大王は会場を見て回るだろう。
海洋堂ではセーラームーンのフィギュアが再販され、
冬夏のWFでマルチを発表した幸福なサークルが存在する」

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