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バトル・クリーク・ブロー

ジャッキー・チェン(成龍)主演 ロバート・クローズ監督作品。
シカゴに住む中国人ジェリー(ジャッキー・チェン)は、店を切り盛りする父のクワンがマフィアに脅されているのを見かけ、思わずケンカで追い返し、怒られてしまう。
ジェリーはクワンの弟の元で武術の指導を受けていた。
夜、ジェリーは恋人のナンシー、男友達のジャグとローラースケートの賞金レースへ参加。だがジェリーが痛めつけたマフィアのデビッド達が仕返しに現れ、ジェリーはそれをはねのけ優勝する。
その場で別れる3人だったが、ジャグはデビッドたちに捕まり、翌日、ジャグは顔を切られ、気絶した状態で発見された。
電話で呼び出されたジェリーは、待ち伏せしていたウー兄弟を倒すのだった。
ジェリーは兄貴の結婚相手のメイを迎えにサンフランシスコ港へ行く。ひったくり犯に遭い、それに気を取られている内にメイを誘拐されてしまう。
ジェリーは犯人であるマフィアのボスから、メイを返してほしければ、3週間後の格闘大会『バトル・クリーク』に出場するよう命令されるのだった。

結末 ネタバレ注意

ジェリーはメイの替え玉を家に連れ帰り、師匠の叔父に相談して、2人でボスの屋敷に侵入する、だが失敗に終わる。
一方、そのボス、レゲッティに冷遇されるデビッドは、ボスと対立するモーガンと手を組み、ジェリーを始末しようと企むのだった。
ジェリーは叔父の指導のもと、人形組手、ルームランナーなど猛特訓。つらい修行を乗り越え、ジェリー達はバトル・クリークへ出場するため、テキサスへ向かうのだった。

大会が開かれ、国歌斉唱も終わらぬ内から一次予選のバトルロイヤルが勝手に進行。ジェリーはなんとか勝ち残る。
一対一の戦いが始まり、ジェリーは優勝候補のビリーの狂暴で汚い試合運びを確認し、自分は華麗に対戦相手を制す。
夜、対ジョンソン戦も制したジェリーが翌日に決勝戦を控えた中、叔父がデビッドにとらわれてしまう。
そして決勝当日、ジェリーは負けろと脅迫される。
試合のゴングが鳴り、ジェリーはまず時間を稼ぐ。その頃、叔父は力を振り絞り、破壊して脱出。会場のジェリーに無事を知らせ、ジェリーは反撃を開始する。
映画館に逃げ込んだジェリーは、待ち伏せしていたデビッドのナイフに気づき、応戦。デビッドを叩きのめす。
一方、外ではジェリーが逃げたため、ビリーが勝ち名乗りをあげていると、ジェリーが登場。再戦、激闘を繰り広げる。
そして激闘の末、ジェリーはビリーを倒し、頭にキスしてやった。
そしてジェリーはナンシーと抱き合い、レゲッティは約束を守ると宣言した。
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管理人の批評

1980年、アメリカの作品です。
共演:ホセ・フェラー クリスチーネ・ド・ベルー マコ
この作品は、ジャッキー・チェンのアメリカ進出作品であり、アメリカ人が初めてジャッキーを認識した作品とも言えるでしょう。
俗に言うジャッキーのアメリカ進出失敗作の一つと呼ばれています。『キャノン・ボール』『バトル・クリーク・ブロー』に出演したものの、向こうのやり方、香港人の扱い方に納得がいかなかったジャッキーは、 香港で改めて映画を作り、自信を取り戻し、あらためて製作した『レッド・ブロンクス』で大成功をおさめ、現在の世界的大スターの地位に至るわけです。
しかし、興行成績を見てみるとその週の1位を記録しているわけですから、悪くないはずなのです。
ところが、アメリカは第2のブルース・リーだと決めつけていた。その扱いに、別格を目指していたジャッキーは香港・中国に戻ることを選んだのです。
ジャッキー・チェンの作品には、香港を意識した作品、ハリウッドを意識した作品、中国大陸を意識した作品の3つに大別できると考えられるのですが、 この時代の上記2作品はちょうど中間に位置する、悪く言えばどっちつかずの作品ということになります。
一見するとハリウッドを意識しているとも取れますが、舞台設定などを見る限りは中国、香港でも変わらないだろうとも取れます。
しかしこの失敗が、コミカルカンフーをさらにブラッシュアップした、世界に通用する作品づくりの必要性をジャッキーに感じさせ、我々を楽しませてくれているわけです。
この作品は少し怖いところもありますが、家族そろって楽しめるエンターテインメントです。ただ現在のジャッキー作品と比べると比較にならないくらいの作品ですから、あえてこの時のジャッキーを楽しむ気持ちでご覧になられてはいかがでしょうか?