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ロジャー・ラビット

ボブ・ホスキンス&ロジャー・ラビット主演 ロバート・ゼメキス監督作品。
「マルーン・カートゥーン」映画会社のアニメ番組、「ロジャー・ラビットとベビー・ハーマン」の「留守番」の収録中、ロジャーは23回目のNGを出し、監督や共演者のベビーはカンカン。
それを見学してから、社長室を訪ねた探偵エディ・バリアントは、社長からロジャーがNGを出す原因の悩みの種は、ロジャーの愛妻ジェシカの浮気にあると言われ、証拠を押さえろと依頼される。
アニメ嫌いのエディは法外にも100ドルと吹っ掛けるが、交渉成立。路面電車のバンパーに子供達と不正乗車してタバコも貰い、パシフィック鉄道改めクローバーリーフ社のある街へ。
その街にある自身の事務所に来た請求書や督促状を捨て、向かいのバー「終着駅」へ。そこで、クローバーリーフ社による買収で職を追われた駅員を慰めるが、バーのマスターで恋人のドロレスにツケを請求され、さっきの小切手を見せて安心させ、カメラを借りた。エディは、マルーンからの仕事をバカにしてきた酔客を倒した。エディは凶悪な犯罪者トゥーンにピアノを落とされ、弟を亡くしていた。
クラブ「トゥーンタウン」に入店したエディは、オーナーにして、もっともアニメを愛するマービン・アクメ氏と接見。ペンのインクをシャツにかけられるが、時間が経つと消えるインクを使用。2人は、ダフィー・ダックとドナルドのピアノ共演を堪能し、ウェイトレスとして来たベティに感動。
そしてメインのショーが始まり、現れたロジャーの妻ジェシカは、とてもセクシーでグラマラスな超美人トゥーンだった。
ショーの後、彼女の楽屋を訪ねるマービンを尾行し、ドア越しに部屋の様子を探るエディだが、店のトゥーンに追い出され、だが窓越しに証拠を撮影。
後日、社長室にてロジャーは2人が手遊びをする仲睦まじい様子の写真を見せられ泣き、社長に酒を呷らされ、ぶっ飛ぶ。
金を貰って帰宅したエディは、昔の写真を見て、死んだ弟の事を思い出す。かつての2人は警官で、独立して探偵になってからも、よくトゥーンを助けていた。
翌朝、サンティーノ警部補に叩き起こされたエディは、マービンが落とされた金庫の下敷きとなり、死亡。第一容疑者としてロジャーが疑われていると知り、現場へ出向く事に。ロジャーは逃亡中だった。

結末 ネタバレ注意

現場を目の当たりにし、聴取を受け終えたジェシカにビンタされるエディ。担架で運ばれるマービンの手からこぼれ落ちたハンドブザーを拾おうとした瞬間、杖で遮られる。杖の主はトゥーンタウンを含むこの街を仕切るドゥーム判事だった。
ドゥーム判事は5匹のトゥーンイタチを使い、ディップというトゥーンの溶解液を使い、不始末を犯したトゥーンを処刑する事で、街の支配を目論んでいた。
エディが事務所に戻ると、ドアの前にベビーカーに火を近付ける女が。慌てて止めに入ると、ベビーカーに居たのは葉巻をくわえたベビー・ハーマン。ハーマンはロジャーの無実を訴える。というのも、マービンはロジャーを含むトゥーン達念願のトゥーンタウンの権利をトゥーン達に譲るという約束をしており、既にそれを記した遺言状を持ち歩いていたと話すが、関係を絶ちたいエディは追い返し、閉じこもる。
だがデスクで新聞の一面を飾る手遊びの写真を拡大鏡で確認すると、確かにポケットに遺言状が。現場では見つからず、疑問が残るが、自分には関係ないと不貞寝しようとベッドに潜り込むと、中にはロジャーが潜んでいた。
助けを求めるロジャーを追い返そうとするエディだが、冗談のつもりで手錠を掛けられ、カギ無しで2人は繋がれてしまう。
するとそこにドゥームの手下のイタチが目撃情報を頼りに家探しに現れ、エディはロジャーを洗濯槽に隠し、やり過ごすのだった。
