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夕陽のガンマン

クリント・イーストウッド主演 セルジオ・レオーネ監督作品。
2人の対照的なバウンティハンター(賞金稼ぎ)、言うなれば静のモーティマー大佐と動のモンコ。2人は新たな獲物として賞金首のエル・インディオに目を付けた。
エルがその仲間とエルパソ銀行の襲撃準備として下見をしているのを2人とも目撃し、けん制し、互いに賞金を巡り一歩も譲らない2人。銃の腕を確かめ、大佐はモンコに協力を持ちかけ、モンコも乗る。
モンコは潜入のため、エルの友人サンチョを脱獄させ、エルの元へ連れて行き、仲間入りする。
翌日、エルの手下3人を始末したモンコは、電報局で偽の情報を流させ、保安官たちを遠ざけた。
エルたちは銀行を襲撃し、金庫を強奪。裏口から爆破という手口に、目論見が外れたモンコと大佐は驚き、エルたちに逃げられてしまう。
モンコは大佐と手を切り、一人で追おうとするが、大佐が冷静に諭す。
モンコはエルに追いつき、待ち伏せされたと嘘を吐き、自分で付けた傷を見せて信用させ、作戦予定の逃走ルートへと誘おうとするが、エルは東のアグア・カリエンテへ。エルはモンコの腕前を見るために一人でカリエンテへ行かせ、モンコは銃の腕間を見せつけ、大佐と合流した。

結末 ネタバレ注意

酒場に入ったモンコとエル達。エルの手下が以前に会った大佐を見かけ、ケンカをふっかけ、大佐は手下達を始末する。そして大佐はエルに、金庫を開けてやると進言し、硫酸を使って開けて見せた。
金庫を開けて大金を手にしたものの、すぐに金を使うのは危険だとして、エルは時間を置こうと決める。
その夜、モンコは忍び込み、大金を頂戴しようとするが、先に大佐が来ており、2人は金を持って脱走する。だがエルに見つかり、エル達のリンチを受ける。
牢に閉じ込められた2人だったが、エルの手下のニノに助けられ、逃げ出すが、それはエルの差し金。エルは2人が賞金稼ぎと気付き、同士討ちさせるつもりだった。
エルは一芝居打ち、仲間殺しの罪を2人に被せ、手下達に後を追わせる。だがそれに気付いた仲間の1人がニノを殺してエルを脅す。
町での銃撃戦を制した大佐はエルを呼び出す。
オルゴールを鳴らし、決闘体制に入る2人。そこに大佐の時計をくすねていたモンコが、同じメロディーを鳴らし、勝負をフェアにする。
音が鳴り止み、大佐はエルを撃ち殺した。
モンコに問われ大佐は、時計に貼られた写真の女性は妹だと明かす。妹の仇を討って満足した大佐は金をすべてモンコに譲り、モンコはエル達の死体を馬車に詰め、生き残っていた最後の一人も殺し、2万7000と木にかかった金を手にした。
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管理人の批評

1965年、イタリア・スペインの作品です。
共演:リー・バン・クリーフ ジャン・マリア・ヴォロンテ
この作品は全米興行収入約1500万ドル(約15億7800万円)を記録いたしました。そのためか、このマカロニウエスタンは、セルジオ・レオーネ監督による“ドル箱三部作”と呼ばれています。
クリント・イーストウッドの出世作といえば、今作をはじめとする多くの西部劇、マカロニウエスタンですが、この作品に限らず、イーストウッドはこの時期数多くのマカロニウエスタンに出演しております。ちなみにマカロニウエスタンとは、1960年代から1970年代前半に作られたイタリア製西部劇のことで、マカロニと呼ぶのは日本だけで、イギリスやアメリカではスパゲッティウエスタン、あるいはヨーロッパ製ウエスタンと呼ぶそうです。
大佐と呼ばれているのはあだ名ではなく、元軍属であった事を示します。つまり元々は軍人であったものの、何かの拍子で嫌になったりして、退職したが、その時の階級で呼ばれている。ある種の、人の実力を指し示す肩書だったのかもしれません。
ちなみに、大佐というのはかなり上の階級で、おそらく、一般市民が入隊したら、伍長か二等兵か一等兵から始まるでしょう。若くして出世している場合はエリート、つまり軍隊学校を出ている可能性が高く、その場合は少尉からスタートとなるでしょう。二等兵→一等兵→伍長→少尉→中尉→大尉→少佐→中佐→大佐、であると思われます。おそらくは小隊を任され、数々の作戦を成功させ、出世していったことでしょう。