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ジュマンジ

ロビン・ウィリアムス主演 ジョー・ジョンストン監督作品。
1869年、ケレブ少年とベンジャミン少年は太鼓の音がする箱をブラントフォード近郊1マイルの地点に埋め、封印が解かれない事を願った。
100年後の1969年、パリッシュ将軍を英雄と崇める街ブラントフォードで自転車を走らせる少年アラン・パリッシュはいじめっ子のビリー達に追われ、父サミュエルの製靴工場へ逃げ込む。
工員のアイディアマン、カール・ベントレーから未来のバスケットシューズの試作品を見せてもらうも、父で社長のサミュエルに見つかり、「立ち向かえ」と追い出されてしまう。
アランは渋々出ていくが、自分が置いた試作品が機械の中に入り、カールが罪を被る。
外に出たアランはビリー達に「サラに手を出すな」とガセネタで突かれ、集団暴行を受け、自転車を奪われてしまう。
起き上がったアランは拡張工事現場から聞こえる太鼓の音に誘われ、箱を掘り起こし、中からボードゲーム「ジュマンジ」を見つけ、歓喜し家に持ち帰る。
勝手に駒がセットされ、アランは母に迎えられる。
その夜、パーティーに出かける父サミュエルは街の有力者としてスピーチの練習中。食事を1人で摂るアランに、複数が相手だったと知っていれば、行かせなかったと詫び、全寮制の進学校で、パリッシュ家と深い関わりを持つクリフサイドへの転校を強制的に薦められるが、更なる難を恐れるアランは抵抗。父と激しいケンカになり、絶縁を口にし、両親が出かけた後、一人家出の準備をする。
するとチャイムが鳴り、サラが自転車を届けに来る。するとサラもジュマンジの音に反応し、2人はジュマンジを開く。こぼしたサイコロを振ったと見なされ、駒が自動で進み、アランは「5か8が出るまで、ジャングルで待機」と体が歪み、消えてしまう。悲鳴を上げるサラもコウモリの群れに襲われ、逃げ出してしまった。
 
26年後、1995年、空き家となったパリッシュ邸に、不動産屋トーマスの案内で、ノーラと、その子供、姉ジュディと弟ピーターがやってくる。幼い姉弟は本当の両親が飛行機事故で亡くなり、父の妹のノーラに引き取られた。
引っ越しが決まり、ピーターはパリッシュ邸の階上の納戸にコウモリの存在に気付き、害虫駆除を頼むが、駆除の老父はそれよりも「この家は父親が息子をバラバラ殺人にした」という噂を語り出した。
学校に出かける前、手続きのため先に出たノーラを送り、姉弟は太鼓の音に誘われ、ジュマンジを見つけ、勝手にセットされ、始める事にすると、大きな針を持った蜂と、台所を荒す猿の群れに驚き、怯える。注意書きを見つけ、ゲームが終わり、「ジュマンジ」とコールするまで効果は持続すると書かれていた。
ゾロ目を出したピーターがまた振り、5を出して、ライオンが現れ、2人は襲われる。するとそこにターザンのような男が現れ、ライオンを上手く別の部屋に閉じ込めた。
隠れていた姉弟を見つけ、男は帰宅できたことを喜び、自分はアランだと自己紹介した。だがアランは家が様変わりし、両親が住んでいない事、更に外に飛び出し、再会したカールが警官になっている事に驚く。
カールに精神疾患と思われるも、ジュディ達が取り繕い、カールは猿にパトカーを奪われ追いかける。
アランは工場へ行くが既に廃業しており、事務所に住みついていた犬を飼う男から、両親が自分を探すために全財産を投じて破産し、墓参りして、今は2人とも亡くなったと知る。
姉弟は「ジュマンジ」に加わるよう求めるが、アランは拒否。歩いていると、車が救急車とクラッシュ。車には蜂に刺されたトーマスが。彼女が運ばれ、3人は蜂に襲われトーマスの車へ。車を突き破る勢いに3人は何とか車を走らせ逃げのびる。
トイレで身支度を整え直したアランは、2人を置いて街の散策に行こうとするが、腰抜け呼ばわりされ、指南役として見守る事にする。
警戒を厳重にする中、ジュディがサイコロを振るが、駒が進まない。見兼ねてアランが調べると、このゲームは自分がやったゲームの続きだと気付く。ジュディはサイコロを差し出すが、アランはその手を戻し、「サラの番だ」と告げた。