「終着駅」に行き、ドロレスの隠し部屋で工具を借り、手錠を切るが、ロジャーはトゥーンなのでいつでも抜け出せた。
ロジャーを頼み、事務所に戻るとジェシカが依頼者として来訪。あの手遊びは、マルーン社長がマービンを脅迫するために仕方なく協力したと釈明。ズボンが落ちてパンツ姿になった所にドロレスが来て、眉をひそめるが、黒幕はクローバーリーフと報告する。
「終着駅」に行くと、ロジャーが蓄音器の音楽に乗って踊って皿を割り、酔客達を笑わせていた。エディはそれを止め、隠し部屋へ。すると事務所付近を監視していたイタチと判事がガサ入れ。判事の買収に酔客達は乗らず、だが判事は蓄音器のレコードが酔客向けではない事から、リズムでトゥーンを誘き出す。
ロジャーは耐え切れず壁を破って飛び出し、捕まりディップに浸けられ処刑されそうになり、エディは酒を飲ませて、ロジャーを暴走させる。
エディとロジャーは判事の車を拝借しようとするが、カギが無く、荷台に捕まっていたタクシーのエレノアに乗り逃亡。激しいカーチェイスを繰り広げる。
映画館に隠れ、ロジャーはディズニーアニメに熱中。だがニュース映画に切り替わり、エディと話す。エディの弟を殺した銀行強盗トゥーンは赤い目で甲高い声をしていた。ドロレスが救助に現れ、ニュース映画でクローバーリーフ社がマルーン・カートゥーンを買収したと報じられ、夜、エディは取引のフリをしてマルーン社長に会う。外で待っていたロジャーは何者かに殴られ気絶。社長を尋問すると、クローバーリーフ社は撮影所とアクメ所有の土地を欲しがっていたという。
だがマルーンが射殺され、窓の外には逃げるジェシカの姿が。エディは彼女を追い、トゥーンタウンへ。久しぶりにトゥーンの銃を取り出し、酒を捨てた。
トゥーンタウンに入り、マンションの最上階にジェシカのシルエットが。アニメお約束の危険な目に遭いながら、部屋を訪ねると、男好きなブスの別トゥーン、ハイエナ・リーフで、逃げようとするとマンションから落下。トゥイーティーやバッグス・バニー&ミッキー・マウスに弄ばれ、だが地面すれすれでハイエナにキャッチされ、叩きのめす。
路地に入り、狙われるエディだったが、ジェシカに助けられ、逃げる真犯人がドゥームと知る。役立たずの銃トゥーンを捨て、エレノアでドゥームを追い、町の外へ出るが、ディップを地面に撒かれエレノアがスリップ。エディとジェシカは捕まり、工場へと連れて行かれる。
ドゥームは経済発展で巨万の富を得ようと8車線の巨大道路計画を説明し、その予定地となるトゥーンタウンをディップ散水車で消そうとしていた。
一方、逃げていたロジャーはエレノアに後を任せて、トイレから工場へと侵入した。
イタチの包囲を蹴散らし、銃を手に取るロジャーだが、あえなく返り討ち。ラビット夫妻が処刑の為ロープで吊るされ、エディは2人を助けるため、トゥーンのように唄い踊りドジをやり、笑い上戸のイタチらを笑い殺す。
だが散水車の放水が開始。車に組み付き、止めるがドゥームに邪魔され再開。ドゥームと戦うため、木箱から武器を取り出すが、トゥーンの武器は役に立たず、エディはトゥーンの磁石とドラム缶に挟まれ、ドゥームの乗ったロードローラーが迫り、トゥーンの穴を使い脱出。
ドゥームは接着剤によって身動きが取れず、ロードローラーの下敷きになるが、トゥーンの正体を現し、エディの弟殺しのトゥーンである事が露見する。
ドゥームは再び散水車を起動させ、エディとバトル。ドゥームの強力なノコギリに、エディのパンチングハンマーは避けられる。
エディは散水車のタンクのバルブを開け、床一面をディップにしてドゥームを溶かし、勝利。散水車を止め、ラビット夫妻が安全に降りられるよう、水でディップを流す。散水車は工場の壁をぶち抜き、トゥーンの世界へ突っ込んだが、トゥーンの列車に吹き飛ばされた。
