秦健児「うつる　消える」と落書き君

生活の中で様々な場所にうつる自分と遭遇します。時に電車の窓、公衆電話ボックスのガラス、街のショーウインドウや日常にあるたくさんの私達をうつす物達に。

意識的に見る鏡とは違い、ふとした瞬間に何かにうつってしまう自分というのは、奇妙に見えることがあります。そこには自分以外の風景や人物もうつっていて、うつす物自体のゆがみ（ガラスの屈折など）とともに妙な空間をつくっていて不思議な感じです。

そんな日常のひっかかりから描けるものがあると感じます。そこで見た妙なものから物語すら紡げてしまうのではないかと筆をとります。主人公は必ずしも私ではありません。

そんな主題のある作品達と、今回は主題のない愛すべき落書き達も初めて表舞台へ出してやることにしました。秦健児個展〜「うつる　消える」と落書き君〜是非いらしてください。

（秦健児）