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 私の場合、旧型のSRエンジンだが、タイヤサイズが標準185/65R15で9〜10q/g、205/60R15で8〜9q/g、高速道路で10〜12q/gで、燃費はいい方のようだ。リバティ所有者でこの程度の燃費の人は少なくないようだが、逆に新型QRエンジンでも町中で6〜7q/g、高速道でも9q/g程度で、苦労しているというか、ガッカリしている人もそれ以上に多いようです。
 基本的に、リバティは車重が1.5トンもあり(5ナンバーサイズだった旧イプサムより100qも重い)燃費には不利な車である。あと、現在のCVTの特性が、町中の短距離走行には向いていないことが輪をかけていると思われます。


 現在のCVTの欠点は
@スタートをスムーズにするために、停止状態から時速20q/hまではトルクコンバーターを目一杯きかせて、時速20q/h以上でトルクコンバーターをロックアップしていること。

ACVTベルトを保護するためにCVTの油温が上がるまで、トルクコンバーターのロックアップがかからないこと。その日の最初の運転時は、走り出してから5〜6qの距離を走行するまでは油温が上がらず、ロックアップがかからない。(冬場の厳寒期はもっとかかる、暖機運転をしてもCVTの油温は上がらない) 

B加速しようとアクセルを踏み込むと、普通のATなら1段ロー側にキックダウンするように、CVTもロー側に変速されるが無段変速機なるがゆえに何速分もズルズルとローダウンされる。

CエンジンのアクセルスロットルとCVT変速機という、2つの無段階で可変するものを、アクセルペダルという1つのもので調整しようとしていること。

以上の4点だと思われます。


 普通のAT車から乗り換えた人が最初に陥るのは、加速の悪さへの戸惑いと、それに伴うアクセルの踏み込み過ぎでしょう。
 リバティは車重の重さもあって、決して加速のよい車ではありません。急加速には向かない車だといってもいいと思います。
 アクセルを踏み込むとエンジンが上昇すると同時に、CVTがロー側に変速されるため、最初はスピードは全く加速されません。それでさらにアクセルを踏み込む、するとそれがCVTがハイ側に変速されるのを阻む、という悪循環です。
 リバティは高級サルーンはもちろんのこと、他の最新型のミニバンと比べても、お世辞にも遮音性に優れているとはいえず、運転席の足下からエンジンの音と振動が押し寄せてきます。それと、一テンポ遅れて、エンジン回転数は上昇したまま一定でかわらないのにCVTがハイ側に変速されてスピードが上昇するという、普通のATではありえない(エンジン回転数が変わらないのに加速する)ことが起こっています。これらが、エンジンは回っているのに加速しない、という感覚を助長してしまっています。スピードメーターを見ればわかるのですが、エンジン回転数の上昇とスピードの上昇が比例せず、先にエンジン回転数が先に上昇してしまっているだけで、それなりに加速はしているのです。


 CVTはアクセルを戻しながらでも加速します。
 エンジン回転数がある程度上昇したところで、アクセルを少し戻すと、CVTがハイ側に変速されてスピードが上昇していきます。エンジン回転数は少しずつ下がっていくのに、スピードは上昇していきます。この微妙なアクセルの踏み加減をマスターできるかが、燃費の向上をはかれるかどうかの分かれ道だと思います。
 なた、(A)アクセルを踏み込む→エンジン回転数が上昇すると同時にCVTがロー側に変速されて、最初の一瞬はスピードがあまり上昇しない。 (2)アクセルは一定→エンジン回転数もスピードも変化しない。 ですが、(A)と(B)の中間のアクセルの踏み具合で、 (C)エンジン回転数はほとんど変化しないけど、CVTがハイ側に変速されてスピードが徐々に上昇する。があります。ゆっくりした加速でいいときは、この(C)のアクセルの踏み具合を使うといいと思います。


 エンジン回転数 1500r.p.m で加速なんて、イライラしてたまりません。
 CVTの特性がわかってきた頃に陥るのが、足先に神経を集中してアクセルを制御して、なるべくエンジン回転数を上昇させずに加速させようとすことだと思います。アクセルに全神経を集中すれば、CVTならエンジン回転数を1500r.p.m前後に保ったままで、50q/hくらいまで加速することは可能です。でもこれは、とても他の車の流れにのったものではないし、足先も疲れてしまい、精神衛生上いいものではありません。
 第一、エンジン回転数が低いほど燃費がいいとは限りません。スロットルバルブの絞り損失というものが発生し、燃費に悪影響を与えます。


