ここでは現地のお金の話をします。
なお、旅行にかかる予算や外貨や備品や持ち物、注意事項等は【エジプト旅行記2004】に
詳細に書いてますので、そちらをご覧になってくださいね。
(紙幣には日本と同じように新札・旧札があります。)
↑と言うより、日本より頻繁に新札発行してます。10年前後で新札発行してます。
i ※ 1ポンド=約18円で計算しています。
表面 (スルタン・ハッサン・モスク)
裏面 (ギザのスフィンクス)
100ポンド紙幣はここでは最高額の金種。昨年は6日間の滞在期間中、1度も使用しなかった。(&見なかった。)
今回はカイロ国際空港で”円→エジプトポンド”に両替した際に、いきなり数枚入っていた。「ありゃぁー。100ポンドなんて、まず使わないっしょー。」と思っていたら、初日のギザの第一ピラミッドでさっそく使った。「しっかし、ピラミッドで100ポンドは高いわぁ。ぷんぷーんっ。」
この国では大学を卒業して初任給が300〜400ポンドと言うから、上の100ポンド紙幣で3〜4枚しかもらえないらしい。日本円で6千円〜7千円の給料に驚く。さすがに結婚して子供を持つ家庭ではこの収入では生活が苦しい。そのため副業を持つサラリーマンが多い。大学教授でさえも副業として2つめの仕事を持っている国だ。(本当は禁止だが、この国のゆがみを知っていてそれに苦しんでいるムバラク大統領体制は規制するつもりはない。)
さらにそのため失業率が30〜40%と恐ろしいほど高い。最初、観光中に一日中道端に座っていたり、ずーっと水たばこをふかしている人を見て不思議だった。「この人たちは一体?普段何をしているんだろう??」と不思議に思う人を非常に多く目にする。イスラム教のお国柄、女性の姿はあまり見ない。しかし、考えてみると「バクシーシ、バクシーシ」で観光客から毎日10ポンド受け取るだけで大卒のサラリマーンと同程度の一月300ポンド程度の収入になる。毎日20ポンド以上稼ぐ(?)人は一般のサラリマーンの収入を簡単に超える。
なんとも不思議な国だ。
表面 (アブ・ハリバ・モスク)
裏面 (エドフのホルス神殿)
50ポンドと50ピアストルはものすごく違う。トイレのチップは50ピアストル(約9円)だが、間違ってこの50ポンド(約900円)を出す日本人が多いらしい。エジプト人もびっくりの大喜び!!だっからー、日本人はお金持ちだとおもわれちゃうんだよ?
表面 (ムハンマド・アリ・モスク)
裏面 (セソストリス神殿の柱に刻まれている模様)
この紙幣は、普段の日常生活であまり使わない。どちらかというと観光地で入場券を購入する際に使う程度か・・・。普通の買い物やホテルでこの紙幣を出すと、この国ではおつりが戻ってこない危険性がある。
例えば日本では必ずおつりをもらえる前提で、千円程度の買い物で五千円札を出すことはあるが、この国ではおつりは無視されることもしばしば。言葉で訴えても、もともとおつりを用意していないといわれたりする。だから購入金額ちょうどの金額を払った方が無難。
表面 (リファイ・モスク)
裏面 (カフラー王の彫像)
昨年はこの10ポンド札と1ポンド札の違いが良くわからないうちに旅が終了した。そのため1ポンドをチップに渡したつもりがなんと”10ポンド札”を渡したということも(ガビ〜ン)。良く見ると間違えないのだが、、、。だいたい現地では、お札が汚くて汚くてよく見えな、、、。(と言い訳。)
表面 (イブン・トゥールン・モスク)
裏面 (ナイル川の象徴)
慣れないうちは”0”は絶対5に見えない(だしょ?)、。絶対0に見えてしまう。だから昨年は「0ポンド札は5ポンド札」とわけのわからない覚え方をしていた。(裏面を見ると何も問題ないのだが。)このお札も緑系統の色が好き。
表面 (スルタン・カイトベイ・モスク)
裏面 (アブシンベル大神殿)
たぶんエジプトに長く滞在すると、この紙幣が一番なじみのふかい紙幣になると思う(かな?)
