トミー・リー・ジョーンズ主演 ミック・ジャクソン監督作品。
ロサンゼルスで地震が発生。危機管理局(OEM)の局長であるマイク・ローグは休日を返上して仕事へ。
時を同じくして、公園の地下で作業員たちが焼け死ぬという事故が発生。調査の為に潜ってみたマイクは火炎に襲われ、退避。事態を重く見て、地下鉄やガス管の使用停止を呼びかけるが、却下されてしまう。
そんな中、科学者のエイミー・バーンズが訪ねてくる。
深夜、ロサンゼルスは大地震に襲われ、地下を調査中だったエイミーは仲間が奈落の底へと落ちてしまう。
マイクは娘ケリーを連れ、危機管理局へと車で向かおうとするが、街はマンホールが飛び、火災が発生して大混乱。マイクは至急エイミーを呼ぶよう求めた。
マイクは女医のジェイ・コールドウェルと降ってきた岩にやられた消防隊員を救出。
しかし溶岩が街へと流れ出し、マイクは病院へ行くというジェイに、火傷したケリーを任せ、対処に当たる。
危機管理局のエミットに指示を出し、任せ、マイクはみんなとバスを倒して、溶岩の侵攻を防ぐ。
エイミーと合流したマイクは救助に当たるが、溶岩流はバスを越えようとしていた。そこでマイクは溶岩を止めるため、仮堤防建設を提案し、皆はそれに当たるが、溶岩は地下へと流れ、地下鉄へと迫っていた。
ジェイの勤めるシーダーズ病院は大量のケガ人の対応で野戦病院と化し、大混雑。それを聞いたマイクは別の収容所を指示する。
そして溶岩は、地盤沈下により、流れが変わり始めていた。
地下鉄に救助に向かったレスキュー隊員達は、気絶した運転手を救助するものの、溶岩は飛び越えられないほど早く迫り、一人の隊員が溶かされていった。
激しい混乱の中、マイクは消防隊や警察に指示を出し、最低高さ2メートルの堤防造りに着工。エイミーはそこに溜まった溶岩に、一気に水を掛けて冷やし、ダム代わりにする作戦を提案。全員が一致団結して作業に当たる。
しかしエイミーは、地下鉄に溶岩が流れ込んだと知り、調査へと向かう。
堤防で溶岩が止まり、ヘリや消防車による一斉放水が行われ、溶岩を止める事に成功。一同は歓喜する。だがマイクは、エイミーから高エネルギーの噴出する予兆を知らされ、向かう。
灰が降る中、地下を調査したエイミーは、マグマが地下トンネルを通っている事から、行き止まりで大噴火すると判断。地下構造図を辿ると、終点はシーダーズ病院だった。
避難勧告を出すも、間に合わないと知り、マイクは爆破チームを要請し、途中で運河への穴を開け、流そうと考えるが、エイミーが傾斜の都合でそうならないと指摘し、八方塞がり。病院の近くで建設中の巨大ビルを爆破して、瓦礫のダムを作るよう指示する。
エイミーはケリーを捜しに病院へと向かう。一方、ケリーは幼児の女の子を追いかけて、巨大ビルの地下へと入っていった。
爆破解体の準備が行われる中、再び地震が発生。作業員の一人が挟まれてしまうが、彼はそのまま爆破許可を出した。
爆破のカウントが始まる中、ビルを見つめるマイクは入り口から出てくる子供とケリーを見つけ、中止命令を出すも届かず、走り出す。
ビルの爆破により、溶岩は運河へと流れ込み、皆は大喜び。マイク達は瓦礫の中から姿を現した。
灰にまみれた人々を洗い流す雨が降る。マイクはエミットに後を任せ、ケリーとエイミーの車に乗り込み、ようやく休暇に入った。
1997年、アメリカの作品です。
この映画は私のかなり好きな作品です。
一般的にこういった災害をテーマにした作品は「パニック映画」のジャンルに含まれますが、この作品は天災から「逃げ惑う」のではなく、「立ち向かう」。人間達が協力し、知恵を駆使し、溶岩を抑えようと活動する。奇跡と勇気の社会派エンターテインメントであると思います。
描かれる警察やレスキュー隊の自己犠牲の精神。「ヒーロー」が称賛されるアメリカ社会において、有事の際、彼らは間違いなくヒーローであり、(であるべきであり、)この映画もまた、「タワーリング・インフェルノ」のように彼らに捧げられる作品の一つであると思われます。
だからこそ、トミー・リー・ジョーンズのようなベテラン俳優の起用が、効果的になってきます。主役ばかりの俳優では、観客に凄いと思われるのは、一人だけになってしまいます。
テーマ良し、内容良し、画力良し。この作品は男性、女性、カップル、家族問わず、全ての人に見て欲しい作品でございます。