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バック・トゥ・ザ・フューチャー

マイケル・J・フォックス主演 クリストファー・ロイド共演 ロバート・ゼメキス監督作品。
留守中のエメット・ブラウン博士(ドク)の家で、彼の発明により全自動で朝の支度がなされる中、訪問した友人の高校生マーティ・マクフライは巨大アンプでぶっ飛び、プルトニウムを盗んだドクからの電話で、「今夜1:15に見せたいものがある」と伝えられるが、全ての時計が遅れており、マーティは高校に遅刻してしまう。
彼女のジェニファーに迎えられるも、先生に叱られ、夢を賭けたバンドオーディションも落選。街でジェニファーとキスしようとすると、30年前に落雷で止まった時計台の募金に邪魔され、ジェニファーの父が迎えに来て、明日の夜のパーティーまでお預けに。
だがマーティが帰宅すると、父のジョージは上司ビフに貸した車を事故車にされ、因縁をつけられて尻拭いまでさせられる事に。マーティは車を借りるつもりが、出かけられなくなってしまった。
夕食の食卓で、父と母ロレインの出逢いの話を聞かされる。ロレインの父親が家の前でジョージを車で撥ねてしまい、家に運び込み、看病をして恋に落ちたという。
そしてマーティはドクと約束した駐車場へとビデオカメラを持って向かうのだった。
ドクは車デロリアンに愛犬アインシュタインを乗せ、ラジコンで時速140キロまで加速させ、未来へと送り出す。
するとすぐにアインシュタインを乗せたデロリアンが現れ、時刻がずれており、タイムマシン実験の成功を確認する。ドクの洗面所ですっ転んでひらめいた理論の30年来の夢が叶った。
ドクはプルトニウムを補充して、未来へと旅立とうとすると、帰りのプルトニウムを積み忘れた事に気付く。戻ると偽爆弾を掴まされたテロリストが報復に現れ、ドクは射殺されてしまう。
焦ったマーティは弾切れの隙にデロリアンに乗り込み、カーチェイス。逃げるために、過去へと飛んだ。
30年前の、とある農場の納屋に突っ込んだマーティは防護服で宇宙人に間違われ、ライフルで撃たれかけ、松の木を倒して逃走。自宅がある住宅地の開発前の土地の看板の裏に車を隠し、3.2キロ先のヒル・バレーへと歩いて向かった。
この時代のドクに会うため、電話を借りに入ったダイナーで、若き日のビフといじめられる父ジョージ、そして店で働く後の市長ゴールディと遭遇。マーティは出て行ったジョージを追いかける。
木に登るジョージに接触を試みると、ジョージは覗きをしており、そして木から道路に落下。車が迫り、マーティはジョージを助けようと突き飛ばし、代わりに車にぶつかり、気絶し、出てきた運転手は目の前の自宅に運び込んだ。
ベッドで目覚めたマーティは若き日の母ロレインと遭遇。しかしロレインはマーティに運命を感じていた。

