クリント・イーストウッド主演兼監督作品。
裁判に負けたハリーは、同じエレベーターに乗り込んできた相手方が浮かれるのを説教して、現場へと向かう。
現場では、車中で銃を股間に向け撃ち抜かれて殺された男の死体を見つけ、苛立ちをぶつけた。
一方、ジェニー・スペンサーという女性が病院に入院しているエリザベスのもとで、仇の一人である、先の車中の男殺しを報告した。
ハリーが射撃場で44マグナムのオートマチック型をお披露目している頃、ジェニーはエリザベスと共に男達にレイプされた過去を思い返していた。
ハリーが運転してると、裁判相手達が意趣返しに現れ、火炎瓶を投げ入れられ、停車。投げ返すと、若者達は海へと落ちた。
ハリーは命令で海沿いの田舎町で殺人の捜査をしていると、強盗に遭い、奪われた白バイを老人ホームのバスで追いかけ逮捕する。
ジャニングス署長に釘を刺されてモーテルに着くと、同僚のフォーレスからブルドッグをプレゼントされる。
犬の散歩をしていると、暴れた犬が自転車に乗ったジェニーを転ばせてしまう。
被害者ジョージについてバーでの聞き込みも空振りに終わる。
一方、ジェニーは2人目の仇を見つけ、服と頭を撃ち抜いた。
ハリーはモーテルで殺し屋に狙われるが、ブルドッグのおかげで返り討ちに。
署に行くと、署長室の写真にバーの女・レイが写っており、過去に会った気がすると考え、署長のいる死体の現場へ。事件について関連性を指摘するが、激怒する署長はハリーを追い返してしまう。
レイは犯人グループの残り1人に忠告し、ミックへと連絡した。
海で殺されたクルーガーと署長の関わりを探るため、クルーガーの妻の働く魚市場へ行くも追い返されてしまい、夜、レストランでジェニーに再会する。
そしてジェニーは3人目への復讐を遂げた。
ハリーは上司から叱責されるが、あの写真が外された事を知り、更に弾道の一致も確認。そしてハリーはまた死体を見つけ、うんざりする署長に突っかかる。
ジェニーは提案者だったレイへの復讐に向かうが、ハリーが現れた為、身を隠す。
ハリーはミックを連れて行き、ジェニーは残され、事態を把握しても反省の色の無いレイを撃ち殺した。
一方、ミックは署長に助けを求めるが、無視された。
ハリーはジェニーを夜、家まで送り、中へ誘われ、一夜を共にするが、夜に目覚め帰ろうとして、レイの家の前で見掛けた車がジェニーの物と知る。
一方、モーテルにハリーを訪ねたフォーレスは、待ち伏せしていたミック達に捕まってしまう。
ハリーはレイの家を訪ねて、死体を見つけた。ベネットに連絡すると、ミックがクルーガーの兄により釈放されたと知る。
クルーガー家を訪ねたハリーはミック達に捕まり、リンチされ、海へ落とされる。
ジェニーは署長の息子を始末に現れるが、息子は罪の意識により自動車事故を起こし、廃人になっていた。署長は事件をもみ消した責任を取ろうとするが、ミック達が現れ、反撃しようとした署長はミックに殺され、ジェニーは連れ去られてしまう。
モーテルに戻ったハリーは、フォーレスの死とケガをした犬を見て、隠していた44オートマグを取り出した。
再びレイプされそうになるジェニーは抵抗し、逃げ回り、怒り狂うミック達は追いかけ、ジェニーはついに捕まり、殺されそうになる所を、ハリーが現れ、2人を撃ち殺す。
ミックはジェニーを連れて逃亡。だがジェニーは隙を突き、離れる。そこをハリーが撃ち、ミックは落下。メリーゴーラウンドのユニコーンの角に刺さって死んだ。
ジェニーを逮捕しなければならず、迷うハリー。だが、現れたベネットが38口径の銃をミックの物と判断し、ハリーは逮捕をやめた。
1983年、アメリカの作品です。
原題:SUDDEN IMPACT
共演:ソンドラ・ロック
7年の時を経て、遂にイーストウッド監督がメガホンを取るわけですが、80年代に入りまして、画質が大幅に向上されています。続けて見られる方は要注意してください。
ソンドラ・ロックとの共演は他にもあるはずですが、思い出せません。そういう意味では、あまり印象に残らない実力派の役者なのかもしれません。
はてさて、4作目まで来ると、ダーティハリーの構成要素がわかってきます。44マグ、ハリーの粗暴な逮捕術、狂った若き犯罪者、相棒の瀕死。これらの構成要素がダーティハリーを作り上げているわけですが、今作はさすがはイーストウッド監督。わかりやすく、そして現代にも通じる手法で映画を作り上げてくれました。
まずテーマがわかりやすい。最初にダーティハリーが始まった事、そしてこれが復讐劇である事を表現し、更に刑事ドラマとして更なる謎を用意する。だ男女のラブロマンスのエッセンスも少し加わり、、そして事件が大詰めになる所でクライマックス前にハリーが捕まり、ピンチになり、整え直して大逆転という構図は、現代でも物語作りに通じています。
特にハリーとジェニーの出逢いを演出するために犬を使うというのが面白い。
もしかしたらダーティハリーシリーズの中で、一番しっかりした作品かもしれません。