狭山不動尊と山口観音

[所沢のワンダーランド]


2017年4月






 
西武球場前駅改札口
 西武球場前駅改札口

 今日は西武鉄道に乗って、西武球場前駅にやって来ました。名前の通り、ここは西武ライオンズ球団の本拠地なのであります。





西武ライオンズ メットライフドーム
 西武ライオンズ メットライフドーム

 駅改札を抜けて駅前広場に出ると、左手には早速あの西武ドームがどーんと待ち構えています。





西武球場前駅
 西武球場前 駅前広場

 今日はしかし野球観戦ではありません。駅近くにあるちょっとユニークでワンダーな二つのお寺を巡ります。駅前広場に出たら、西武ドームとは反対側の右方向へ。





都道を渡る
 都道を渡る

 間もなく目の前に現れた通りは、東京都道55号線。これを渡って左へ。





Y字路を右へ
 Y字路を右へ

 その先歩道は左右に分かれます。ここは右方向へ進みましょう。





狭山山不動寺
 狭山山不動寺

 あっと言う間にひとつ目のお寺、狭山不動尊に到着。このお寺のユニークなところは、国内各地から境内にところ狭しと集められた、貴重な建築物・文化財の数々なんです。





勅額門
 勅額門(重文・国)

 先ずは寺の入口に控えるこの勅額門。元々、東京芝の増上寺内にあった徳川二代将軍秀忠の霊廟に、息子の三代将軍家光が建立したもので、17世紀前半の建築物です。





御成門(重文・国)
 御成門(重文・国)

 この御成門も同じく、徳川秀忠の霊廟に家光が建立したもの。





不動寺総門
 不動寺総門

 がっしりとした力強い総欅造りのこの門は、かつて長州藩毛利家の江戸屋敷に建てられていました。





第一多宝塔
 第一多宝塔

 これは、大阪府高槻市にある神社から移築された多宝塔。1555年の建立と伝えられています。多宝塔は、方形の建物に円筒形の二階部分を積み上げたデザインが特徴です。





第二多宝塔
 第二多宝塔

 多宝塔がもう一つありました。こちらは少し古く、室町時代中期の1435年建立。兵庫県東条町(現 加東市)の寺から移築されたものです。





桜井門
 桜井門

 奈良県は十津川、桜井寺にあった門。桜井寺は10世紀中頃、平安時代の創建となる古刹です。





羅漢堂
 羅漢堂

 日本の初代外務大臣で、その後内務大臣や大蔵大臣などを歴任した明治時代の政治家、井上馨(いのうえかおる)。その屋敷内にあったお堂がこれ。建立は明治28年。





唐金灯籠
 唐金灯籠

 羅漢堂の傍らに整然と配置されている青銅製の唐金灯籠は、前出の芝増上寺、徳川秀忠の霊廟にあったもの。因みに井上馨やこのお堂とは、まったく何の関係もありません・・・ 





弁天堂
 弁天堂

 こちらは滋賀県彦根市の寺、清涼寺にあった弁天堂。17世紀後半頃の建立で、昭和23年にここへ移築されました。





丁字門
 丁字門(重文・国)

 徳川秀忠の正室は江(ごう)。そのお江の方の墓所の通用門として、1632年に建立されたのがこの丁字門。





山口観音へ向かう
 山口観音へ向かう

 境内をゆっくり1周して戻って来ました。いやしかし、よくもまぁこんなに沢山の貴重な文化財を全国から集めてきたもんです。お寺と言うよりまるで博物館でした。それじゃぁぼちぼち、次なるワンダーランドへと向かう事にしましょうか。





仁王門
 仁王門

 狭山不動尊をあとにするとすぐ目の前に、山口千手観音と記されたゲートが建っています。これを抜けて200m程進んだ先がその山口観音。先ずは仁王門がありました。1364年建立。





仁王像
 仁王像

 山口観音は吾庵山金乗院放光寺という、真言宗豊山派の千手観音を祀る寺院。この仁王門が南北朝時代の建立である事からも分かる様に古刹で、年月は若干遡りますが、新田義貞が鎌倉を攻める時にこの寺に立ち寄った事も伝えられています。そんな由緒正しいお寺ではあるけど、境内を巡ってみると沢山のワンダーが見つかって、けっこう楽しい。





厩がありました
 馬屋がありました

 最初のワンダーがこの馬屋。新田義貞にちなんで、愛馬の白馬像が顔をのぞかせているんですが・・・





新田義貞の愛馬像
 新田義貞の愛馬像

 この白馬像、どこか漫画チック。まぁ、親しみ易いといえばそうなんだけど。





本堂
 本堂

 本堂は1762年の建立。そして荘厳なこの本堂の前に設置された、この香炉に注目。





香炉
 香炉

 両脇に2頭の龍、龍がつかまっている部分には、ラーメン丼によく使われるあの渦巻き模様の雷文。全体の印象はなんとなく中国風です。そして不思議な顔を持つ脚。





撫で仏
 撫で仏

 本堂に鎮座ましますおびんずる様。撫でると、自分のその部分の病や悪いところが治るんだけど、どこのお寺のおびんずる様も皆から顔を撫でられていて、顔面ツルツルになっているんだよね。顔の悪い人が多いって事ですかね?





