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ロッキー・ザ・ファイナル

シルベスター・スタローン主演兼監督作品。
あれからしばらく経ち、エイドリアンに先立たれたロッキーはレストラン「エイドリアン」のオーナーとして、希望する客に現役時代の勇姿を語りながら頑張っていたが、普通のサラリーマンになった息子ロバートは父の威光のせいも有り、その関係は芳しくなかった。
ロッキーはポーリーと、命日には決まってエイドリアンとの思い出の地を巡るが、哀しみを深めるだけだとポーリーはうんざりだった。
そんな日々を過ごしていたロッキーは、昔世話した女の子マリーがシングルマザーになり、息子ステップスの面倒を見始める。
ある日、ポーリーからマスコミがCGシミュレートでロッキーと現王者ディクソンを闘わせ、ロッキーに勝たせて遊んでいた事を知る。
ロッキーは闘争本能を思い出し、協会にライセンスの発給を求める。 協会は当然難色を示したが、ロッキーは必死に説得し、ライセンスを発給してもらう。
それを知ったディクソンサイドは、シミュレートの結果の面白くなさと、集客の為、ロッキーに試合を持ちかける。
ロッキーはそれを受けるが、ロバートは強く反対。だがロッキーの強い説得にロバートは家族の大切さを思い出し、会社を辞めて、父のトレーニングに付き合う。…続く。

結末 ネタバレ注意

ロッキーのトレーナーは衰えたロッキーに動きを求めるのを諦め、ハードパンチ作戦でトレーニングを進めて行く。
試合当日、手心を加えようとするディクソン。ロッキーは次第に感覚を取り戻し、骨折しながらも、ディクソンからダウンを奪う。
ラウンドを重ね、最終ラウンドを闘い切った二人に、観客は称賛。
そして判定はディクソンに輝いたが、そんな事をロッキーは気にせず、判定が出る前にリングを降り、満足感を得た。
そして、この喜びが感じられる事への礼をエイドリアンの墓に捧げた。
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管理人の批評

2006年、アメリカの作品です。
この作品の制作にあたり、賛否両論あった事を覚えています。もうあれ以上の事があるのか?という感じだったと思います。
まずエイドリアンの死は観客への強いインパクトを与えます。それがロッキーに哀愁や黄昏を背負わせます。
そして息子ロバートとの関係が親子から男と男の強い絆に変わり、父の最後の仕事を終えた感があります。
シリーズを通して登場する悪友ポーリー。面倒な存在ではあっても、その関係を断ち切る事がありません。それは決してロッキーの器が大きいということではなくて、上下の関係ではなく、同等であるという事が、ロッキーにとって家族以外の心の支えになっているのでしょう。
この映画のカラーがすごい暗めな感じがしました。まあ、シリーズ全体を通しても明るさはあまり無いのですが、やはり今回のロッキーはどこか孤独なのです。マリーやステップスの面倒を見ても、ロバートの心を変えても、やはりボクサーの宿命なのでしょう。レストランに食事に来る戦友も一人で食べに来ています。
孤独との戦いは、人間誰しも避けられません。だからこそ強くなれる、そんな映画です。