結末 ネタバレ注意

サラの家は表札が変わっていたが、対応した女性に「サラ・ウィットル」の消息を尋ねると、アランは彼女がサラだと気付くが、同じように気付いたサラは気絶してしまう。
サラを担ぎ、連れ帰った3人はジュマンジを見せると、サラは発狂。アランが消えた後、サラは証言を信じてもらえず、殺人を目撃して気がおかしくなったと扱われ、2000時間のカウンセリングを受け、最近ようやく、ジュマンジを忘れようとしていたところだった。
サイコロを握らせるが、怖がって振ろうとしないサラから回収すると見せかけ、騙して振らせ、部屋は巨大植物の蔓に襲われ、捕食されそうになるピーターを将軍の剣で救出。
書斎で仕切り直し、一致団結。だがアランは執拗なハンター、ヴァン・ペルトを呼びだしてしまい、その銃撃から逃走する。その光景を見たカールはヴァンを止めようとするが、ヴァンの強烈な攻撃に隠れることしかできず、その内にアランは逃げのび、弾切れしたヴァンは姿を消す。
家に戻ったアランはヴァンの事を説明するが、和解を持ちかけようとするサラに思わず「正気か?」と言ってしまい、そう言われ続けて苦しんだサラのトラウマを呼び起こして口論に。呆れたジュディはサイコロを振り、動物達の突進から逃げる。すると鳥にジュマンジを奪われ、アランはピーターのせいにしながら、鳥を追う。
その頃、ヴァンはガンショップで製造中止の弾の代わりに最新銃を所望し、店主は大量の純金貨に従う。
アランは魚で気を惹くが、ゲームは川に落ち、ピーターが勇敢に回収する。アランは褒められるピーターを素直に褒められず、帰る事に。だがカールが現れ、アランは街のパニックの重要参考人として拘束される事に。サラたちは抵抗するものの、狙撃をかわしたアランはヴァンの気配を感じ、素直に拘束される事にし、後を任せる。だがズルをしてピーターは猿の姿に変えられた。
アランはクビになったカールに、あの時の事を詫び、自分がアランと自己紹介した。
三人はヒッチハイクで街に戻るが、街はパニック状態。だがヴァンがジュマンジを奪い、ピーターは奪い返すも動物の進軍で車内に挟まれ、奪われてしまう。
ヴァンを追い、メガマートへ入ると、3人は連携してヴァンを翻弄し、ピーターのトラップで倒す。だが立ちあがるヴァンに銃を向けられ、アランの到着を待っていると、釈放されたアランと拘束し返されたカールのパトカーが突撃し、ヴァンはペンキ缶の下敷きに。
突進に驚くノーラは猿に驚かされ車をクラッシュ。
アランは帰宅途中、サラから頼まれて落ち込むピーターを元気づけようとして、理解の無い父のようになり、反省。だがピーターは尻が痛くて、アランは尻尾の穴を開けてあげた。
カールは手錠を切ってパトカーでパリッシュ邸に向かい、途中でノーラを保護し、子供達がいた事情を知り、急ごうとするも、植物にパトカーを食われてしまう。
ジャングルと化した家に戻り、ゲームを再開した4人は室内なのにモンスーンに襲われ、水浸しに。さらにワニが現れ、皆をシャンデリアに乗せるが、アランはサラを庇おうと必死に闘う。
するとカールとノーラが到着し、ドアを蹴破ろうとして、水に押し返され、ドアに乗り流され、ワニに怯える。
サラは自分を守ろうと奮闘したアランに感激し、アランは戸惑いながらも、ゲームを進めるべきと納戸へ上がる。
再び仕切り直し、アランは沼と化した床に呑まれそうになり、なかなか救いだせず、ジュディの機転でサイコロを振り次へ。ピーターの番で蜘蛛の群れを呼んでしまい、動けないアランとサラは外の物置の斧を持ってくるよう指示。ピーターは外の物置に向かい、錠を壊そうと近くにあった斧を手に取り、はっと気づいて戻る。そして変わり果てた家に驚くノーラを小さな物置き部屋に閉じ込めておく。
ジュディは毒花に毒針を撃たれ、朦朧としながらも手が沈んだサラにサイコロをくわえさせ、振り、地割れを呼んだ事で蜘蛛は逃げ、床が割れ、アランはターザンロープで落ちたジュマンジを回収。サイコロを掴むが、ヴァンに銃を向けられ、硬直。だが握った物を捨てろと手を開き、サイコロを振るが、一つは下へと落ちていった。立ち向かう勇気を顕示するアランは最後の言葉を聞かれ、サイコロが止まり、駒がゴールし、表示された文字「ジュマンジ」を唱えた。
ヴァンの発砲に駆け付けたサラが立ち塞がるが、銃弾は吸い込まれ、動物達も吸い込まれて行き、最後にヴァンも吸い込まれ、アランとサラは抱き合い、気が付くと、子供に、そしてあの時に戻っていた。
原稿を忘れ戻った父に抱きつき謝罪したアラン、父も行き過ぎを詫び、靴の件も正直に詫びた。
アランとサラはジュマンジを川に捨て、サラは大人の記憶が無くなる前にとアランにキスした。
数十年経ち、パリッシュ邸でクリスマスパーティーが行われ、カール達が賑わう中、アランはスニーカーの売れ行き好調を、引退した父に電話し、明日空港で迎えると締め、妊娠中の妻サラの呼びかけで、マーケティング担当で採用したジムとマーサを歓迎し、その子供達ジュディとピーターと再会し、喜ぶ。向こうは知るはずもなく、プレゼントを渡す。
ジム達は来年の出勤を前に、妻とスキー旅行に行く計画を話し出し、アランとサラは強く止める。皆驚く中、すぐ仕事をしてもらいたいとお願いし、ジムは快く引き受けた。クリスマスパーティーが再開された。
その頃、海岸では浜辺を歩く二人の少女が漂着したジュマンジの鼓動に誘われていた。
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管理人の批評

