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ビッグ・フィッシュ

ユアン・マクレガー主演 ティム・バートン監督作品。
ある青年ウィルの悩みは、いつも決まって同じ作り話をする父だった。結婚式など、親族が集まる時や、父子一対一の時も同じ作り話をする父に、愛想が尽きていた。
釣りでエサの代わりに婚約指輪を垂らし、巨大なナマズを釣り上げた話だ。
その話をまたし始め、ウィルはとうとう絶縁宣言。
ある日、母サンドラから、父エドワードが危篤状態に陥ったという報せを受け、ウィルは妻と帰郷。父を見つめながら、父の作り話を思い返し始めた。
自分に死に様を見せてくれた魔女の話、共に旅する事になった大男カールの話、カールと別れ、古い森を抜け見つけた、スペクターという幸せな町に住んだ時の話、再会したカールをサーカスでスターにさせ、そこで出逢った美女の事を知りたくて、サーカスで無休で働き、認めてもらった事、そしてその美女サンドラの通う大学へ行き、彼女に告白するが、サンドラには許婚がおり、それがエドワードの故郷のマヌケだと知る。
エドワードは尚も猛烈なアタックを掛け、そのマヌケのドンに殴られる。
だが、サンドラは婚約を破棄。そしてドンは魔女の予言通りに心臓発作で死んでしまった。
サンドラと結婚したエドワードはセールスマンになる。だが銀行でスペクターの住人、詩人ノーザと再会し、銀行強盗をさせられる羽目になる。
しかし開けた金庫は空っぽだった。
ウィルは実家に戻り、入った納屋で話に出てきた様々な物を見つけ、全ての話が嘘ではないと知る。

結末 ネタバレ注意

ウィルは父の不倫相手という噂のあったジェニファーを訪ねて、話を聞く。すると、父とジェニファーはそんな関係ではなく、大嵐に遭ったエドワードは、スペクターを再訪すると、町はバブル崩壊ですっかりさびれていた。エドワードは街を再興するため、買い戻すと決め、ノーザやサーカスから出資を募り、少しずつ買い戻していった。
そして最後の家に住むジェニファーは、かつてエドワードが町から出て行こうとするのを引き止めた少女だった。エドワードはカールと、ジェニファーの傾いた家を修復した。
エドワードに愛を抱くジェニファーだったが、エドワードは妻を想って、帰っていった。
帰宅したウィルは病院へ急ぐ。
ベッドの傍で、ウィルは医師から、ウィルの生まれた日には巨大魚のような特別な話はなかったという真実を伝えられ、そして目覚めた父に頼まれ、父の死に方を想像して話す事に。
エドワードはウィルと病院を飛び出し、今まで会った人たちに見送られ、巨大魚になって川に消えた、という話をすると、エドワードは眠りに就いた。
エドワードの葬式には、話に出てきた人たちがたくさん参列し、皆エドワードの話を押し、 ウィルはようやく父を信じた。
そしてウィルにも息子が産まれ、ウィルはエドワードの話を聞かせる。エドワードは今も、話となって生き続ける。
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管理人の批評

2003年、アメリカの作品です。
この映画は父と息子の物語です。家族という集団形成において、父親がそこに存在しているという意義は、社会的という側面がどうしても強くなり、厳しい言い方をする人の中には、父親は家族に不要だという人もいます。
確かに、生物学的に言えば、植物に譬えると花粉が付いたからと言って、発行元の樹を受粉した方が助ける義理はありません。ですが、人間というのは社会の中で生きているのですから、社会のルールを教える為には、必要不可欠な存在であると言えます。
だがそれ故に、息子にとって父親は、時に厳格で、時に恐怖で、時に疎ましく、決してストレスフリーであるとは言えません。
今作はそんな父親との邂逅を描く作品です。決して忘れてはいけないのは、ほとんどの場合、父親は息子を愛しているという事です。それに気づける日が来るのでしょうか?
そして今作はティム・バートン監督の『チャーリーとチョコレート工場』の前作という事もあり、あの役を演じた役者さんが出演されていますので、それもぜひご確認ください。
今作はあまりにも突拍子もないので、掴むのに割と時間が掛かります。もっと前情報が必要なのかなと感じました?