 私の場合は、発進加速は、2500r.p.mくらいまでエンジン回転数を上げる。20km/hでトルクコンバーターにロックアップがかかり、このときエンジン回転数は1500r.p.mくらいまで下がる。そこでアクセルを少し踏みたして、エンジン回転数を2000r.p.mまで上げる。あとはエンジン回転数を2000r.p.mに保って(C)の要領で加速しています。朝の通勤時の交通の流れは60〜70q/hですが、最初の一テンポが遅れ気味(前車と車2台分くらい車間が空く程度)になるだけで、流れに遅れることなく走行することができています。また、これでエンジン回転数を1500r.p.mに保って加速したときと、燃費はかわりません。


 短距離走行の繰り返しには不向き
 トルクコンバーターがロックアップするまでは、同じ加速をする場合でも、同じ速度で巡行する場合でも、エンジン回転数は高めになってしまい、燃費への悪影響は少なくありません。ロックアップがきくようになるまでは、最初は5〜6qの走行が必要です。だから買い物や子供の送迎など、2q〜3qのちょい乗りは燃費に不利です。
 町中で使いやすいパパ・ママ・リバティのコンセプトに反するのが辛いところでしょう。


 アーシングに過度の期待は禁物。でもアクセルの踏み方によっては効果はあります。
 電池にはプラスとマイナスがあります。自動車のバッテリーも同じです。プラスから各部にはコードがつながっていて、電流が流れています。そして各部からマイナスへは、車体の金属部分を伝って電流が流れています。コードは材質に銅が使われていて、車体には主に鉄が使われています。鉄は銅より電流をやや流しにくいので、各部からバッテリーのマイナスまでにもコードをつなげてやって、電流を流しやすくしてやろうというのがアーシングです。
 燃費に関しては、点火プラグに電気火花の勢いが強まる。ジェネレーター(エンジンで回している発電機)の負担が減って、エンジンパワーの損失が減る。などが期待できます。
 ただし、私の経験や、他の方々の報告でも、アーシングは「低速域でのトルクアップに効果が感じられるが、中・高速域では効果は感じられない。」です。だからアクセルをガバガバ踏んで加速している人にとっては、ほとんど効果がないと思われます。
 (C)の加速には、アーシングは有効だと思います。私の場合、70km/hの定速走行時に、エンジン回転数が2000r.p.mから1ランプ分の250r.p.mだけ下げて走行できるようになりました。低速のトルクアップの効果だと思います。満タン法のデータでは、1q/g弱程度の燃費の向上が見られました。
 アーシングのブームはやや去ったようですが、新車で燃費が7km/g程度のものが、9〜10km/gにはならない思います。 雑誌などで劇的に紹介されているものは、年式が古くて車体に錆などが出てきていて、マイナスの電流がかなり流れにくくなっていたものと考えられます。


 タイヤサイズの拡大も、燃費に間違いなく悪影響を与えます。
 リバティの車重1.5トンに対して、標準のタイヤサイズ185/65R15はやや非力です。ママさんが買い物や子供の送迎で町中を走行しているだけなら問題ないのですが、パパさんがドライブなどで少し元気よく走るとそのグリップ力に不満が出てきます。
 私も夏タイヤは、205/60R15を履いています。185と205では燃費で確実に1q/gの低下が見られます。ドレスアップで215クラスを履いている場合などは、燃費にもっと悪影響を与えていると思われます。


 CVTはもっと大胆な発想の転換を。
 エンジンは効率の良い回転域がごくわずかに限られています。CVTはエンジン回転数をその効率の良い回転数に保ったまま、スピードを自由に調整できることが売り物のはずです。ただ今までの自動車に慣れた人間にとっては、エンジン回転数は一定なのにスピードが変化するということは感性に合わないことです。エンジン回転数の上昇と共にエンジン音と振動が高まり、それに伴ってスピードも上昇していくのが普通だからです。
 せっかくのCVTなのに、アクセルペダルでエンジン回転数を変化させることによってスピードを調整するという今までの仕組みを、そのまま引き継いでいます。だからBのように相反することが起こって、エンジン回転数は上昇するのにスピードは上昇しないということが起こってしまうのです。
 いっそのこと、アクセルペダルでCVTの変速を調整し、エンジン回転数はアイドリング状態以外は2000r.p.mに一定に保つようにし、スロットルバルブは回転数は一定でもその時々で必要なトルクが出るように自動制御する。くらいの仕組みを実用化してはどうだろう?最初はそのドライブフィールに拒否反応を示す人も、慣れてくればその良さを理解して受け入れると思うが。