取手で渡し舟に乗る

2018年5月






 
JR取手駅東口
 JR取手駅東口

 東京都心からJR常磐線で50分足らず。ここは茨城県の南部に位置する取手駅です。今日のスケジュールはこの取手駅周辺を散歩した後、タイトルの様に渡し船に乗る予定。





右側の通路へ
 右側の通路へ

 駅東口に出たら、正面の駅前ロータリー方向へは行かず、右方向の脇道へ。常磐線高架沿いの通路を、利根川に架かる鉄橋の方向へ進みましょう。





突き当りを左折
 県道を左折

 200mほど進むと県道に突き当ります。これを左折。





県道11号線
 県道11号線

 取手は水戸街道の旧宿場町。その取手の街を走るこの道は、県道11号線。片側1車線ずつの、それ程交通量も多くない道路です。





本陣公開中!
 本陣公開中!

 通りを400mほど歩いてきました。県道沿いの歩道脇には「本陣公開中」と記された看板が立て掛けられています。看板に従って左の通路へ。





染野家住宅
 旧取手本陣染野家住宅 表門

 ここが今日最初の目的地、染野家住宅です。なぜ「公開中」の看板が置かれているのかというと、敷地内に入って見て廻れるのが、金・土・日曜日の、週3日間のみだからなんです。





染野家住宅 主屋
 染野家住宅 主屋

 今日は金曜日。

 ・・・と言う訳で、表門を抜けて中へ。正面には1795年の建築になる、寄棟入母屋造りの母屋が控えています。見学料は無料。





土蔵
 土蔵

 ここ染野家の住宅は、嘗て取手宿の本陣として利用されていたもの。本陣とは、身分の高い武士などが宿として滞在した施設です。





母屋内部
 母屋内部

 染野家は、代々取手宿の名主を勤めてきた家柄。そしてその家屋が、1687年に水戸徳川家から本陣に指定されたのでした。当時の水戸藩主と言えばあの黄門さま、水戸光圀です。





郵便窓口跡
 郵便窓口跡

 母屋の一部は明治時代に、郵便局として使用されていました。この馬蹄形の窓は、その当時の窓口の名残りです。





本陣様式
 本陣様式

 母屋内のこの場所が武家の利用するスペース。手前から三の間、二の間、上段の間となり、これが本陣様式です。ここには家人も、掃除以外には入れなかったのだとか。





上段の間
 上段の間

 一番奥にある上段の間。書院造のこの部屋が、殿様用の部屋になります。





上段の間の段差
 上段の間の段差

 上段の間はその名の通り、約20cmほど高く造られていました。





釘隠
 釘隠

 これは、建物に使用されている竹の釘を隠すための釘隠(くぎかくし)。格式の違いから、武家の使用するスペースにのみ、この釘隠が施されています。





土間
 土間

 ここは民家部分の土間。炊事をしていた場所です。





なんど
 なんど

 同じく民家部分のなんど(手前)となかなんど(奥)。染野家の家人が、日常生活に利用していたスペースです。





庭に面した廊下
 庭に面した廊下

 武家が利用する三の間、二の間、上段の間に接した廊下。実は、この廊下の足元にはちょっとした細工が施されているんです。





床下の欄間
 床下の欄間

 廊下の下を覗いてみると、武家のスペースの直下が欄間になっているのが分かります。殿様滞在中は、この床下に警護の者が隠れていたんだって。武士も楽じゃないネ。





スイレン
 スイレン

 廊下からは染野家の庭が見渡せます。池にはスイレンの花が。警護の武士も欄間越しに、このスイレン眺めてたんですかね。





徳川斉昭の歌碑
 徳川斉昭の歌碑

 家屋の裏は小高い丘になっていて、頂には幕末の頃の水戸藩藩主、徳川斉昭の歌碑がありました。案内板によると、本人自筆のものを、当時そのまま石に刻んだらしい。





県道に戻る
 県道に戻る

 旧取手宿本陣をあとにして、県道11号線に戻って来ました。





レトロな郵便ポスト
 レトロな郵便ポスト

 県道沿いの風景はとってものどか。クラシックな郵便ポストもありました。昔のものって、こんな郵便ポストにしてもグッドデザインなんだよね。今のはただの赤くて四角い箱だけど、昔のはただの円柱じゃぁなくて、お洒落に装飾されている。





酒林がありました
 酒林がありました

 なーんて事を考えながら、県道沿いを取手駅方向におよそ200mほど戻って来ると、沿道の右手に立派な酒林が見えて来ました。





老舗が2店舗並びます
 老舗が2店舗並びます

 酒林とは杉の葉でつくられた大きなボール。酒屋の象徴であります。と言う訳で、酒林の先に2軒並んだ古くて立派な建物の手前が、茨城の地酒の酒蔵である田中酒造店。その先が老舗の奈良漬け店である新六本店です。





