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イエスマン −YESは人生のパスワード−

ジム・キャリー主演 ペイトン・リード監督作品。
離婚のショックにより、親友のピートが励まそうとくれた誘いのメールにすら「NO」と返し、一人になりたがるカール・アレン(ジム・キャリー)。大事な用事があると言いながらビデオ屋にいるところを見つかり、ピートに連れ出されたカールは、ピートの婚約相手のルーシーを紹介される。だがそのバーでよりにもよって元妻のステファニーと遭遇し、彼女の目の前ですっ転び、カッコ悪いところを見せる。そして悪いことに、銀行員の仕事の昇進の話も頓挫してしまった。
銀行の前で一人で昼食をとるカールは、世界を旅してきた友人のニックと再会。幸せそうなニックに聞くと、きっかけは「イエスマン」になることだとセミナーに誘われ、そしてニックは銀行の窓をぶち破って、逃げていった。
ピートの婚約パーティーをすっぽかし、ピートのに叱られたカールは、孤独死になると言われ未来を怖れセミナーへ。そこで強烈な講師テレンスとニックや周りの参加者たちに詰め寄られ、何を言われても「YES」と答えることを誓わされた。
セミナー終了後、外に出たカールは、ホームレスに山の公園へと送ってほしいと頼まれ、断ろうとするがニックに見られ、「YES」と答える。
カールは自分の携帯電話を電池切れになるまでホームレスに貸し、手元の有り金も全部渡す。ようやく帰ろうとすると車はガス欠。カールは歩いて下山し、ガソリンスタンドでポリタンクに給油していると、女性ライダーと知り合う。カールは彼女とタンデムでぶっ飛ばし車に戻り、ダメ元で別れのキスを頼んだら、まさかしてもらえた。

結末 ネタバレ注意

翌土曜、上司のノーマンに休日出勤を頼まれてしていると、カールはネットのダイレクトメール、ケーキビジネスへの融資にYESの返事をして、すると昇進の話が復活した。
カールはピートに今までの不愛想を反省して謝罪。バーの勘定を持たされて大はしゃぎする。そのまま酔って知らない女性客にキスし、その彼氏が怒り、外でケンカだと連れ出された。だが泥酔していたのとピートたちのおかげで少しの制裁で見逃してもらった。
翌日、自宅のトイレで目覚め、外に出ると老婆のティリーに棚の取り付けを頼まれ、終えると礼に体を求められ、さすがに逃亡。だが、服が挟まって階段を転げ落ち、番犬に襲われ、戻ってティリーの奉仕を受けた。
ノーマンのパーティーの誘いや自宅への訪問客、教室の生徒募集などすべてを受け入れ、コーヒーショップの前で行われていたライブの呼び込みにもYESし、その夜ステージで歌っていたのは、あの女性ライダーだった。
女性ライダーで歌手のアリソンは、ジョギングしながら写真撮影を楽しむ教室のインストラクターをしていて、明日の朝6時からあると聞き、行くことに決めるが、ルーニーに飲みに誘われたため、飲み明かして直行した。
アリソンの元彼の話を聞き、ピートに話し、そしてカールはイラン人女性を横に、ブライダル・シャワーの幹事を引き受けた。
アリソンとノーマンのハリー・ポッターパーティーへ行き、カールはアリソンと中抜けし、スクーターでコンサートホールへ行き、侵入してキスをした。
銀行のカールの個室には、カールが融資を乱発しているおかげで行列ができ、上司のノーマンに呼ばれ、覚悟したカールは最後に、先頭に並んだ友人で看護師のリーの大型バイクの融資申請を承認した。
副頭取のウェスリーに呼ばれたカールは、カールが判を押した超小口融資は完済率が高く、誉められて出世する。
ルーシーと打ち合わせ中、不機嫌な韓国人プランナーが現れ、習った韓国語で機嫌を取りなすと、今度は外で飛び降り自殺騒動が。カールは止めるために部屋へと飛び込み、ギターを爪弾いて落ち着かせた。
アリソンとの休暇旅行を行き当たりばったりで田舎町のネブラスカに決め、カールに愛を感じたアリソンはプロポーズし、カールは一瞬戸惑うも「YES」と返事した。
帰りの空港で、カールはFBIに拘束されてしまう。理由は、今までの行動がテロリストの危険性があると疑われたからだ。カールはピートに来てもらい、セミナーの事を話して、行動の理由を説く。だがそれを聞いたアリソンはカールのYESが疑わしくなり、怒って去る。
後日、アリソンへ電話しても繋がらず、アリソンのライブに直接行くも邪険にされ、成り行きでバンジージャンプをする。
ウェスリーに頼まれ、ノーマンの支店を切る事をノーマンに告げる役目を任され、だがブライダル・シャワーを忘れていて、カールはピートとルーシーを呼び出し、知り合いを集めまくってサプライズを行った。
カールは元妻に呼ばれ、彼氏にフラれたのを慰めることになり、慰めると、泊まってほしいと頼まれるが、さすがにNOと断った。すると、カールの乗ったエレベーターが止まり、車もレッカー移動されてしまう。カールは怖気づき、走り出す。
セミナーを終えたテレンスが自分の車に乗り、運転していると、後部座席から、隠れていたカールが突然現れ、テレンスは驚き事故を起こす。
病院で目覚めたカールは、同じくケガをして入院中のテレンスから、あれは「心からのYESを言うための訓練」という意味だと言われ、朝5時、リーからバイクを借り、ウィリー状態で飛び出し、ジョギング中のアリソンに謝り、「一緒に怖がろう」と復縁し、キスをした。
後日、カールはホームレスたちに大量の服を寄付する。一方、退院し復帰したテレンスが壇上に上がると、参加者たちは皆全裸だった。
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管理人の批評

