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007 慰めの報酬

ダニエル・クレイグ主演 オルガ・キュリレンコ共演 マーク・フォースター監督作品。

前作にして発端「カジノ・ロワイヤル」へ

ボンドはアストン・マーティンを走らせカーチェイスを繰り広げる。警察の制止を振り切り、工事現場を突っ切って制したボンドは、目的地イタリア・シエナで、トランクからホワイトを引き吊り出した。
ボンドはお祭り会場の地下でホワイトをMに引き渡す。Mはヴェスパーの恋人が既に殺された事を伝え、休むよう伝えるが、ボンドは無視する。
そしてホワイトの尋問を始めるが、ホワイトは不敵。Mの秘書ミッチェルが裏切り、発砲。間一髪避けたボンドは逃げるミッチェルを追い、射殺。戻ってみると誰もいなかった。
ロンドンに戻ったボンドとMはミッチェルの家を捜索。特にMは5年も付いたミッチェルを信頼していたため、ショックは大きかった。
そしてミッチェルの使った紙幣から、ミッチェルがエドモンド・スレイトの口座に接触した事を突き止め、ハイチへ向かう。
ハイチでエドモンドの滞在するホテルの部屋を訪ねたボンドは、エドモンドにナイフで襲われる。反撃して刺殺し、ロビーでエドモンド宛のアタッシュケースを受け取り、外へ。すると女が車を運転して現れ、乗るように求められ、ボンドは乗り、後ろからはバイクに乗った追手がいた。
女に地質学者と間違われたボンド。女は追手を振り切るが、ボンドが人違いと分かり降ろす。追いかけて来た男を叩きのめし、ボンドはバイクにまたがり女の後を追った。
女は港の隔離された倉庫に入り、ドミニク・グリーンにカミーユと呼ばれた。ドミニクはカミーユを疑い、カミーユが接触予定だった地質学者の死体を見せる。カミーユの目的が取引相手のメドラーノ将軍と気付いたドミニクは、やってきたメドラーノにカミーユの素性がかつてメドラーノが殺した家族の末娘と伝え、始末を任せメドラーノとカミーユはヨットへ。
ボンドは外から様子を伺い、その光景を観て、モーターボートを奪い、メドラーノ達のヨットへ突撃。カミーユを奪い、ボートチェイスを開始。衝撃で気絶したカミーユをマリーナの係員に預け、MI6にドミニクのデータを照会。新秘書タナーは手こずりながらも見つけ、MはCIAに照会。向こうのわずかな動揺から、CIAがマークしていると感じ取る。
その頃、ドミニク達は飛行機に乗り移動。機内にはドミニクを歓迎しようとCIAのグレゴリー局長とフィリックスが乗っていた。…続く。

