『秘蜜』  Senso'45

冒頭。ドイツ軍中尉ヘルムートによる失礼なパフォーマンス。 余りの身勝手な行動に驚きを隠せないガリエナおばさま。
退場間際、噂の女ったらしが強力な眼力でおばさまを凝視。 視線で○されたおばちゃんメロメロ。
「貴女を追いかけてここまで来ました。」
強引に迫るヘルムート。
グイッっと彼女の腰を引きつける仕草に慣れを感じる。
しなやかな躰体。酒と女とお金。 煙草とギャンブルと大人のゲーム。
「マダム。ボクちゃんお金が必要なの。」 この後には悲しい結末が・・・。

ヴィスコンティの『夏の嵐』ティント・ブラス、リメイク版。
この時点でヴィスコンティさんに失礼な話なのに、内容は更に失礼なものになっている。

あちこちで書いているように、ガブリエルさんの演技はアホエロです。(アホでエロ)
官能映画を謳っているのだから、色っぽいシーンは多いのだが、どれもこれも官能的ではなかった。
監督は「ヘルムートはカゲの部分もある難しい役。」と言ってはいるが、どこがカゲやらわからない。
ただひたすらお金目当てで生きているような。ヘルムートの内面が全く見えなかった。
だから、安っぽい「アホエロ」将校にしか映らないのです。
演出が悪いぞよ。彼のせいじゃない。(あくまでもガブリエルをかばう)

いくら最強の美男でも、初見ガルコがコレだったら、惚れることはないかもしれない。
しかし、それをも通り越して惚れることができたなら・・・俳優である前にガルコ自身に参ったのでしょう。


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