夫妻が降り、そこにエレノアがサンティーノとドロレスを連れて来たので、事情を説明。すると開いた壁の向こうからタウンに住むトゥーン達(ミッキー、バッグス、ウッディーら)が溶けたドゥームの様子を見に登場。
マービンの遺言状の謎が残り、エディは消えるインクを思い出し、ロジャーがジェシカに向けて書いたラブレターを調べると、下からマービンの遺言状が。約束通りトゥーンタウンをトゥーンに譲ると書いてあり、トゥーン達は大喜び。
事後処理をサンティーノに任せ、ラビット夫妻とエディ&ドロレスは、トゥーン達とトゥーンタウンへ入っていった。
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管理人の批評

1988年、アメリカの作品です。
共演:クリストファー・ロイド ジョアンナ・キャシディ スタッビー・ケイ ジョエル・シルバー ロジャー・ラビットの声…チャールズ・フレイシャー
協力:「ドルーピー」ターナー・エンタテインメント 「ウッディ・ウッドペッカー」ウォルター・ランツプロダクション 「ベティ」フレイシャー・スタジオ 「バッグス・バーニー」らワーナー・ブラザーズ
原作:「WHO CENSORED ROGER RABBIT?」
エグゼクティブ・プロデューサー:スティーブン・スピルバーグ
こんな夢の競演が今までにあったでしょうか?合成映画という意味では、『メリーポピンズ』を超えました。日本で譬えると、ドラえもんとサンリオとポケモンと妖怪ウォッチとワンピースが共演したような感じでしょうか?
子供は単純にアニメを見て、大人はシリアスな物語に引き込まれて、大人も子供も楽しめる作品です。
アメリカではアニメの事を「アニメーション」ではなく、「カートゥーン」と言いまして、意味合い的には漫画、それも子供向けのというような、やや見下した感じです。
それが今ではアメリカでもすっかり市民権を獲得しました。なんせアメコミのヒーロー達が出るマーベルの「アベンジャーズ」シリーズが大人気だというのですから。
主演のボブ・ホスキンスは他にも「スーパーマリオ」のマリオ、「フック」のスミー、「マスク2」のオーディンなど、コミカルな作品には時にシリアス、時にコミカルな役柄を演じ分けられる貴重で演技派の俳優さんでした。
そしてクリストファー・ロイドと言えば、世界中を熱狂させた「バック・トゥー・ザ・フューチャー」シリーズのドクこと、エメット・ブラウン役でお馴染みの俳優ですが、やはりあの顔から作られる悪役は凄まじいものがあります。今作ではドクとは真逆の役柄ですが、その演じ分けをぜひご確認ください。
アメリカでは日本と違い探偵という職業は厳格な物になっています。そもそも必要な資格として3年以上の実務経験、要は警察官だったという前職が必要なのです。
夢と希望のディズニーが協力したというのが意外ですが、アメリカの笑いというのは案外決まっているのかもしれません。
ミッキー・マウスなどはご存じでしょうが、バッグス・バニーを知らない方の為に説明すると、ワーナー・ブラザーズ社が手掛ける「ルーニー・トゥーンズ」という作品のキャラクターで、ブラックユーモアを中心とした笑いを取るアニメのメインキャラクターです。昔は人間相手にボケ役だったバッグスも、今ではダフィー達に振り回されるツッコミ役としての立ち位置が増えてきました。
日本語吹き替え版のアニメビデオも出ており、ウソップ(ワンピース)や工藤新一(名探偵コナン)役でお馴染みの山口勝平さん、その他、高木渉さん、龍田直樹さん、玄田哲章さん、三ツ矢雄二さんというベテランの錚々たる顔ぶれが好演されておりますので、ぜひご覧ください。
大人から子供まで楽しめる素晴らしい作品ですが、私もつい先日、BSプレミアムで放送されていたのを見て、初めて知りました。なぜ今までこんな作品がある事を黙っていたのか。笑いあり、シリアスあり、癒しあり。最高のスピルバーグ&ゼメキス作品をぜひご覧ください。