プレイグベル
 プレイグベル

 この鐘はインドのネパールで造られたプレイグベルと言うんだそうで、本堂に108個設置されています。これを手で回しながら本堂をぐるっと1周してくると、願い事が叶うんだって。





七福神堂
 七福神堂

 日本の寺院にしてはかなりカラフルな建物を見つけました。本堂前の香炉と同様、こちらも何となく中国風。





ここにも龍が!
 ここにも龍が!

 なーんて思っていたら、やっぱり居ました。香炉に居た2頭に続き、ここにもドラゴン。今度のはでかい!





七福神
 七福神

 カラフルなお堂には、七福神が整列しています。七福神の顔って、いつ見ても心が和むんだよね。さすが福の神。





笑み・笑み・笑み
 笑み・笑み・笑み

 福禄寿に布袋さま。しかめっ面の毘沙門天も、この寺ではなんとなく柔和な面持であります。





ぽっくりさん
 ぽっくりさん

 こちらはぽっくりさん。このお地蔵さんを信仰すると、長く患うことなくぽっくりと極楽へ行けるんだとか。





水子地蔵尊
 水子地蔵尊

 丘の斜面を利用して、目を見張るほど数多くの水子地蔵が並んでいました。山口観音の水子供養はとても有名らしい。





あの香炉が!
 香炉の背後には

 その丘を登ってゆくと、中腹あたりにまたまたありました、あのエキゾチックな香炉が。そしてその背後に控えるのは・・・





ミヤンマーからの釈迦像
 ミヤンマーからの釈迦像

 これまたエキゾチックな釈迦像が安置されていました。案内板によると、どうも元はミヤンマーのものなんだって。インターナショナルです。





穴を覗くと
 穴を覗くと

 釈迦像のお堂の側面には、小さな丸い穴が開いています。





お釈迦様の横顔が
 お釈迦様の横顔が

 ちょっと覗いてみたら、なななんと・・・ お釈迦様の横顔が見えました。

 当たりまえか・・・

 お堂に安置されているために見え難い、お釈迦様の横顔も拝めるようにしているみたい。こういうところも何かひと味ユニークでワンダー。





龍の追跡
 龍の追跡

 更に丘を登って行きましょう。気が付けば、龍が追って来ています。





危機一髪
 危機一髪

ひやーっ @@@@
@@@@@@@@

襲われるぅー





ドラゴンの巣窟
 ドラゴンの巣窟

 危機一髪のところでドラゴンをかわすと、これでもかと又また2頭のドラゴンが攻撃を仕掛けて来ました。





奥の院五重塔
 奥の院五重塔

 この寺は、まるでドラゴンの巣窟です。

 命からがら丘の頂へと逃げて来ました。ここは奥の院。どっしりとした五重塔がありました。総工費6億5千万円を費やして、平成11年に建立されたものだそう。





またもやあの香炉が
 またもやあの香炉が

 そして五重塔の前にはまたもや例の香炉と、向かい合った2頭の龍。





仏国窟
 仏国窟

 五重塔の傍らには洞窟が。仏国窟と記されています。





お遍路さんの旅へ
 お遍路さんの旅へ

 中を巡ると、四国八十八箇所や西国三十三箇所などの札所を巡拝したのと同じご利益があるらしい。けど、洞窟の中はわりとがらんとしていて素っ気ない感じです。





弘法大師絵伝
 弘法大師絵伝

 丘を下りて、再び本堂へ戻って来ました。壁面には大きな絵馬が掲げられています。その数12枚。このお寺は真言宗豊山派、その開祖は空海。と言う事で、弘法大師の一生が描かれた絵馬でした。





七福神の図
 七福神の図

 これも本堂に掲げられた絵画。享和年間(1801-1804)に作製された七福神の図。古い絵画も、こうやって一つひとつじっくり眺めているとけっこう飽きない。見入ってしまいます。





西武ライオンズ メットライフドーム
 西武ライオンズ メットライフドーム

 最後にやっと日本の寺院らしいところを見る事が出来たところで、そろそろこのユニークなお寺をあとにして、スタート地の西武球場駅前へと戻りましょう。ランドマークは西武ドームです。









★交通 西武鉄道山口線・狭山線 西武球場前駅下車
★歩行距離 約 2.0 km



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