クリント・イーストウッド主演 セルジオ・レオーネ監督作品。
ベイカーに雇われたセンテンサは、ジャクソンを探すため、男を問い詰め、ジャクソンがビル・カーソンと名乗っていると知り、用済みの男を撃ち殺した。
一方、ジョー(クリント・イーストウッド)は指名手配の悪人トーコを引き渡して賞金を得ては、死刑にされるトーコを助けるという詐欺を繰り返していたが、それにも飽きて、トーコを見捨て、置いてきぼりにして去って行った。
もちろん怒ったトーコは、悪人仲間を集め、ジョーの宿を突き止め、さっそく縛り首にしようとするが、宿に軍の大砲が撃ち込まれ、ジョーは間一髪逃げ出した。
トーコはジョーを追い、ジョーの新しいパートナーとの仕事も妨害。再びジョーを始末しようとする瞬間、暴走馬車がやってくる。
馬車の荷台は死体だらけで、その中から、瀕死のビルことジャクソンから、サッドヒル墓地に20万ドルの金貨が隠してあることを知り、水を取りに行ってやるが、死んでしまった。
近くで聞いていたジョーは、その墓石の名に心当たりがあり、2人は墓地へ。
一ヶ月後、2人は北軍の悪口を言って捕まり、ビル・カーソンの名前を騙ったトーコは、軍属のセンテンサに目を付けられてしまう。
センテンサとその部下のカラスに、歌のショーの間、拷問されたトーコは音をあげ、金のありかを吐いてしまう。センテンサはジョーを呼びつけ、墓地へ向かった。
一方、列車で護送されるトーコは、カラスと列車から飛び降り、カラスを始末し、手錠の鎖を切って逃亡した。
墓地へ向かう途中の街で、ジョーとトーコは合流。センテンサとその仲間達と銃撃戦を展開し、だがセンテンサは一足先に逃亡。
ジョーとトーコは戦争の真っただ中に突入。爆弾で橋を吹き飛ばして、戦いを終わらせた。
互いに墓地と墓碑銘を共有した2人は移動。抜け駆けしようとしたトーコを、ジョーは砲撃して止めた。
墓地へ辿り着き、トーコは墓地を駆け、金が隠されているアーチスタントンの墓を見つけ、掘り返す。そこにジョー、そしてセンテンサが到着。棺を開けると、そこには死体だけ。ジョーは本当に金が隠されている墓石の名を石に書いて伏せ、三つ巴の決斗を行う。銃弾に倒れたのはセンテンサ。そのまま墓穴へと入った。
ジョーはトーコに、アーチの横にある名無しの墓を掘るよう命令。金貨を見つけたトーコに、ジョーは、首吊り縄に首を通すよう命令。トーコの手首を縛り、金貨を均等に分け、ジョーは去って行った。
不安定な十字架の上に取り残され、死に怯えるトーコ。彼の首にかかった縄を狙撃して外してやったジョーは、トーコの罵声を背に浴びながら去って行った。
1966年、イタリアの作品です。
共演:リー・バン・クリーフ イーライ・ウォラック
この作品はタイトルに「続」と付いておりますが、前作の『夕陽のガンマン』と同じ監督、同じメインキャストで作られた、前作の続きではない作品です。
ですがこちらの『続・夕陽のガンマン』の方が圧倒的に人気が高く、いまだに名前の挙がる作品です。
アメリカの有名な小説家であるスティーブン・キング氏は、この作品を見て心奪われ、この作品でクリント・イーストウッドの演じる“名無しの男”に影響を受けたことで、自身の小説『ダークタワー』の、『黒衣の男は砂漠の彼方へ逃げ去り、そのあとをガンスリンガーが追っていた』という最初の文章を書いたそうです。
そしてこの小説は映画化され、主人公のガンスリンガー・ローランドは、クリント・イーストウッドがモデルであるとキング氏は告白しました。
また、スペインでは、本作でクライマックスの決闘シーンの撮影に使われながら、そのまま放置されていたサッドヒルに当時のロケセットを再現しようとする有志たちを追ったドキュメンタリー「サッドヒルを掘り返せ」が製作・公開されました。
監督・脚本・プロデュース・撮影・編集の1人5役を兼ねたギレルモ・デ・オリベイラ監督は、映画オタクを自任し“聖地巡礼”にもよく行くそうですが、有志の人たちの話を友人から聞き、「まさか本当にやるとは思っていなかった」という。だが、撮影許可が出てすぐに現地に向かったところ「皆、美しい志を持った人たちで感動した。当初はYouTubeで流すつもりだったけれど、プロジェクトがどんどん大きくなっていった」そうです。
監督自身も、本作を含めレオーネ作品の音楽を手掛けるエンリオ・モリコーネや当時の製作に関わった人々の証言も撮影し、また9カ月の交渉の末、イーストウッド本人にもインタビューを敢行し、イーストウッドのコメントは、同作の50周年を記念しサッドヒルで上映会を行った有志たちへのサプライズで効果的に使用されたそうですが、インタビューが撮れたのがは、その1週間前だったそうです。
ちなみに、セルジオ・レオーネ監督は黒澤明の影響を受けているそうです。
また、終盤で流れる『The Ecstasy Of Gold』は、超大御所メタル・バンドのメタリカがコンサートの開始時に流す曲としても有名です。