宝暦治水薩摩義士の墓所・史跡

 海蔵寺 (曹洞宗) 三重県桑名市寺町

      毎年5月25日に追悼法要がおこなわれています。

      割腹した薩摩義士24名が葬られています。

      平田靱負の木像がまつられています。

      義士が使用したと伝えられている酒徳利、義士(永吉惣兵衛)埋葬許可を

受ける為の「一札之事」証文があります。


 長寿院 (臨済宗妙心寺派) 三重県桑名市寺町

      割腹した薩摩義士3名が葬られています。

 長禅寺 (曹洞宗 三重県桑名市大字東方

       病死した薩摩義士1名が葬られています。

 常音寺 (浄土真宗) 三重県桑名郡多度町香取

       割腹した薩摩義士1名、病死した薩摩義士4名が葬られています。

 円成寺 (曹洞宗)岐阜県海津郡南濃町太田66

       毎年4月3日に追悼法要がおこなわれています。

       割腹した薩摩義士13名が葬られています。

 天照寺 (浄土宗) 岐阜県養老郡養老町根古地

       毎年8月13日(昭和36年の堤防決壊日)に浄土三味にて、追悼法要がおこなわれています。

       病死した薩摩義士27名が葬られています。

       薩摩義士が埋葬されていた「かめ」があります。

 常栄寺 (日蓮宗) 岐阜県海津郡平田町今尾

       毎年7月7日の命日に追悼法要がおこなわれています。

       相次ぐ幕府方役人の罵詈罵倒・無理難題に耐えかね、宝暦4年7月7日

       七夕様に願をかけて割腹したと伝えられています。

        割腹した薩摩義士1名が葬られています。

 心岩院 (臨済宗妙心寺派)岐阜県安八郡輪之内町下大榑13024

        毎年8月25日に心岩院・江翁寺・円楽寺持ち回りで追悼法要が

        おこなわれています。

        割腹した薩摩義士1名が葬られています。

 江翁寺 (臨済宗妙心寺派) 岐阜県安八郡輪之内町楡俣新田755

        毎年8月25日に心岩院・江翁寺・円楽寺持ち回りで追悼法要が

        おこなわれています。

        割腹した薩摩義士6名が葬られています。 

10 清江寺 (曹洞宗) 岐阜県羽島市江吉良町451

        毎年6月第4日曜日(今年は6月20日)に追悼法要がおこなわれています。

        割腹した薩摩義士3名が葬られています。

      
       ・瀬戸山石助 一の手奉行 宝暦4年8月9日割腹

        辞世の句 『今ここに 死するこの身は ちるとも                   
                      我が
誠心は 千代にへも』

       ・平山牧右衛門 一の手副奉行 宝暦4年8月15日割腹

        辞世の句 『をなめ 薪にねて なしたれど 

                      へざるは 財布尻なり』

       ・大山市兵衛 一の手副奉行 宝暦4年8月21日割腹

        辞世の句 『る身も 何時の世にか 浮かびなん

                      鉄の御船の 櫓櫂板よりに』

       三名がそれぞれの初七日法要をすませてから、次々と割腹しています。

11 少林寺 (臨済宗妙心寺派) 岐阜県羽島市竹鼻町狐穴740

       病死した薩摩義士1名が葬られています。

12 竹鼻別院 (真宗大谷派) 羽島市竹鼻町2803−1

       割腹した幕府方役人竹中伝六が葬られています。

13 霊松院 (臨済宗) 岐阜市岩崎3丁目15−1

       割腹した幕府方役人内藤十左衛門が葬られています。

14 円楽寺 (真宗大谷派) 岐阜県安八郡輪之内町東大藪1865

       毎年8月25日に心岩院・江翁寺・円楽寺持ち回りで追悼法要が

       おこなわれています。

       三の手工事の難所 大榑川の洗堰工事の人柱になったと言われている

       桝屋伊兵衛の墓があります。

15 大黒寺 (真言宗) 京都府京都市伏見区鷹匠町   

       治水工事総奉行平田靱負が葬られています。

       藩主重年からの寄進の目録と品が残されています。

       高元院殿位牌一本但厨子入 島津の丸十の紋入りの佛具 紋入りの椀

       紋入りの菓子器 花瓶 香炉 燈等

16 治水神社 岐阜県海津郡海津町油島

       宝暦治水工事の総奉行平田靱負を祭神とし、大正14年より有志の方に

       より宝暦治水奉賛会が設立され、全国に募金を呼びかけられ、その浄財にて

       昭和13年5月完成しました。

