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007 私を愛したスパイ(10)

ロジャー・ムーア主演 ルイス・ギルバート監督作品。
英国原子力潜水艦レンジャー号が行方不明になり、ソ連でも原子力潜水艦ポチョムキン号が行方不明になり、ゴーゴル将軍は休暇を満喫中のトリプルX=アーニヤ・アマソワ少佐を招集。イギリスもMが007=ジェームズ・ボンドを時計ファックスで呼び出す。ボンドは雪山をスキーで降りる。しかし一緒に寝ていた女性が敵であり、ボンドは追っ手をストック銃で応戦。崖からパラシュート降下する。
アーニヤはゴーゴル将軍から指令を受けるが、恋人である同僚セルゲイが英国スパイに殺されたと聞かされる。
一方、ボンドは原子力潜水艦の基地で、極秘コースが筒抜けなのは熱感知システムを発明されたからだと考え、それを追いエジプトへ向かう。
熱感知システムを作らせたストロンバーグは裏切り者の秘書をサメのエサにすると、システム開発者2人が帰るために乗ったヘリを爆破し、流れたシステムの設計フィルム回収をジョーズに任せた。
スフィンクスショーで、ボンドは話し込むアーニヤとフィリッシュをマーク。フィリッシュはジョーズの姿を見掛け逃げる。だがジョーズの鎖をも噛み切る鋼鉄の歯で噛み殺されてしまい、駆け付けたボンドの前から、暗闇になった一瞬で逃げてしまった。
フィリッシュの手帳を確認したボンドは、アーニヤの部下をなぎ倒し立ち去る。
手帳に書いてあったクラブで、アーニヤをトリプルXと知った上で鍔競り合いし、経営者カルバからフィルムを買おうと争う。だが一足先にジョーズが力尽くで回収し、カルバを殺害。ジョーズのバンの後ろに2人は潜入する。だがジョーズに筒抜けだった。
遺跡に連れてこられた2人は、ジョーズと格闘。アーニヤがフィルムを奪い、ボンドがジョーズを足場の下敷きにする。
ボンドは車のキーを持ち戻り、フィルムを回収。追ってきたジョーズに車をメタメタにされながら、逃げることに成功。
車は途中で潰れ、2人は歩いてカイロ行きの船へ。フィルムを確認したボンドは、アーニヤと愛を交わそうとするがタバコ型麻酔銃で眠らされる。

結末 ネタバレ注意

一人遺跡の基地へ帰ったボンドの前に、ゴーゴル将軍とアーニヤが待っていた。英ソ協力となったが、フィルムの重要部分がないと指摘され、Qと写真を調べ、下の紙に世界一の大富豪ストロンバーグの印を見つけ、ボンドはアーニヤと地中海サルディニヤ島へ、海洋学者夫妻として、案内役ナオミに連れられ、ボートで研究所へと潜入する。
迎えられたボンドはストロンバーグの海底都市計画を聞き、その裏でストロンバーグはジョーズに確認させ、殺害命令を出す。
2人の車はナオミの操縦するヘリからの掃射に追われ、海へとダイブ。車は潜水艇に変形し、ミサイルでヘリを撃墜。海底都市を覗き見中、警備兵を煙幕と爆雷で倒して、ビーチから陸へ上がる。
ホテルでMから、ストロンバーグのタンカーがもう9ヶ月も寄港してないと知る。一方、アーニヤはボンドが恋人を殺した男と知る。それは任務中の正当事由だとわかりつつも、ボンドの任務後の殺害を予告する。
2人はアメリカの原子力潜水艦ウェイン号でタンカー・リパルス号を狙う。だが操縦を奪われ、タンカーに収容されてしまう。
2人はストロンバーグに世界の破壊計画を聞かされ、アーニヤはストロンバーグと行き、ボンドは反撃し、潜水艦の捕虜たちを救出し、銃撃戦を展開する。
防壁からの銃撃に苦戦しつつ、ボンドは核を解体し、監視カメラに飛び乗り、起爆弾で防壁を破壊し、突撃させる。
だがミサイル用の原子力潜水艦が4分後にセットされ発射される。ボンドは相討ちを指示し、システムを使い1号2号艦をぶつけ、タンカーは爆発。潜水艦で脱出する。
安全保障委員会から都市破壊命令が出され、ボンドはアーニヤ救出のため、1時間の猶予を貰い、突入。
案内され、エレベーターの穴を退け、テーブル下からミサイルを撃たれるが、筒から反撃し、ストロンバーグを射殺。立ち塞がるジョーズをマグネクレーンで歯をくっつけ、サメのプールへ落とし、アーニヤを救出。ジョーズがサメを噛み殺した頃、砲撃が開始された。
避難経路から脱出艇に乗り込み、ジョーズも泳いで脱出。
ボンドはアーニヤから銃を向けられる。だがドンペリを鳴らし、2人は愛し合う。Mやゴーゴル将軍が脱出艇を回収し、中を覗いて唖然。2人はカーテンを閉めた。
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管理人の批評

1977年、イギリスの作品です。
共演:バーバラ・バック クルト・ユルゲンス キャロライン・モンロー リチャード・キール バーナード・リー
この作品でボンドは、敵対するスパイと恋に落ちるというシチュエーションを迎えます。他国のスパイは敵であり、今回のように時に味方にもなります。そしてスパイというのはその身分は秘中の秘であり、常に孤独であり、愛に飢えた存在であると言えます。ゆえにボンドガールという存在が、映画上の単なる色物でなく、重要な存在であることを知らしめてくれる一作です。
今作は、リチャード・キール演じる有名キャラクター、ジョーズの初登場作であります。今作ではジョーズという殺し屋の怪奇が描かれておりますが、続編の「007 ムーンレイカー」では、コミカルで愛らしいジョーズを見せてくれるので、ジョーズファンはそちらと合わせて観ていただくとより面白いことでしょう。
今作は大人の映画ですので、お一人で、あるいはカップルで観ていただくのがよろしいかと思います。アクションの陰に隠れた大人の恋愛をお楽しみ下さい。