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007 ムーンレイカー(11)

ロジャー・ムーア主演 ルイス・ギルバート監督作品。
空輸中のスペースシャトル「ムーンレイカー」が強奪された。Mは007、ジェームズ・ボンドを招集。
ボンドはアフリカからの帰路、愛するCAとパイロットの正体は敵で、揉み合いの末パイロットを落とす。安心も束の間、ボンドもジョーズに背を押されて落下する。
ボンドはパイロットからパラシュートをもぎ取り、追ってきたジョーズから逃げる。ジョーズはサーカスのテントに落下した。
グレイ国務大臣から話を聞いたボンドは、Qから手首に巻くダーツ銃を貰い、ドラックス工業へ。
カリフォルニアの本社で社長のドラックスに会い、NASAから派遣中のホリー博士と会い、遠心力訓練機に挑戦するボンドは予定以上の回転に殺されそうになり、緊急スイッチをダーツ銃で押して、止め助かる。
夜、置時計の隠し金庫の書類を撮影し、女秘書と別れたボンドは、ヴェニスのベニニ・ガラス店に行き、近くに講義に来ていたホリーと再会する。
その夜、研究施設に忍び込んだボンドは、音で開けるドアをクリアし、ガラス管に入れる液体を回収。研究者が戻り、慌てて隠れると、研究者が液体を落とし、発生した気体により、死んでしまった事に驚く。
外に出たボンドは、カリフォルニアで見たドラックスの召使いに剣道を挑まれ、ガラス品を壊しながら戦い、物置に登り、その時、リオデジャネイロ行きの荷物を見つけ、召使いを演奏中のバンドのピアノに叩き落した。
ホリーの部屋を訪ねたボンドは、彼女の装備がCIAの物だと気づき、愛し合う。
Mとグレイを呼び、研究室へと踏み込むボンド。だが既にドラックスがただの大広間へと改装し、失敗。ボンドは液体の解析を頼み、リオへ飛んだ。
そしてドラックスは、殺されたチャンの後釜にジョーズを呼び寄せた。

結末 ネタバレ注意

リオに着いたボンドは、ドラックスグループの空輸会社を探り、別の場所へ移動していると考えているとホリーと再会。協力を持ちかけ、2人でロープウェイに乗る。するとジョーズに止められ、襲われ、闘い、ジョーズをゴンドラに閉じ込めて、2人はチェーンを使って滑走。ジョーズも後を追うが、2人は飛び降り、ジョーズは激突する。下敷きになったジョーズだったが、自分を救い出してくれたメガネの女性と心を交わす。
一方、ボンド達は落ちた所で愛し合う。すると救急隊が現れ、対応するが、変装した敵で、それに捕まったボンドは運ばれる。
救急車の中、ボンドは手首を縛られた担架から縄抜けし、見張りと揉みあい、外へ。
看板にぶつかる敵を見て、ホリーを乗せた救急車を追うが、見失ってしまう。
MとQが解析結果を出し、ボンドは、その神経ガスの成分である絶滅危惧の蘭の産地であるアマゾン川上流へ特殊ボートで向かうが、砲撃され、ジョーズとチェイス。滝に差し掛かり、ボンドはハンググライダーで空へ。ジョーズは滝壺へと落ちて行った。
ボンドは女性を見つけ、彼女を追って中へ入ると、池に落とされ、アナコンダと格闘。ボールペンに仕込んだ針で刺す。
ジョーズに引き揚げられ、ドラックスの基地へ入る。
次々とシャトルを打ち上げるドラックス。故障したシャトルの代わりに、ムーンレイカーを強奪したことを明かし、ボンドはホリーと再会。シャトルの噴射を利用して処刑される前に、脱出する。
車を奪い、シャトルに乗り込んだ二人は、そのまま宇宙へ。中には愛し合う男女たちが。
レーダー妨害機能を備えた宇宙都市に着き、ボンドは妨害装置を破壊。すぐさま各国のレーダーに引っ掛かり、米ソは大慌て。
ドラックスはガス爆弾を投下。ボンドは彼女と来たジョーズに見つかり、ドラックスの元へ。だが、ドラックスの理念に付き合えないジョーズは裏切り、ボンドは踏み込みに来たアメリカの宇宙船を守るため、レーザー光線と宇宙都市を止める。
無重力下で米軍とドラックスのレーザー戦が展開。ボンド達は米軍と合流し、レーザー銃で応戦と破壊。
そして逃げるドラックスを、ダーツ銃で仕留めて、宇宙へと放り出した。
米軍を撤退させ、ボンドとホリーはムーンレイカー5号へ。
ジョーズは彼女と再会し、祝杯。ボンドは装置が壊れたため、ドッキングをジョーズに外してもらい、地球へ。ジョーズ達のいるステーションは遠ざかり、宇宙都市は爆破。
ボンドはガス弾の狙撃処理に成功した。
管制官はジョーズ達の保護と、ボンドの成功を伝え、中継をつなぐ。だがボンドはホリーと愛し合っていた。
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管理人の批評

1979年、イギリスの作品です。
共演:ロイス・チャイルズ マイケル・ロンズデール リチャード・キール バーナード・リー
おそらく全シリーズ中、一番ウィットに富んだ、コメディー的な作品と言えるでしょう。
ラブシーンがあるので、さすがに「子供から…」というわけにはいきませんが、テーマから何から、それまでとは違った軽い設定が、本作を見やすくしております。
まずスペースシャトルというのがいかにも少年の心をくすぐっています。その後に登場する遠心力訓練機もよりリアリティを増すための効果があり、よく作ったなと思えます。
そして登場する敵役ジョーズ。ジョーズは前作「私を愛したスパイ」に登場した「不死身のジョーズ」ですが、前作ではそのキャラに光るものがあったものの、その魅力を十二分には活かせていませんでした。
それが今作にて存分に発揮されましたので、前作から見ていたファンも大喜びでしょう。
ちなみに、スペクター以外で再登場したキャラというのはジョーズ以外にはいません。
カリフォルニア、ヴェニス、リオデジャネイロ、そして宇宙という大移動は過去に類を見ませんし、宇宙に行っているので、シリーズ最長移動距離と言えるでしょう。
「ムーンレイカー」の設定は、ニンテンドー64「007 ゴールデンアイ」のボーナスステージとして登場します。
メキシコ・ティオティワカンを舞台に、デュラックス・コーポレーションがまたシャトルを使った計画を阻止するという、かなり難易度の高いステージになっています。しかももちろんジョーズも登場します。
この作品は気楽に観られますし、思い切って家族でも観られることもできる、娯楽としてすぐれた作品です。まさに80年代の到来にふさわしい作品だと思われます。