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アラジン

スコット・ウェインガー主演 ロビン・ウィリアムス共演 ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ共同監督作品。
とある砂漠のどこか。邪な考えを持つ男がコソ泥を使い、魔法のランプを探していた。
だがランプがあると思しき洞窟の入り口は意思を持ち、男はダイヤの原石のような男でなければ入れないと、コソ泥を始末した。
一方、砂漠の都アグラバーを駆け抜ける一人の青年がいた。
彼アラジンもコソ泥であったが、生きるためにパンを盗み、ペットのサルと逃げ回って命からがらやっとありつこうとしたところで、貧しく幼い姉弟を見かね、あげてしまうのだった。
そんなアラジンはみんなにバカにされながらも、宮殿を見て、金持ちになる将来を夢見ていた。
一方、宮殿では国王の一人娘、王女ジャスミンが窮屈な生活や迫られる結婚に嫌気が差し、宮殿から家出をしてしまった。
翌朝、市場で朝食を戴いていたアラジンは、「金を払う」という事を知らず、トラブルに巻き込まれたジャスミンを王女とも知らず一目惚れ。彼女を妹で知恵遅れだとごまかし、逃亡。
2人は、「今の境遇から抜け出したい」という共通項で心を通わせるが、大臣であるジャファーが放った衛兵たちに隠れ家に踏み込まれ、アラジンは誘拐犯として捕まってしまう。
地下牢に入れられたアラジンは同室の老人から魔法のランプの話を聞き、脱出の手引きをされるが、老人の正体は変装したジャファーであった。
一方ジャスミンは、ジャファーに詰め寄り、アラジンの解放を求めるが、ジャファーから処刑済みと聞かされ、涙に暮れるのであった。 アラジンは洞窟へと入り、生きた魔法のじゅうたんや、魔法のランプを手に入れるが、洞窟に閉じ込められてしまうのだった。

結末 ネタバレ注意

ランプから「何でも願いを三つまで叶える」ランプの精、ジーニーが現れ、ジーニーは自らの力を見せるため、ノーカウントで魔法のじゅうたんにアラジンを乗せ、脱出。
外に出て、あまりに陽気なジーニーの性格と、三つの願いというチャンスに驚くアラジンは、いいお願いが浮かばずジーニーの願いを聞くと、ジーニーは「誰にも従わない自由」が願いだと言い、アラジンは共感。「王子になりたい」と願い、ジーニーは服を変え、サルをゾウに変え、王子アラジンは都に凱旋。
ジャスミンと結婚し、権力を得ようと画策するジャファーは、アラジンを潰そうとするが、アラジンはそれを避け、ジャスミンと心を通わせる。
アラジンはジャファーによって海に落とされ、殺されそうになり、ジーニーは息が出来ないアラジンから「救う」と願われた事にして、魔法でアラジンを助け、ジャファーの策を潰すのだった。
追い詰められたジャファーはランプを盗む事に成功。
その頃アラジンはジーニー達と、生まれながらの王子と勘違いしているジャスミンに本当の事を話すべきか迷い、ケンカし、「この国の支配者」「最強の魔法使い」という願いを叶えてもらったジャファーに追い出されてしまう。
王、ジャスミン、ジーニー達がジャファーによって奴隷として扱われ、ジャファーのペット、オウムのイアーゴは、いつもまずいビスケットを食べさせてくる王に仕返しに、口いっぱいにビスケットを詰めさせ、踊らせる。
そんな中、アラジンは宮殿へと戻り、ランプ奪還を画策。気付いたジャスミンも、色仕掛けでジャファーの気を惹くが、気付かれてしまい失敗。交戦になる。
仲間も含めて絶体絶命のピンチの中、ジャファーをそそのかし、「ジーニーになる」という願いを叶えさせる。
そして魔人に変身したジャファーのランプを手に取り、封じ込める事に成功。平和が戻った。
アラジンは、「もう嘘はつきたくない」と述べ、そしてジーニーを自由の身にさせた。ジーニーは金の環が外れ、アラジンに願いを言わせ、初めて断った。
王様は法律を変え、アラジンはジャスミンと結婚する事が出来た。
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管理人の批評

1992年、アメリカの作品です。
言わずと知れた名作で、中途半端に語る事は真のファンに失礼なくらいの作品ですが、やはり私も感動したので、何か述べさせてもらいたいと思います。
1992年は当たり年ではないと言われますが、日本での公開は1993年。そういう意味でも力を持った(持たされた)映画の一つです。
この作品の魅力は何と言っても、ランプの妖精ジーニーによる魔法だと思われますが、ジーニーが魔法を使うのはコメディー的な部分であり、物語の本筋にはあまり関わってない事が多く、魔法の力に頼ろうとして身を滅ぼすジャファーが積極的に使い、出来るだけ魔法を使おうとしないアラジンが知恵と勇気で乗り切る。独立を重んじるアメリカらしさがそこに出ていると思われます。
ジーニーの魅力が素晴らしいのは、アニメーションもさることながら、なんと言ってもロビン・ウィリアムスの功績であると言わざるを得ません。
「アクターズ・スタジオ・インタビュー」の中で、ロビンは収録中、ミッキーやグーフィーの物真似をしたり、ジョークを飛ばしたり、収録を重ねる度に、見学のアニメーターが増え、スタッフルームはすし詰め状態であったと明かし、その収録テープは16時間にもふくらんだそうです。
ロビン自身は、ルーニー・トゥーンズを見て育ち、その影響が強く、時には下ネタを発し、「ディズニーですよ」と叱られることもしばしば。ですがそのコラボが、功を奏したのかもしれません。
ちなみにその時作ったキャラクター数は60以上。最高のエンターテイナーであると賛辞を送るしかありません。
日本版の声優は「おはスタ」でおなじみの山寺宏一氏が演じ、その魅力を遜色なく、伝えてくれている事は、「さすが」としか言いようがありません。
ジーニーに影響を受けた人物も多く、元SKE48で声優を目指す秦佐和子さんもそのひとりであり、ピン芸人で芸達者と評判のエハラマサヒロさんも、「とんねるずのみなさんのおかげでした 細かすぎて伝わらないものまね選手権」でジーニーを披露されています。
日本人の方ならば日本語吹き替え版で見る事がほとんどだと思われますが、声優陣もかなり豪華。その顔触れに力の入り具合を感じざるを得ません。
このアラジンはかなり人気が高かったのか、OVA作品として続編が2作制作され、「2」ではジーニーをダン・カステラネタ氏が演じていましたが、「3」では再びロビン・ウィリアムス氏が戻ってくれました。
また、テレビアニメ用としていくつか短編も制作されております。そちらの方も気になる方は探してみてください。