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沈黙の報復

スティーブン・セガール主演 ドン・E・ファンルロイ監督作品。
若き警官マックス・バリスターは車で通勤中、若者の誘拐および薬物の強盗事件を目撃し、写真を撮影。だが気付かれてしまい、その夜、マックスは自宅で今朝の事件の背後に潜む大物について考えを巡らせていると、電話で呼び出され、外へ。そして路上で射殺された。
マックスの葬儀が営まれ、マックスの母リンダは、葬儀を遠くから見ていたサングラスの大男に後を任せた。
その大男は酒屋の2階に部屋を借り、主人のアリスに、自分はマックスの事件を追う、彼の父親サイモンであると自己紹介し、外にいて因縁をつけてきたギャングを倒し、犯人に言伝を頼んだ。
サイモンは事件の捜査責任者フランク・ショーに会い、事件には40口径の銃が使われたことを聞き、フランクの電話番号を携帯電話で確かめた。
サイモンは自分の部屋に侵入していた情報屋のゲイリーから、イーストサイドギャングスターズに注意しろと促され、ゲイリーは友人だったマックスへの追悼をささげた。

結末 ネタバレ注意

サイモンはギャングスターズのアジトで待ち構え、臨戦態勢のギャング共を返り討ちにするが、犯人ではなかった。
ギャングスターズのボス・アーマンドはフランク刑事と結託し、やられた手下達からサイモンの事を知った。
サイモンはリンダから、警察が家にあるマックスの物をあらかた持って行ったと聞かされ、アリスとゲイリーからハイドパークのギャングたちの情報を集め、ゲイリーの兄アイザヤはそれを見て、サイモンを注意する。
サイモンはマックスを目の敵にしていたボス、エル・チボに会いに会員制バーへ。チボはマックスの件について、自分の関与を否定。イーストサイドギャングスターズのアーマンドを犯人に挙げた。サイモンはそれを鵜呑みにし、外へ出て車を走らせると、アイザヤ達に狙われカーチェイス。サイモンは拳銃を使いクラッシュさせ、アーマンドの名を聞き出し、身分証を取り上げた。
市警のデータを照会してみるが、アーマンドに大罪は無く、仲間に荷物を届けさせた。
しくじった報告にアーマンドは苛立ち、またサイモンの始末に向かわせる。
ゲイリーはギャングに追い詰められ、サイモンに助けられる。だがサイモンに嘘を責められ、バッグに発信機を付けられた。
ゲイリーはアイザヤに迎えを連絡。サイモンは発信機に付いた盗聴機でアジトへとたどり着く。
だがそこはアジトではなく、アーマンドとフランクが取引の連中を皆殺しし、札束とドラッグを入手していた。サイモンは2人を尾行し、薬物を見つけた。
帰宅したサイモンは、アーマンドたちの襲来をコンピュータで熱源感知し、銃で反撃、手榴弾やナイフで倒す。だが挟み撃ちされ、撃たれたところを、一緒にいたアリスに助けられる。
アーマンドたちは逃亡し、警察のサイレンが聞こえ、アリスはいとこで看護師のウィンストンにサイモンの手当てをさせた。
翌日、サイモンはアイザヤの家へ侵入し、銃を見つけ、アイザヤ達をなぎ倒し、ゲイリーに真実を白状させる。するとゲイリーは、フランクがマックスを射殺するのを目撃したと白状した。
サイモンは装備を整え、一方、アーマンドとフランクは薬物を売ろうとするが、サイモンによって中身は重曹に変えられており、外の見張りがサイモンによって殺される。アーマンドは取引相手を殺し、サイモンは静かに侵入し、一人ずつ始末していく。そして弾切れのフランクを誘い出し、格闘の末、殺した。
アーマンドはサイモンに銃を向ける。だがサイモンに銃を取り上げられ、だがサイモンは、「復讐以外に興味はない」と言い放ち、アーマンドを残して去って行った。
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管理人の批評

2007年、アメリカの作品です。
共演:エディ・グリフィン ダニー・トレホ
治安の悪い地区で警察官として働く息子の謎の死を知り、復讐のために動く謎の父親の物語。CIAや特殊部隊上がりか元ギャングが当たり前のセガール作品の中でも、珍しくその素性を明かさないどころか、主人公のバックボーンが一切明かされないというミステリアスな作品です。にもかかわらず、物語には引き込まれます。次々と巻き起こるアクションの連続が、観客の冷静と情熱を激しく揺さぶります。
治安が悪いからといって、悪人ばかりではないという、深い人間味を感じさせる、血の通った物語であると私は思います。中には優しい人間もいるし、基本的には普通に生活したいという人間がほとんどであるということを、キャラ付けをはっきりとさせなければいけない映画、エンターテインメントの中で、上手く描いた作品だと思います。
この作品の男らしさは、西部劇に通じる部分があると思います。西部劇ファンは気に入る、と言ってしまうとセガール性が強いので、難しいところです。