ごく普通の買い物は、この紙幣を1〜2枚出して買い物する機会が多い。街中でコシャリを食べたとか、コーラを飲んだとか、惣菜を買ったとか、、、。
表面 (アズハル・モスク)
裏面 (ラムセスU世像)
トイレといえばこの紙幣。淡い”緑”系のインクも美しく”好きな”紙幣のひとつ。
表面 (アル・サイーダ・アイーシャ・モスク)
裏面(サラディーンの鷲と小麦等の植物コレクション)
最初、アラビア語の”25”の数字はどう見ても数字に見えなかった。この紙幣は2枚でトイレチップになる。スーパーマーケットでも重宝する。でもどこかのホテルでおつりとして20枚ほどがっぱりもらってそのままあまって、さらにそのまま日本に持ち帰り。全部ピン札だったし、あっちこっちにお土産で配ってまふ。
表面 (ギザの3大ピラミッドとスフィンクス)
裏面 (ムハンマド・アリ・モスク)
はじめて見た10ピアストル札。小さくてかわいい紙幣で、まるで子供が遊ぶ”おもちゃの紙幣”みたい。
表面 (作成年とアラビア語の説明)
裏面 (ムハンマド・アリ・モスク)
左から、5セント、10セント、20セント、1ドル。(ただしシンガポールドルです。)
スーパーマーケットの買い物レシート
アレキサンドリアのモンタザ宮殿のちょうど向かいにあるスーパーマーケット(モンタザのファタハラ・ゴムラ・マーケット)でお買い物。
アラビア語はまったく見えないかも知れないが、10種類15個の品物を購入して合計26ポンド45ピアストル(約480円)。それで払ったのは26ポンド50ピアストル。
差額の5ピアストルのおつりはくれない。そのかわりにかわいい小さい飴を1個くれる。
(通常、10ピアストルとか20ピアストルのおつりはくれない。ひどいときには1ポンド〜2ポンドのおつりも平気でくれない。もっとひどいときにはおつりそのものがないと言われる。)
ちなみに上のレシート読める人は読んでほしいが、米1キロ買うと2ポンドで約36円(10キロまとめて買うと300円程度とものすごくやすーい!!)。他にコカコーラ350ミリg1本1.5ポンド(約24円)と安い安い。個人的にはエジプトの米は非常においしい。旅行者の中には「ハーン・ハリーリが安い」とか「スークが安い」と言う人がいるが、観光客を相手にしている値札のない商品自体がまず高い。物価の安さなら現地の人がよく利用するスーパーマーケットや市場が断然安い。すべての商品に値札がついているため値下げ交渉をする必要がない。第一エジプト人と同じ相場で購入している安心感がある。物にもよるが、日本の相場の5分の1〜20分の1の物価感覚で購入できる。
朝食を安くすませるなら、なんと言ってもコシャリ(2ポンド約36円)。それとコーラ(2ポンド約36円)でおなかいっぱいになる。70円程度でりっぱな朝食になる。(昼ごはんにもなるし晩ごはんにもなる。) さらに、安いホテルを10ポンド(180円)〜20ポンド(360円)程度で泊まると、ものすごく出費を抑えられるような気がする、、、が実は落とし穴がある。
ツアーで行くと気がつかないかも知れないが、たとえばギザの観光でギザ地区に40ポンド(約720円)、第1ピラミッドに入って100ポンド(約1800円)、さらに太陽の船を見ると35ポンド(約540円)とギザ観光だけで175ポンド(約3150円)もかかる。ガチョ〜〜ン。
さらに昼食後、エジプト考古学博物館に行って40ポンド(約720円)、ミイラ展示室も見ると70ポンド(約1260円)でカイロ博物館で合計110ポンド(約1980円)。
せっかく朝食を70円で抑えても、ギザとカイロ博物館の観光で5130円と目の玉が飛び出る。 じょじょーじょじょーの世界である。
エジプトは、純粋に観光目的の観光客には厳しいのである。(というのを行ってから気がつく。) ガービョビョ〜ン。
さすが国家収入の40%が観光収入の国である。やはり古代エジプト王朝のファラオは偉大なのである。ミイラになってから数千年後の現代のエジプトの民をも食わせている。(だから本物?のバックパッカーは(エジプトに限らず)高い遺跡などを見ないでひたすら1ヶ所に”沈没”してる人がけっこういたりする。)
でも、こういった観光客の取り込み方や観光そのものへの取り組み方が、年間観光客数でトルコの半分にしか満たない要因になっているのかなぁ?
(ちなみにトルコは、地中海をはさんでエジプトのすぐ北にある国。)