1995年、アメリカの作品です。
「ジュマンジ」という、子供を誘惑し、恐怖の世界と繋げてしまう双六型ボードゲームに手を出してしまった少年アランの物語。
大人になったアランを演じているのがロビンなのですが、登場まで結構時間がある。そしてジュマンジというゲームを26年ぶりに再開するまでがじっくり描かれています。
ゲームの盤面を良く見ると、双六の上がりまでのマスは意外に短く、サイコロも二つ。故に過酷な現象に襲われる訳ですが、4人プレイとはいえ、簡単に再開してしまうと、すぐに終わってしまう。
だからこそ、アランの置かれた環境をじっくりと描いた。その人間ドラマを大切に描いた点が、リメイク作品「ザスーラ」との大きな違いと感じます。
日本語吹き替え版で気付きましたが、ハンターのヴァンを良く見ると、アランのお父さん役の俳優さんが髭を付けて、一人二役をしています。これはつまり、ヴァンの正体が、アランの嫌いな父の性格部分を暗に表しており、その化身であることを示唆しているのではないでしょうか?
ジュマンジはその設定にとらわれがちですが、実際は深い人間ドラマである事をぜひ見直して確認ください。
90年代にCGを多用した意欲作である事も忘れてはなりません。やはりCGで作っている感じは否めませんが、この挑戦が現代に繋がっているとも考えられます。
私のお薦めのシーンは、なんといってもクライマックス。アランが最後のサイコロを振り、「ジュマンジ」をコールするところ。そして、サラと大声を出して、スキー旅行行きを止めるところです。素晴らしいシーンです。見事な演出です。そして脚本賞クラスの作品と感じます。
このままの形で後世に語り継いでもらいたい作品です。