特集 排水管清掃商法


 最近、下水道局とさも関係があるかの如く匂わせ、 訪問販売や電話で、宅地内の下水に関する《調査・修理・点検・清掃》など巧みな言葉で勧誘して、 断ると威圧したり、危機感をあおる言葉で強要する、などと苦情が増えております。

下水道局は、宅地内の下水排水管について工事や清掃などを委託することはありません。 また、宅地内の下水道工事は、登録業者でなければ施工出来ません。



母『あ、そうそう!
昨日な〜、隣の家のオバちゃんが悪質な訪問販売で大変な目に遭ったんやて!』

私『何々?どないしたん?』

母『変な業者が来て、最初は「市役所から頼まれたので清掃に来ました」 と嘘を云って排水管の清掃をやったらしいんよ。
ほんでその後、床下を点検して、
「カビやバクテリアが生えているから早よ湿気取らんとエラい事になりまっせ〜!」
って脅して無理矢理、床下換気扇を設置したり調湿剤を撒いていったらしいんやわ。 嫌やわ〜ホンマ、怖いわ〜』

父『それで、しっかりもののお嬢ちゃんが翌日、業者に解約を申し出たら、
「機械は取り外せまんねんけど、調湿剤は撒いてしもうたから引き取られへんのですわ」
って云われて、解約出来へんかったらしいわ』


私『そら、酷い話やなぁ…』

母『そうそう、70万円と高額や思ったから断ったらしいんやけど、 無理やりヘタり込んで買わへんと帰ってもらわれへんかったらしいで!
しゃあないから結局クレジットで購入してしまったんやて… 解約したいけど、どうすればいいかウチに聞いてきてん』

父『困ってるから隣のオバちゃん達の相談に乗ったってくれへん?』

私『そうやなぁ…明日オバちゃんと話するわ』




 〜翌日〜

隣のオバちゃん『すまんね〜、こんなややこしいのん頼んで。
どないしょう思たけど、オバちゃんどないしてエエか分からんさかい、堪忍な。
…で、ウチはどないしたらエエのん?』

私『そうやね…
アドバイスするとしたら…

下水排水管の工事や清掃を依頼する意思が無ければ、先ずはきっぱりと断る事やね。

少しでも不審に思ったら、近くの消費生活センターや下水道局管理事務所に
問い合わしてからでも遅くないで。

それから、排水管清掃はクーリングオフが適用されるけど、
給水管清掃はクーリングオフが出来へんから注意が必要やな。

これは訪問販売の手口の一種やけど、ひどいトコになると清掃後、
「排水管の水漏れを点検してあげます」と云って、
床下換気扇や耐震補強材などを法外な金額で売りつけんねん。

オバちゃんが引っ掛かったトコ、まさしくソレやな。
これは「次々商法」って云うんやけど日本全国どこでもあるやり方や。
まあ兎に角、無理に契約を勧められても慌ててサインせん事やね…

オバちゃんの場合は、ちゃんとクーリングオフ出来るから安心してや。
信販(クレジット)会社に電話して、解約の気持ち伝えたらエエねん。
最悪でも妥当な金額に減額するか、下手したらタダなるで。
まあ、向こうも商売やし、あまりオススメは出来へんけど…


オバちゃん『なるほどな、おおきにな!』

私『エエって。それよりか、これから何かあったら自分で何でも決めんと相談してや。』

オバちゃん『よっしゃ!分かった!』

私(ホンマに分かっとんかいな…)



その日の夕方…

私『そやけど、隣のオバちゃんももっと人を見る目を養なわなアカンなぁ…
何でもハイハイ云いよるから家中セールスに勧められて買ったもんばっかりやん。
目が悪いのに新聞五紙も取ってるし…』


父『いや…ワシ読ませて貰ってるから助かっとんねんけど…』





常套句
「こんな汚い水を飲んでいては病気になりまっせ!」とか
「管がボロボロになっている。このままやったら余計お金かかる様になる」

他の高額商品の浄水器、活水器、床下換気扇耐震補強材、調湿材、基礎補強材などが主で、 他に屋根、外壁、システムバス、システムキッチンとあらゆるニーズを探り出して売り付ける。
元々は関西の業者のエラいさん(私はどんな方か存じ上げている)が 考え出した手法だが、現在は関東や九州地方で流行っている商法。

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