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007 黄金銃を持つ男(9)

ロジャー・ムーア主演 ガイ・ハミルトン監督作品。
Mに呼び出されたジェームズ・ボンド。MI6に届いたのは黄金の銃弾。それは007への挑戦状だった。
Qにこの珍しい銃弾の解析を頼み、これを作れるのは技術者のラザだとマカオへ。
ラザを脅し、カジノで銃弾を受け取った美女を尾行するボンド。支局のメアリーと合流し、 ホテルでアンドレアを絞め上げ、その夜、ボンドはスーツの小男と会うが、目の前でスカラマンガによる暗殺が行われ、ボンドは刑事に連行されてしまう。
死体に近付く小男はスカラマンガと、船のベッドのアンドレアの元へと行った。
連行されるボンドは船に乗せられ、進んでゆくが、隙を見て途中の大船へと移ると、中から呼び込まれ、M達が待っていた。
刑事はキップ中尉で、先程殺されたのはエネルギーの権威だった。だが彼のポケットの中の重要書類は無くなっていた。
ボンドは暗殺者スカラマンガを雇える金のあるハイファットを疑い、ハイファットの屋敷に潜入。スカラマンガの特徴である乳首の偽物を付けて、スカラマンガと思わせて食事に招待される。
成功に意気揚々と帰るボンド。だがハイファットはすでに本物のスカラマンガと共に罠を仕掛けていた。

結末 ネタバレ注意

夜、力士と小男が像に化けており、ボンドと格闘。ボンドは2人を気絶させた。
翌日、ボンドは空手家と対決し、モーターボートで逃走。焦るハイファットは工場のキーをスカラマンガに託し、逃げ出す。だがスカラマンガに黄金銃で殺された。
葉巻とライターを手にしたスカラマンガは新社長に就任した。
ホテルの部屋に戻ったボンドは、メアリーと寝る寸前、アンドレアが現れ、弾の送り主は自分だと告白。スカラマンガ抹殺を頼んだ。
ボンドはメアリーをクローゼットに隠したまま、アンドレアを抱いた。
アンドレアは一度船に戻り、ボクシング場で「ソレックス」を入手したアンドレアと落ち合う予定だったが、客席でアンドレアはすでに殺されていた。
スカラマンガと小男のニック・ナックに狙われつつもソレックスを入手したボンドはそれをキップ中尉に渡し、キップはメアリーに渡す。
だがスカラマンガたちが帰りだし、連絡中だったメアリーはニックを追い、車に発信機を付けようとしたところをスカラマンガに見つかり、トランクに押し込められてしまった。
ソレックスと車のキーを持ったメアリーからの連絡を受け、ボンドはカーディーラーから車を拝借。試乗で乗り込んでいた観光客、顔見知りのアメリカの保安官ペッパーとスカラマンガを追う。
パトカーを振り切り、田舎道から川沿いを走り、対岸へ移るため、壊れた橋をねじれ飛ぶ。
だがスカラマンガの車は格納庫に入り、翼を付け、飛行機になって飛び立ち、ボンドとタイの警官たちは茫然とした。
発信機により、メアリーの居場所は中国の島と判明。一刻を争うため、ボンドの独断ということで、飛行機で島へ向かう。
スカラマンガに丸腰で出迎えられ、強力太陽光発電と、それを利用したレーザー光線で乗ってきたセスナをやられてしまう。
ダイニングでメアリーと再会し、スカラマンガから決闘の申し込みを受けるボンド。
ニックの案内で、トリックだらけの罠部屋へ入れられたボンドは大いに戸惑い、その姿は監視カメラで追われる。
それを知ってか知らずか、カメラの来ない舞台裏へ。パイプを渡るボンドだったが、PPK7を落としてしまう。
スカラマンガは消えたボンドを探すが、ボンド人形に成りすましていたボンドに胸を撃たれた。
一方、メアリーは管理員をヘリウムタンクに落とし、ボンドの元へ。だがヘリウムタンクは人の体温で爆発寸前に。
ソレックス回収のために蓋を開けようとするが、メアリーが尻でボタンを押し、レーザーが作動。だが運よく雲が重なり、その間に回収。
爆発の連鎖の中、2人は入り江の船で逃げ、島は爆発。2人はベッドでお楽しみを始めようとするが、天井裏からニックが暗殺に。メアリーが気付き、寸前でかわし、ナイフを落としたニックが酒瓶を投げ出し、ボンドはトランクケースを盾に迫り、中に閉じ込めて、 外に出し、改めて2人はベッドへ。Mからの電話を取るが、お楽しみを続けた。
一方、ニックはマストのカゴの中でうめいていた。
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管理人の批評

1974年、イギリスの作品です。
共演:クリストファー・リー ブリット・エクランド バーナード・リー
シリーズの中でも人気の高い名作「黄金銃を持つ男」。黄金銃という一撃必殺の武器を持ち、世界の掌握を目論む不敵な暗殺者フランシスコ・スカラマンガ。ロジャー版の007の特徴の一つが魅力的な敵キャラクターです。
作品においてキャラクター造形というのはとても重要で、物語の起承転結、設定、それよりも一番重要なのが、キャラクター造形と言われています。
やはりキャラクターの個性がはっきりと際立っていることにより、この作品は今も印象深いのだと思われます。
スカラマンガ役のクリストファー・リーさんは93歳まで活躍し、250本以上の作品に出演され、出演作ランキングで1位になりギネスブックに載るほどの俳優さんです。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズにも魔法使いサルマン役で出演され、「ホビット」シリーズにも同役で出演されていました。92歳の時にはメタルロック調のクリスマスソングをリリースし、世界最高齢のメタルロックアーティストにも認定されました。
そして監督のガイ・ハミルトン氏もまた93歳でスペインのマヨルカ島の自宅でひっそりと亡くなられました。そのことはロジャー・ムーアさんの公式ツイッターにて報告されました。思えば監督の死はロジャー・ムーアさんにとって相当なショックを与えたことでしょう。
スカラマンガ役のクリストファー・リーさん、ガイ・ハミルトン監督、そしてロジャー・ムーアさんまでも亡くなってしまったことを思うと、とても残念でなりませんが、彼らは超高齢であり、それだけの年月を経過した今なお楽しく見ることのできるこの作品は名作と言えるでしょう。