結末 ネタバレ注意

CIA、アメリカはメドラーノのクーデターに目をつぶり、石油の権利を得ようとしていた。ドミニクは交換条件として、ボンドの抹殺を依頼した。
オーストリアのオペラシアターに着いたボンドは、ドミニクの仲間から通信機を奪い取り、客席でドミニク達の通信のやり取りを舞台裏で傍受、彼らはクワンタムというグループで、アメリカを騙そうとしていた。ボンドは敢えて通信に介入。逃げ出す彼らの写真を撮り、追手が迫るので脱出を。席を立たなかったホワイトには気づかなかった。
客席に戻ったボンドはドミニクと遭遇し、追われ、追って来た一人を尋問するが、何も得られず屋上から突き落とす。ドミニクの車のボンネットに落ちた男は起き上がるが、ドミニクに殺された。
その殺された男の身元がイギリス特別警護と分かり、Mは激怒。ヴェスパーの復讐に動いていると判断したMはボンドのカードを止め、空港で立ち往生するボンドは行き先をボリビアからイタリアに変更した。
ボンドが訪ねたのはマティスだった。マティスは結局裏切りの証拠は出ず、白だったのだが、引退させられていた。怒るマティスだがボンドの想いに協力要請を受け、2人はボリビアへ。不眠症のボンドを諭した。
空港に着いたボンドは、領事館のフィールズから帰国命令を出されるが、ボンドは彼女をたらしこむ。夕方、マティスはボリビア警察トップのカルロスから招待され、ドミニクのパーティーの招待状をボンドに渡す。
パーティー会場でボンドはカルロスを紹介され、会場でドミニクと、彼に付きまとうカミーユを発見。殺されそうになるカミーユをボンドは助け、逃げる。フィールズはボンドを追おうとする追手を階段から蹴落とした。
車に乗ったボンドとカミーユは警察のバイクに追われ、止められる。何事かと指図されるまま外に出てトランクを開けると瀕死のマティスが。ボンドはマティスを盾に警官達を叩きのめす。カルロスに裏切られたマティスは死の間際、ヴェスパーと彼女を守れなかった自分自身を許すようボンドを諭した。
指名手配されるボンドは飛行機と車を交換し、ボリビア諜報部員のカミーユと、地質学者が調べて何かを見つけた地点へと向かう。しかし、飛行機の元オーナーから通報を受けたドミニクの手下達が現れ、ボンドとドッグファイト。なんとか敵を退けたが、こちらの飛行機も壊れ、2人は飛び降りた。
Mは外務大臣に呼ばれ、ドミニクはイギリスが石油を得る上で重要な人物であり、ボンドは私的な復讐を遂げようとしているという点から止めるよう言われるが、Mはボンドを信じる。
洞窟でカミーユは、父は軍人で、メドラーノの敵であり、残虐なれど父だから、そして母と姉がメドラーノに暴行をされた上殺され、その復讐を遂げようとしている事を告白。
そしてボンドは、ドミニクが石油ではなく、地下ダムを作り、水不足を発生させ、水を管理しようとしている真の目的を知る。
ホテルに戻ったボンドは、フィールズの逃げてというメモを受け、用心して部屋へ。すると中にはM達がいた。ボンドはMに水の事を伝えるが、ベッドにはドミニクに石油コーティングされたフィールズの死体が。ショックを受けるボンドは、一度はMの命令に従い、拘束を受けるが、エレベーターで反撃。脱出し、出くわしたMに一任され、ボンドは逃げる。
ボンドは同じくボリビアに居るフィリックスに接触。ドミニクの企みを告げたボンドに、ドミニクに疑いを持っていたフィリックスはドミニクとメドラーノが取引するホテルの場所を教え、踏み込んでくる部隊から逃がす。
そしてホテルで、ドミニクはカルロスに金を渡し、メドラーノに権利書にサインを貰うが、水資源の管理を伝え、値を釣り上げ、メドラーノもやむなく了承。取引が終了し、帰ろうとするカルロスをボンドがマティスの仇討ちと襲撃。兵士たちも倒し、ドミニクに迫る。
一方、怒りで女を荒々しく犯そうとするメドラーノの部屋にカミーユは侵入。だが、外の異変に気付いたメドラーノはカミーユを殴る蹴る。
ホテルの燃料電池が次々と爆発し、カミーユはとうとうメドラーノを射殺。銃声を聞いたボンドはドミニクを放っとき、うずくまるカミーユを助けに向かい、脱出口を作り、外に出た。そしてボンドは無様に逃げようとするドミニクを見つけた。
ドミニクにエンジンオイルを渡して砂漠の真ん中に捨てたボンド。クワンタムの事を調べるため、ある男の部屋で待ち伏せ。男が連れていた女のペンダントがヴェスパーがしていた物と同じ事から、カナダの諜報部員であるその女も同じ目に遭っていると気付き、逃がす。
男をMに引き渡すボンド。フィリックスの局長昇進とドミニクが殺された事を知らされる。Mはボンドを引き止めるが、彼は去って行った。
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管理人の批評

2008年、イギリスの作品です。
今回のボンドはまさかの前作の続編でした。なぜ監督が違うのかは、まあロケーション場所などにもよるでしょうし、向き不向きもありますし、でもだったら、続編なんだから2年と待たせず、もっと早く作って公開した方がいいと思いますね。
内容はかなり複雑です。推理小説を原作に忠実に映像化したくらい、一度では内容がつかみにくい映画だと思います。ただ、明確にどっちが善でどっちが悪か分かっているので、わかるっちゃわかるという手の込んだアクション映画です。(注意して言うと、ちゃんと作り込んで、重要な事柄は全て言っていますが、私にはわかりづらいです)。あまりにわかりづら過ぎて、解釈が違っている場合もございます。お許しください。
石油コーティングのシーンは明らかにゴールドフィンガーへのオマージュです。もしかしたら他にもオマージュがあるかもしれません。探してみてください。
クワンタムという組織もスペクターと戦っていたあの頃へのオマージュなのかも…。
ある意味、これからの007も目が離せなくなっていく事でしょう。スカイフォールをお楽しみに。
ちなみに原題のクワンタムとは<量、量子>、ソレースとは<慰め>という意味です。