2008年、アメリカの作品です。
ハリウッド映画のほとんどがCGをふんだんに使ったアクション大作ばかりが劇場で公開されだしてしばらくでも、こういった作品はBS・CS放送や映画チャンネルやレンタルDVD店で紹介されて、終わってしまう場合が多い中、タイトルがキャッチーなのもあって、少しは知名度が出るほどバズりました。
似た作品で言うと、『ペイ・フォワード 可能の王国』が近いですね。他にも人生を変えようというような作品は多いですが、『食べて、祈って、恋をして』のような女性向けで現実的なものがほとんどの中、やはりこうした奇抜な作品は目立ち、注目を集めます。こういった作品のほとんどは小説だけでなく、自己啓発本からアイデアをいただき、脚本化したものが多いそうです。
日本でも『夢を叶えるゾウ』がドラマ化されました。著者の水野さんは元々、偉人の言葉や習慣を集め、まとめたものをただ出版しようと思っていたのだそうですが、編集者との打ち合わせで、それだと面白くないということになり、別の規格で考えていた象の神様の話と合体させることで、大ヒットにつながったそうです。
ちなみに、欅坂46の織田奈那さんもこの映画をご覧になって良かったそうです。
ジム・キャリー作品らしい、お笑いに対して過剰すぎる面が日本人の人たちには受け入れにくい面もありますが、あくまでフィクションということで留飲を下げていただければ幸いです。これからの時代は、というかもう現在は、趣味嗜好が分散化されているので、そういったみんなの違いがはっきり浮き出ている世の中で、いかにコミュニケーションがとれるかというのが課題です。SNSだけでなく、ネット通販や他のサービスがみんな「繋ぐ」ことで莫大な利益を生み出しています。直接物を生み出さない人間が…という意見はあるでしょうが、昔から莫大な利益を上げてきたのは商事会社なので、決しておかしいことではありません。人とつながることを大変と捉えるか捉えないかで、人生が大きく変わりそうです。