結末 ネタバレ注意

ロレインの家を抜け出したマーティはドクの家へ。怯えるドクだったが、次元転位装置のひらめきを知っている事を証明し、デロリアンをドクの家へと収容。
しかし実験ビデオを見せられたドクは、プルトニウムの無いこの時代では1.21ジゴワットの電流を得るには稲妻が必要と気付き、マーティの持っていた時計台のチラシで正確な時刻が判明する。
しかしマーティが父母と会った事により、自分の存在が消えつつあると知り、共に高校へ。
マーティはナイチンゲール症候群のロレインをダンスパーティーに誘えとSF好きで作家志望のジョージを防護服で宇宙人のフリをして説得。
ダイナーに行くが、ビフに絡まれそうになり、マーティがビフを引きつけ、外でスケボーを借りて翻弄。ビフは馬糞まみれになり、ロレインはマーティにますます興味を持つ。
一方、ビデオを見ていたドクは、自分の未来に危機がある事を感じるが、マーティが説明しようとするのを拒んだ。
するとロレインが訪ね、パーティーに誘われる。マーティはジョージとロレインの気を移す三文芝居を考案する。
時計台での準備中、マーティはドクのコートに未来の出来事の手紙をしのばせる。
パーティを前に、会場へロレインを乗せて車で来たマーティは、ロレインが酒やタバコをたしなむ事に驚く。マーティはロレインにキスされるが、ロレインは全くときめきを感じず、マーティは説得。すると外から呼ばれ応対すると、ジョージではなくビフ。ビフはマーティを引きずり出しロレインを襲う。仲間に絡まれたマーティはバンドの車のトランクに閉じ込められてしまうが、バンドのメンバーがそれに気付き、すぐに救出作業が始まる。
一方、ジョージはビフに驚くも、勇気を出して立ち向かい、ビフを左の拳でノックアウトする。
その光景を外に出たマーティは喜ぶが、写真が戻らない。キスが必要とバンドに頼むが、救出作業で手をケガしてしまったギタリストに代わり、マーティがギターを担当。ジョージとロレインを見守るが、引き離され、体調が悪化。だがジョージは勇気を見せ、キスした事で、マーティも復活する。マーティはもう1曲せがまれ、まだこの時代にない、「ジョニー・B・グッド」を披露。会場は大盛り上がりで、ギタリストも電話で知人に知らせる。マーティは更に暴走してしまい、会場がドン引き。マーティは取り繕って会場を後にする。ジョージとロレインに別れの挨拶をして、時計台へ向かう。
2人は打ち合わせを済ませるが、ドクは手紙に気付き、怒って破り捨てる。しかし木が折れた事で、ケーブルが外れて、ドクは時計台へと向かう。
ケーブルを繋ごうとして、鐘の音に邪魔され、マーティはエンスト、ドクは宙吊りになってしまう。
しかし間一髪、車が動き、ドクはケーブルを繋ぐ。ワイヤーを滑り降り、もう片方も稲妻を浴びながらも繋ぎ、マーティを送り出す。
10分前に戻ったマーティは、テロリストの車に抜かれ、エンストしたデロリアンを置いて実験現場へ走る。
だが間に合わず、マーティは撃たれて倒れるドクに駆け寄る。するとドクは起き上がり、防弾チョッキと、繋いだ手紙を見せた。
ドクはそのまま、30年後へと出発した。
朝帰りしたマーティは家の内装や兄弟、両親の変化。ビフが使用人になっている事に驚く。更に、父は小説家になり、マーティ専用の4WDをプレゼントされ、ジェニファーと喜ぶ。
すると、未来からドクが2人の危機を知らせ、ゴミを燃料にして、3人は未来へ行くため、空へと浮かび上がった。

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管理人の批評

1985年、アメリカの映画です。
製作総指揮スティーブン・スピルバーグ。共演 リー・トンプソン トーマス・F・ウィルソン
言わずと知れた、80年代のみならず、今もまだその輝きを失わないハリウッド最高峰の映画の一つです。これからこの映画の存在を知らない世代が台頭してくると思いますが、ぜひ見せてあげたい作品です。
日本人にとってタイムマシンと言えば『ドラえもん』のひみつ道具の一つであり、実物としての利用価値だけでなく、物語の奥行き、変幻自在性、その作品づくりにおける効能としてもその価値は実証され、『キテレツ大百科』にも登場していますが、そのタイムマシンのメリット・デメリット含めたすべてを、リアリティ高く、センセーショナルに実写化したのが、この作品であると感じます。
この作品は2014年にTSUTAYAが行った名画アンケートで見事1位に輝きました。
主演のマイケル・J・フォックスと言えば、現在はパーキンソン病を公表しつつ、俳優活動を行っていますが、言わば彼はこのシリーズだけの一発屋であるにもかかわらず、誰一人としてこの作品を悪く言わない、つまり他での活躍を求められない、それぐらい人々の心に残る作品なのです。
この作品、シリーズの最大の魅力はシナリオの巧みさだと感じます。レベルで言えば、最高峰のミステリーくらいの伏線や展開、ハラハラドキドキ感、エンタメでこのレベルの脚本への努力と実績は他に類を見ません。
この作品を字幕スーパーで見ると、字幕翻訳は戸田奈津子さんの可能性が高いので、その翻訳能力を、ぜひご覧ください。
ちなみに次回作「バック・トゥ・ザ・フューチャーPARTU」は4年後の1989年に公開されます。大ヒットを受け、興行収入を得て、次回作を練るまでにそれだけの時間が掛かると考えると、脱帽せざるを得ません。