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ポカホンタス
イレーヌ・ビダード主演（ジュディ・クーン唄） マイク・ガブリエル＆エリック・ゴールドバーグ監督作品。
１６０７年、新世界を夢見て出港したイギリス船は嵐に遭い、それを凄腕の船乗りジョン・スミスの力と指揮で乗り切る。
一方、先住民たちの村に、戦を終えた が戻り、彼の娘で自由を愛するポカホンタスは、友達に呼ばれて滝から高飛び込みをして向かい、出迎える。
父に最近よく見る夢の話をするポカホンタスに、父は村の優秀な戦士ココアンとの結婚を勧める。
悩んだポカホンタスは森の奥の柳の木のおばあさん精霊に相談すると、回る矢の夢はポカホンタスの進むべき道であり、亡き母もまた同じ問いをしたと聞くが、雲が怪しく動いた。
上陸地点を前に意気込むジョン、そして宮廷を見返そうとさらに意気込む総督。
ジョンは先に上陸し、木の上に登り景色を見て、近づいてきたポカホンタスの友だち・アライグマのミーコにビスケットをあげる。そんな様子をポカホンタスは見ていた。
ポカホンタスの父が占いで、やってきた異国人を恐れ、やり過ごそうとする中、総督が上陸。ジェームズタウンと名付け、キャンプを設置し、金を探して開拓を始めた。
一人偵察を任され、冒険に出たジョンは、後をつけてきていたポカホンタスと出会う。
逃げる彼女を、言葉が通じずとも引き留めたジョン。手を取り、名前を伝え合う。
総督たちの開拓を遠くから偵察していたココアム達は、総督に見つかり、銃を向けられ、一人が被弾し、撤退を余儀なくされる。
恐ろしき白人たちの凶行にポカホンタスの父パウアタシは、国中の他の集落の仲間たちを集めて、応戦することにするのだった。
結末 ネタバレ注意
お互いの文化や国のことを話す内、ジョンはポカホンタスたちに文明が無いことを口にしてしまい、機嫌を損ねられたポカホンタスは自然の偉大さをジョンに教える。
だが、太鼓の音が鳴り響き、ポカホンタスは慌てて村に帰る。
壁で囲み、砦を作り、しかし金が出てこない事に悩む総督はジョンを呼ぶ。だがジョンはまたポカホンタスに会いに行ってしまう。
父やココアムに見つかりそうになり、ポカホンタスはジョンを柳の木の所へ。この辺に金が無いと知ったジョンは、喋る木に驚く。
柳の木がジョンの仲間を追い返し、ジョンも戻ることに。村には各地から仲間が集まっていた。
一方、戻ったジョンは戦争を始めようとしている総督を止めようとするが、聞く耳を持たれない。
夜、抜け出すジョンを見つけたトーマスは、総督から尾行命令を受ける。
柳の木とポカホンタスの説得により、話し合いをしようと決めたジョンはポカホンタスと口づけを交わす。だがそれを見て怒ったココアムにジョンは飛び掛かられ、トーマスはジョンを助けようとココアムを撃ち殺してしまう。ジョンはトーマスを逃がすが、代わりに捕まってしまう。
ジョンの処刑が夜明けと決まり、ポカホンタスは止められず、ジョンに会い、嘆く。そんなポカホンタスを逆にジョンは励ました。
一方、戻ったトーマスは皆に知らせ、総督は夜明けの開戦を指示し、先住民と英国人はそれぞれ太鼓を鳴らす。
ポカホンタスは、柳の木の前で、コンパスが夢の中でジョンを指していたと気づき、処刑寸前、ポカホンタスはジョンに覆いかぶさり、処刑を止め、父を考えさせ、戦争を止める。それを見て、船乗り達も銃を降ろす。だが総督は銃を撃ち、ジョンはポカホンタスの父をかばい、腹部にケガを負う。総督は船乗りたちに捕えられた。
ジョンの治療のため、船は出航。その前に、ジョンの見舞いにはポカホンタスだけでなく、村人達も訪れた。ジョンはポカホンタスについてくるよう求めた。ポカホンタスは残る事を決め、船を見送った。
管理人の批評
１９９５年、アメリカ・ディズニーの作品です。
共演：メル・ギブソン デビッド・オグデン・ステイアーズ クリスチャン・ベール
日本語吹き替え版キャスト：土居裕子 古澤徹（唄・立花敏弘） 津嘉山正種（唄・福沢良一） 有川博（唄・佐山陽規） 納谷悟朗 高山みなみ 安原義人 西村知道 宇田尚子 沢りつお 八代駿
この作品は、ディズニー映画で初めて、史実に基づいて作られた作品です。ほとんどの作品が空想の産物である中で、非常にチャレンジングな作品であり、製作スタッフは誇り高く、評価を期待したそうですが、作品の内容として複雑な事情を抱えていたために、やや難しい問題にさらされてしまう面もありました。それにアニメのメイン視聴者である子供たちにわかりにくい内容であるというのがネックだったようです。ですが、小動物の動き、といった描き方はさすがディズニーと思えるものでした。
また、こういった史実に基づくものがアニメになるのだとしたら、ディズニーによる歴史教育ほど効果的なものはないと思います。
イギリスだけでなく、ヨーロッパの多くの国家が黄金や新天地を求め、自然と調和しながら生きるアフリカ人やその近隣の島に住む人々を脅かし、その最たるものが差別や奴隷制度でした。財のために、戦争だけでなく、こういった事もあってはならない事です。
この作品は教育アニメとして、多くの子供たちに、そしてまだ観ていない人々に観てもらいたい作品です。『ライオン・キング』や『ターザン』ほどわかりやすくはないかもしれませんが、また、エンターテインメント的な面白みに欠けるかもしれませんが、小学校入学前、小学校中・高学年、中学生・高校生時代に、答えがわかるまで最低３回は観ていただきたい作品です。大切なものを感じ取ってください。
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