       毎年4月25日「治水神社春の大祭」が行われ、東海三県、鹿児島県人会、

       遠く鹿児島県からも参拝されます。

       祭りには、大鏡餅・船みこし・詩吟・地元婦人会による踊りも奉納され盛大に

       行われます。

17 宝暦治水観音堂  海津郡海津町油島

       治水神社の西北にあります。

       治水観音大菩薩像と薩摩義士の位牌が祀られて、毎年10月25日の「秋の

       大祭」は仏式による慰霊祭が行われています。

18 宝暦治水の碑 

       千本松原の南端に建てられた、宝暦治水の偉業を顕彰した碑。

       石碑には根尾川石を用い、台座は赤坂山から発掘された天然石が使われたと伝

       えられています。

       明治33年4月、明治改修の三川分流成功式に続き、建碑祭が盛大に行われま

       した。

19 大榑川水門改築記念碑 岐阜県海津郡平田町今尾

       宝暦治水では締切洗堰となり、明治の木曽川下流改修では、締切堤防が完成し、

       木曽川上流改修により改築が行われ、それを記念して建てられました。

20 近代治水百年記念碑

       近代治水百周年にあたり、「未来につなごうふるさとの川」の願いを込めて油島

       洗堰跡地に建立されました。

       記念碑の手前には、治水の功労者平田靱負と明治改修に貢献したオランダの技師

       ヨハネス・デレーケのレリーフ像が、設置されています。

21 平田靱負終焉の地記念碑 岐阜県養老郡養老町大巻

       毎年4月10日に記念碑前広場で慰霊祭が行われています。

       宝暦治水工事が完成した後、大牧の役館で「住みなれし 里も今更 名残にて

       立ちぞわづろう 美濃の大牧」の辞世の句を残し、宝暦5年5月25日早朝割腹

       自害した総奉行平田靱負や薩摩義士の偉業を後世に伝えるべき、昭和3年5月

       に建てられました。

       平田靱負の遺骸は大牧から船で揖斐川を下り桑名に出て、京都伏見の大黒寺に

       埋葬されました。

       平田靱負翁の銅像・辞世の句の石碑があります。

       隣接する鬼頭兵内屋敷跡には、義士が使用したといわれる井戸があります。

22 大榑川洗堰工事跡 岐阜県安八郡輪之内町大薮

       大榑川洗堰は、全体を石で覆った高さ4尺(1.2m)幅23間(43.4m)

       長さ98間(178m)の堤防です。

       宝暦治水工事では、油島締切り工事に次ぐ難工事でした。

       木曽・長良・揖斐川の川底に8尺(2.4m)の落差があり、長良川の水面が、

       4尺(1.2m)になると大榑川を通じ揖斐川に流れるようにして、水の調整を

       しました。

       近くには、明治33年3月に建てられた「薩摩洗堰跡」の碑があります

23 薩摩堰治水神社 岐阜県安八郡輪之内町大薮

       昭和51年9月12日の安八町長良川堤防決壊後、治水の大切さを再認識し、

       薩摩義士に感謝の気持ちを表す為、薩摩洗堰碑の隣地に昭和55年10月地元

       有志の浄財により創建されました。

       毎年春は4月5日、秋は10月5日にお祭りが行われます。

24 片野萬右衛門の碑 岐阜県安八郡輪之内町大薮

       宝暦治水によって造られた大榑川洗堰を、私財を投じてまで維持管理し、治水

       事業に活躍した片野萬右衛門を感謝した碑。

25 石田の猿尾 岐阜県羽島市上中町石田

       猿の尾のように細長い小堤を岸から川に突き出し、水の流れを導くもの。

       一般に石で覆われたものが多い。

       宝暦治水工事で残っているのは、ここのみと言われています。

26 千本松原 岐阜県海津郡海津町油島

       揖斐・長良川の背割堤防約1kmに渡り松並木があります。

       油島締め切り工事完成後に、薩摩義士が郷里鹿児島より日向松を取り寄せ、植

       えたものと伝えられています。

       樹齢250年を経た老松が、薩摩義士の作られた堤防を枝で包込むようにして

       守っています。

       最近、松食い虫の被害が大きく毎年50本程枯れています。早急の対応が必要

       です。

27 平田公園(旧輪中公園) 岐阜県海津郡平田町三郷

           

                            財団法人 河川環境管理財団発行

                                 「水との闘い」参考