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ペイ・フォワード　可能の王国

ハーレイ・ジョエル・オスメント主演　ケビン・スペイシー共演　ミミ・レダー監督作品。
ある新聞の事件記者は、事件現場で取材中、犯人によって自家用車を壊される。呆然とする記者だったが、通りすがりの男が突然、「車をあげよう」と言って、高級車のキーを渡してきた。いぶかしむ記者だが、何の罠も仕掛けもない。男はそのまま去って行った。
４か月前、中学に入学したトレバーは、担任のシモネット先生から、宿題として「世界を変える方法」を考えさせられる。
その結果、トレバーは母に無断でホームレスを家に招き入れ、夕食、シャワー、寝床を提供。朝帰りしてきた母、アーリーンは帰るやいなやホームレスと出くわし、慌ててホームレスを追い出す。
トレバーに理由を問い質したアーリーンはシモネット先生に直談判するが、シモネット自身の発案ではないため、決裂する。
記者は通りすがりの男が弁護士だと知り、居場所を突き止め、プレゼントの訳を問うと、弁護士は、娘を助けてもらったお礼が、「善意を受けたら、他の３人に善意を送る事」という条件だったという。
アーリーンは車庫で、出て行ったはずのホームレス・ジェリーがいる事に驚くが、彼はお礼に故障していた車を直してくれた。そしてジェリーは、トレバーがお金をくれたので、人生をやり直せるようになったという。だがそのお礼はなぜかトレバーにではない。ジェリーはアーリーンに、トレバーは学校でみんなに「一人が３人に親切を分け与え、それを他の３人に回し、それをつなげていく」という方法を考えて、説明した。
そしてトレバーは、次に親切を送る相手をシモネット先生に決めた。 …続く。

結末　ネタバレ注意

トレバーはシモネット先生を家に招待し、母のアーリーンにやたらと綺麗な服を着させたがる。そしてシモネットが家に来ると、トレバーは身を隠した。
２人をくっつけようとしたトレバーだが、結果は失敗。トレバーはアーリーンにたしなめられ、家出。アーリーンはシモネットに頼み、共に街へ捜索へ。トレバーは駅のベンチで男にトイレに誘われるが、間一髪、シモネットによって助けられた。そしてシモネットとアーリーンはデートをするようになった。
一方、新聞記者は弁護士の娘を助けた男に取材すると、男は犯罪を犯し、警察から逃げる際、老婆の運転する車に乗せてもらい、助けてもらったという。
シモネットとアーリーンは結ばれた。そしてジェリーは投身自殺をしようとしている女性を助けた。
テレビを見てくつろぐ、シモネット、アーリーン、トレバー。だがそこにアルコール中毒を克服した元夫のリッキーが帰ってきた。
シモネットは家を飛び出し、追って出てきたアーリーンに、虐待を受けていた過去を告白する。結ばれた時に目にした身体の火傷の痕は、そのためだったのだ。
ほどなく、リッキーは荒れ始め、暴力を振るい、アーリーンは勇気を持ってリッキーを追い出す。トレバーはシモネットに母を助けるよう頼むが、シモネットは応えられない。
記者は老婆を取材。その老婆はアーリーンの母だった。親切をもたらされたアーリーンは、自分の親切を、疎遠だった母との関係を修復する事にしたのだった。
記者はトレバーに取材。新聞やテレビが来て、トレバーはテレビカメラの前で、「変われない人間は負けだ」と言い放ち、その取材を傍で聞いていたシモネットは、勇気を出してアーリーンに告白した。
トレバーは自分の最後の親切を、いじめられっ子のアダムを助けることにして、絡まれるアダムを助けようとして、不良の隠し持っていたナイフを刺される。シモネットとアーリーンは急いでトレバーを病院に連れていくが、手術の甲斐もなく、トレバーは死んでしまうのだった。
失意のシモネットとアーリーン。すると外が騒がしい。外に出た二人が見たのは、トレバーの死を悼む、善意を受けた多くの人たちが次々とやって来ていた。

管理人の批評

２０００年、アメリカの作品です。
ハーレイ・ジョエル・オスメントの人気と、一つのアイデアから作ったのではないか？という程度の作品です。
ですがゴールデンボンバーの鬼龍院翔さんを始め、多くの方に愛されています。
ラストシーンは、おそらく最も自然界の美しい光景に近い美しい光景ではないかと思います。
演技派のケビン・スペイシー、「ゴースト　天国からのささやき」シーズン３レギュラーのジェイ・モールが脇を固めて、更にあの大物歌手がリッキー役で出演しているので、アメリカ好きの人は見てみると良いでしょう。