ダダイスケ・小沼宏之・星野太「複製／複製’」

「複製／複製’」と題したこのグループ展では、写真、書体、建築という異なるメディウムを用いた三人の作家の作品を展示いたします。

これら三つのメディウムは、それぞれ異なる意味において「複製」と強い結びつきを持っています。一般に複製芸術の筆頭に挙げられるであろう「写真」、文字というプロトタイプから演繹的に生成される「書体」、そしてデザインの手法において全体を構築する単位要素が必要とされる「建築」。

「複製」をめぐる問題の特徴は、たんに「原型／複製」「オリジナル／コピー」といった対立にとどまるものではなく、同時に「複製／複製’」、さらには「複製’／複製’’」といった対立をも孕んでいることです。この企画では、図像の「複製」のプロセスに目を向け、そのポテンシャルを再考していきたいと考えています。