県道を外れる
 県道を外れる

 新六本店の角を右折、県道から少し外れましょう。目印は大師通りと記されたこの指導標。





大師通り
 大師通り

 この大師通りを50mほど進んだ先の突き当りにあるのが、平将門の創建と伝えられる、臨済宗の古刹長禅寺です。





丘を登って長禅寺へ
 丘を登って長禅寺へ

 長禅寺は丘の上にあります。急な石段を登って境内へ。石段の上には、どっしり座って下界を見下ろしている様な、立派な山門が見えています。





山門
 山門

 今日は平日で、境内には自分一人だけ。ここは丘の頂でもあり、静寂そのもの。散歩スポットとしては穴場的な場所です。





長禅寺三世堂
 長禅寺三世堂

 1763年建立の三世堂。外観は二階建てに見えますが内部は三層。一度中に入ると、順路沿いに一度も交差せずに建物内の全てを廻って来られるさざえ堂様式。一年に一度だけ内部が公開されます。





大師通りを戻る
 大師通りを戻る

 それじゃぁいよいよ本日のメーンイベント、渡し船の渡船場へと向かう事にしましょう。





県道を渡る
 県道を渡る

 大師通りを戻り、更に県道11号線を横断します。





利根川土手
 利根川土手

 そのまま進むと間もなく、利根川の土手に突き当たります。





利根川河川敷
 利根川河川敷

 土手を越えて、利根川の河原へと下りて行きましょう。右手にはJR常磐線の鉄橋が見えています。





JR常磐線鉄橋
 JR常磐線鉄橋

 河原の道を、鉄橋の方向へ歩いて行きます。





鉄橋沿いに進む
 鉄橋沿いに進む

 鉄橋下まで来たら方向を変え、鉄橋沿いに川の方向へと進みましょう。





渡船場
 渡船場

 川岸が見えたら渡船場に到着です。この渡し船の名前は、小堀(おおほり)の渡し。歴史は古く、大正3年から運行されているんです。





小堀の渡し
 小堀の渡し

 乗船料金は200円ですが、取手市小堀地区在住の地域住民や、介護が必要な障害者の方、それに乳幼児はなんと乗船無料なんです。





取手ふれあい桟橋を出航
 取手ふれあい桟橋を出航!

 運行間隔は1時間に1便程度。今日はタイミング良く、ここ取手ふれあい桟橋に到着したら、上手い具合にすぐに出航となりました。





対岸に向けて進む
 対岸に向けて進む

 先ずは川の流れに沿って、対岸の小堀地区を目指します。乗船者は自分一人だけ。贅沢にも貸切り状態です。





小堀船着場
 小堀船着場

 およそ13分ほど川を下って、右岸の小堀船着場に到着。ここで下船する事も出来るけど、折角だから全航路を1周する事にしよう。





取手緑地運動公園前船着場
 取手緑地運動公園前船着場

 と言う事でそのまま乗船。小堀乗船場からおよそ7分ほど川を遡って、左岸に戻って来ました。ここは取手緑地運動公園駐車場前船着場





前方には常磐線の鉄橋が
 前方には常磐線の鉄橋が

 運行経路に乗船場は全部で3箇所。取手緑地運動公園駐車場前の船着き場をあとにして、上流に向け更に6分ほど川を遡ると、最初の取手ふれあい桟橋に到着します。前方、常磐線の鉄橋が近づいて来ました。





取手ふれあい桟橋に戻って来ました
 取手ふれあい桟橋に戻って来ました

 航行時間は正味26分ほどですが、各乗船場での停泊時間を含めると、1周の所要時間は約50分です。なんて事のない、ただ船に揺られて川を進むだけなんだけど、川風にあたりながら辺りの風景を眺めるのはとっても爽快でありました。





来た道を戻る
 来た道を戻る

 常磐線の鉄橋沿いに、来た道を戻って、前方に見えている土手を越えましょう。





県道を左折
 県道を左折

 やがて県道11号線に突き当たるので、これを左折。そしてその先、常磐線の高架手前を右折して県道を渡ります。





高架脇の道を戻る
 高架脇の道を戻る

 今日の散歩のスタート時に歩いた常磐線高架脇の道を、取手駅方向へと戻りましょう。





取手駅に到着
 取手駅に到着

 間もなく、JR常磐線取手駅前に到着です。









★交通 JR常磐線 取手駅下車
★歩行距離 約 3.0 km



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