トップページ
紹介映画リスト
管理人コラムへ
ベン・ハー
チャールトン・ヘストン主演 ウィリアム・ワイラー監督作品。
西暦２６年。ローマ軍は強い信仰心を持つユダヤ人たちの統治に悩んでいた。
ローマ軍の将校メッサラは、ユダヤ人の王族ベン・ハーと幼なじみだったため、久しぶりに会い、話をするが、ベン・ハーは「ユダヤを売ることはできない」と仲違いの結果に終わった。
ベン・ハーは召使いの女エスターが結婚することを祝福し、自由を与える。しかし、身分違いでありながらも心の奥底で愛し合っていた二人は、指輪を交換した。
ローマ軍総督のパレードを屋上から見ていたベン・ハーと妹ティルザ。だがつまずき瓦を落とし、運悪く総督に当たり、気絶させてしまう。兵隊たちによってベン・ハーは一家ごと囚われ、母と妹を助けるため、強硬談判を行うが、メッサラは聞き入れようともしなかった。
ベン・ハーは他の囚人たちと護送され、だが途中、休憩場所で水を与えてもらえず、倒れてしまう。そこにある者が近づき、水を差し入れる。護送の兵たちは止めようとするが、その者を見ると、なぜか止めることはできなかった。
結末 ネタバレ注意
３年後、アリアス隊長の船の漕ぎ手となったベン・ハーは、その生命力と執念から目をかけられるようになり、マケドニアの海賊との戦闘で、鎖を外してもらい、沈没しかけの船で皆を助け、海に落ちたアリアスを助けに飛び込む。そして二人は漂流の末、ローマ軍の船に助けられる。そこでローマ軍の勝利を知ったアリアスは、ベン・ハーの強運を感じ、側近に迎えることにした。
凱旋帰国したアリアスは皇帝に進言。皇帝はベン・ハーの罪を赦し、アリアスの奴隷ということにする。そしてアリアスは、ベン・ハーを死んだ息子の代わりとして、養子に迎え入れた。
ベン・ハーは、エルサレムへと行く途中、金持ちのイルデリムと馬の調教法で意気投合。メッサラの近況や、馬屋で生まれたという神々しき人物の話を聞く。
ベン・ハーは寂れた旧家に戻り、エスターと再会。エスターと彼女の父親はベン・ハーを弁護しようとして囚われ、拷問を受け、財を取られ、今は隠れ住んでいた。ベン・ハーは両脚を斬られたエスターの父と会うが、母と妹の消息は分からなかった。
メッサラはアリアス総大将の息子がベン・ハーと知り驚く。そして部下にベン・ハーの母と妹の行方を捜させるが、２人はちょうど疫病に罹って、追い出されたところだった。
追い出された２人はエスターと出会い、自分たちの事はもう忘れるよう告げ、去って行った。そしてエスターはベン・ハーに、２人は４年前にすでに死んでいたと告げた。
イルデリムがメッサラの元を訪れ、馬レースの勝負を持ち掛けた。イルデリム側の乗り手がベン・ハーと知ったメッサラは勝負を受けた。
レースが始まり、メッサラは車輪に付けた武器で敵を粉砕。ベン・ハーも襲われるが、競り合いを制したのはベン・ハーだった。
落車したメッサラは、脚を切断しなければならなくなり、やってきたベン・ハーに、ベン・ハーの母と妹が生きていることを告げ、死んだ。
ベン・ハーは病気の患者たちが住む谷へ入るが、食糧を届けに来たエスターに止められる。ベン・ハーは隠れながら母と妹の安否を確認し、泣き崩れた。
ベン・ハーはエスターと引き返すと、ユダヤ人の集まりを見つける。アルタザールから、「神なる男」に会うのを薦められるが、ベン・ハーはユダヤ人のためにローマ人を倒そうと立ち上がろうと決める。だがエスターは神なる男の教えに従い、憎しみにとらわれるベン・ハーを叱責する。
エスターとベン・ハーは教えを導くため、ベン・ハーの母に会う。母と妹を連れ神なる男の元へと向かう。だが男が磔にされると聞き、十字架を背負わされて処刑場へと歩かされる男を見つけ、ベン・ハー（ユダ）はあの時水をくれた人だと気付き、水を与えようとするが、兵に払われてしまう。
そして男の処刑が行われると、天候が荒れ始める。するとベン・ハー（ユダ）の母と妹の病気が消えた。ベン・ハー（ユダ）は男の赦しの声に怒りを忘れ、母と妹との再会を喜んだ。
管理人の批評
１９５９年、アメリカの作品です。
共演：ジャック・ホーキンス スティーブン・ボイド ハイヤ・ハラリート ジョージ・レルフ ヒュー・グリディス
原作はルー・ウォーレスの小説で、それを基にこの歴史スペクタクルは作られ、３度映画化されました。
この作品は、製作期間６年、製作費５４億円というとてつもない規模で製作されました。そのおかげかアカデミー賞で作品賞など１１部門に輝きました。この記録は史上最多であり、「タイタニック」「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」と並び、いまだ破られるものではありません。
日本での興行にも影響があり、その興行日数は、４６９日と歴代３位の記録を持つそうです。
そのスケールというのも、エキストラが１万５０００人、ローマ郊外のチネチッタスタジオに１８エーカー（約７.３平方キロメートル）のセットを建設、戦馬車レースのために１８台もの戦馬車を作り、その内の半分をリハーサルで使い倒してしまったそうです。
一説によると、このレースのシーンは「スター・ウォーズ エピソード１」のレースシーンでジョージ・ルーカスがかなりオマージュしているという噂があるらしいですが、そちらはぜひ、みなさんの目でご確認ください。
主演のチャールトン・ヘストンさんですが、２００３年には、アメリカ国民に授けられる最高位の勲章「大統領自由勲章」を受章し、そして残念ながら２００８年４月、アルツハイマー病との闘病を続けていましたが、ビバリーヒルズの自宅にて、８４歳でお亡くなりなられました。ちなみにそのご自宅は「ベン・ハー」撮影中に建てられ、１２２５万ドル、約１５億円で売り出されたそうです。