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ガス燈

イングリッド・バーグマン主演 ジョージ・キューカー監督作品。
ソーントン広場で起こった絞殺事件で、優秀な歌手である叔母アリス・アルクイストを亡くした姪のポーラは、ロンドンからイタリアへと移り、グアルディ先生の下で声楽を学ぶが、すっかり上の空。
その為、ポーラは一週間、コモ湖に旅行に行く事にし、それを恋人で、グアルディ先生の助手でもあるアントンに告げ、出発。
行きの列車で、隣り合わせた女性と喋り、叔母の殺人事件の事を思い起こされたポーラは、気分が悪くなるが、次の駅で、追いかけてきたアントンが現れ、立ち直る。
アントンはロンドンの広場に愛する人と移り住むことが夢だと語り、ポーラは承諾して、その条件に合致したアリスの旧家へと戻る事にするのだった。
叔母の想い出が強く残る部屋に気付かれするポーラ。一方アントンは、アリスが亡くなる2日前、アリスに届いた手紙の差出人がセルギウス・バウアーと知るや、ポーラから手紙を取り上げ、ごまかした。
メイドを雇い、新生活を始めるアントンとポーラ。だがポーラは生活に不安を感じる。
一方、街でポーラを見かけ、アリスの事を思い出したキャメロン警部は、迷宮入りしてしまったアリス事件の再捜査を開始し、報告書に記載されていない宝石の存在を知るのだった。

結末 ネタバレ注意

ポーラは家自体に恐怖を感じ始め、その気分を拭い去るため、ダルロイ邸の音楽会へと出かける。だが、発作を起こしたため、家へと連れ帰る事になり、困った妻にアントンは怒り、「ポーラの母が精神を病んでいた」と告げる。
ある夜、アントンは外出し、家に残されたポーラはガス燈の火が弱まる事に恐怖を感じる。
一方、アントンが外出したのを見計らい、キャメロン警部はポーラに接触。そこで得た情報をもとに、捜査を進めたキャメロンは、アントンの正体が、アリスの宝石を狙い、その為にアリスを殺した、不倫相手のセルギウス・バウアーであると気付き、今現在、ポーラの正気を奪おうとしていると気付いた。
広く、入り組んだアリスの屋敷に夜遅く、別の場所からある部屋へ侵入したアントン。彼は荷物だらけのこの部屋で、宝石を探すため、灯りを点け、その為、ポーラの部屋のガス燈が不安定になり、ガス燈の弱まりが生じていたのだ。だがそれにポーラも気付きだした。
宝石を手に入れ、帰宅したアントンは異変に気付き、ポーラに詰め寄る。ポーラを縛り付けるアントンだが、救援にキャメロンが現れ、格闘し、逮捕される。
救出されたポーラはアントンと2人で話がしたいと持ちかける。アントンはポーラに助けを請う。だがポーラは無くしたはずのブローチをアントンが隠していた事から、アントンが自分を病気に仕立て上げていたと知り、彼を警察に突き出した。
悲しみ、落ち込むポーラ。キャメロン警部は力になると約束した。
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管理人の批評

1944年、アメリカの作品です。
申し訳ございませんが、今回の文章はあまりにも不完全で、本当に概要だけをとらえた文章となっております。今までのやり方に反しておりますが、この作品の本当の良さは実際に観て、ご堪能ください。
サイコサスペンスであり、ミステリーのジャンルに位置されるこの作品。元々は英国の戯曲ですが、思えば現在に至るまでほとんどの映画はサスペンスが占めています。そういう意味では、先駆け的存在に当たる映画なのではないでしょうか?
ヒッチコック作品に似たような気もしますが、芸術性よりプロットの巧みさを観てほしい気がします。というのも、アントンの計略と、ポーラの精神病、どちらが正しいのか分からなくなる混乱が観ている側に起こるほど、秀逸だからです。公開当時はもしかしたらそんなことは無かったのかもしれませんが、様々な展開の映画が作られている昨今では、逆に読めなくなる作品です。そしてガス燈というものの存在が無くなった現在、ガス燈の仕組みを使った作品に新しさを感じるかもしれません。
今回は私のメモのミスで、細々とした事を書き忘れてしまいましたが、ブローチの事など、細々した事が積み重なって、この作品のサイコ性が強まっているのだと、反省させられた作品でもあります。