ジェット・リー主演 アンジェイ・バートコウィアク監督作品。
アメリカの香港マフィアのボス、チューの放蕩息子ポウが何者かによって殺された。競争相手である黒人マフィアのアイザックは、犯人が身内の仲間や家族に被害が及ばぬよう、そして娘のトリッシュに護衛を付ける。
一方、指令を受けたハン（ジェット・リー）は、刑務所を脱獄。アメリカへと渡る。そしてタクシーを強奪し、護衛を撒きたがっていたトリッシュの手伝いをする。
アイザックは白人のロス氏とゴルフをしながらビジネスの話をし、娘のトリッシュは自分の店に帰り、兄のコリンが父のアイザックと話している事にイラ立つ。
ハンはポウの部屋に入り、弟のポウが最後に電話を掛けたのがトリッシュの店だと知る。
一方、コリンはアイザックに、ポウが戦争を終わらせようと電話してきたと報告。アイザックは土地開発のため、土地買収を手荒く進めていた。
トリッシュの店を訪ねたハンは、出てきたトリッシュを尾行。彼女の家でコリンの事を知るが、彼女の護衛がやってきて、ハンは応戦し、車を奪ってその場から去った。
ハンは自分の父チュー、その部下カイと再会。ハンは元警官だったが、父と弟をアメリカに逃がしたため、捕まって投獄されたのだった。
チューは脱獄を驚き、手を引けと命じる。だがハンはカイから事情を把握し、再びトリッシュに近付き、コリンとの接触を望む。だがコリンは恋人とともにビルの部屋から突き落とされ、殺された。
一方、ハンもポウの部屋が荒らされ、ポウの車から住所録を見つける。ハンはコリンの部屋に戻ると、トリッシュがコリンの死を告げ、事件を共に探る事に。メモの住所を回り、整備工場で死体と殺し屋に遭遇。カーチェイスし、その末、犯人が中国人女性と知り、やむなく殺してしまう。ハンは父に知らせるも、取り合ってもらえない。
アイザックの部下マックは、旧友から権利書を奪い、チューはカイを使い、同盟を結んだ仲間を殺し、権利書を集める。
互いに権利書集めに翻弄する中、ハンとトリッシュは最後に残ったシルクのカジノへ。だがシルクはマックに撃たれ、ハンは捕まり、見張りのモリース達をぶっ飛ばし、トリッシュの元へ。
ロスはチューと契約を交わし、すれ違ってアイザックとも契約を交わす。だがアイザックはロスに共同経営を要求。しかしマックが裏切り、アイザックは撃たれる。ロスは逃げ、マックは追いかけ、ヘリに逃げ込むロスが権利書の入ったケースを落とし、逃げるが、マックが権利書を拾い集めていると、ハンが現れ、マックは、ポウを殺したのは中国人だと告げ、トリッシュに撃たれて死んだ。
トリッシュは救急車を待つアイザックに寄り添い、ハンは、ボスの器ではなかったと弟を殺したカイと闘う。
火傷を負わされたハンだが、カイを下し、すべての元凶たるチューの元へ。
弟を殺したチューは、拳銃を渡し、ハンに「殺せ」と命令する。だがハンは、責任を取って自決を迫り、背中で銃声を受け、立ち去った。そしてやって来たトリッシュと抱き合い、後にした。
２０００年、アメリカの作品です。
共演：アリーヤ アンソニー・アンダーソン ＤＭＸ
この作品はアメリカ進出を果たしたジェット・リーの代表作の一つです。中国で少林寺でブレイクしたジェット・リーのあの時の姿とは似ても似つかない、現代人の姿をした彼の活躍をぜひご覧ください。
監督のアンジェイ・バートコウィアク氏はスティーブン・セガールとの『電撃 ＤＥＮＧＥＫＩ』、そして『ストリートファイター レジェンドオブチュンリー』を手掛ける、アメリカの肉弾アクションのプロと言えるでしょう。ＤＭＸ氏も『電撃』に出演し、良き右腕と言えるでしょう。
この作品はジェット・リーのアクションを堪能できる良作ですので、『ブラック・ダイヤモンド』などと合わせてご覧ください。