銭谷均・赤瀬川晴子「ナチュラルガーデン」

2/27(金) - 3/8(日) 3/2(月)休廊 12:00 - 19:00(最終日17:00まで)
展示風景
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富士山の樹木を中心としたモノクローム写真作品と、帽子の写真集を使って自然をイメージしたコラージュ作品とのコラボレーション展です。

(銭谷均)
銭谷均

1948年 横浜生まれ
1971年 名城大学理工学部中退
1972年 ウエダフォトスタジオ勤務/京都
1979年 デン写真工房勤務/静岡
1983年 銭谷写真事務所主宰
1988〜90年 A.C.Cカルチャーセンター講師
1999、2000年 県青年の船 アート倶楽部講師
2002年 芝川町写真講座講師
2003年 座間市写真教室・講演
2003年〜 常葉学園大学造形学部非常勤講師

1977年 「沖縄・奄美」個展/富士宮
1985、88〜2002年 静岡フォトセッション展/静岡
1988〜93年 パララックス三人展/静岡・東京
1993年 静岡市招待作家展/静岡
1994年 静岡自然写真家の現在展
1997年 銀座ニコンサロン個展
1997年 写真集「樹色」出版
1998〜2008年 「写真機の友」写真展/東京・静岡
2000年 静岡の写真家展/カンヌ
2005〜08年 まちなかアートギャラリー展/富士宮
2006年 二人展 沼津市立美術館
2006〜08年 二人展 江崎ギャラリー/静岡
2007年 ギャラリーかとう個展/富士宮


『富士よりも気高く』

銭谷さんは、不思議な人なのだ。<ここに銭谷さんが居てくれたらなあー>と思っていると突然シャッター音がして本人が居る。そのタイミングは抜群のフットワークである。
銭谷さんは多角的に写真を撮っているのだが、以前、銀座の有名なフォトギャラリ−で個展をした。それは富士山の樹木を撮ったものだが、樹海はといえば自殺の名所で有名だ。死の匂いがただよう写真かと思っていたら、樹々のもつ一つ一つの性格やフォルムを捕らえていて、その生命力は胸を張って生きているように思え、何か晴れ晴れとした心地よさだ。死に急ぐ人間共をせせら笑っている表情を見事にとらえていた。
銭谷さんは自分描写にも秀ぐれている。私が知らぬ間に撮られている写真をよく送ってくれる。大変貴重な写真である。銭谷さんを信頼する人は多い。姓は銭谷でも銭にとらわれない心意気は、人々の心に残っていく。富士よりも気高き男、銭谷さん、いつもシャッター音が近くに来た時、無類な感激にしびれる。

2006年 美術家 秋山祐徳太子
赤瀬川晴子

横浜市生まれ

1994年 個展とモードショー ルセーヌ館(東京)
1994年 個展とモードショー ルセーヌ館(東京)
1994年 個展 ギャラリータケイ(沼津)
1995年 個展とモードショー ルセーヌ館(東京)
1995年 個展とモードショー ハクシエンホーフェ(ベルリン)
1995年 『POESIE帽子が棲む風景』出版(講談社インターナショナル)
1995年 出版記念に伴うモードショー 和敬塾本館(東京)
1996年 個展 ギャラリータケイ(沼津)
1996年 個展とモードショー マイスターザール(ベルリン)
1996年 モードショー アートスペース(ニューヨーク)
1996年 個展とモードショー 牧神画廊(東京)
1997年 新春5人展 ギャラリータケイ(沼津)
1997年 個展とモードショー 牧神画廊(東京)
1998年 個展 ギャラリータケイ(沼津)


『限りなき才能に脱帽』

晴子さんは、帽子のデザイナーとして国際的に活躍していた。ある時モデルになるように頼まれて出演してしまった。帽子のモデルは初めてのこと、しかも出版された本にまで出演してしまう。日本では前衛的に見えるデザインでも外国では大変人気がある。その外国、ベルリンにまで行ってしまうとなると少々スター気分である。晴子さんはドイツの美術家の人たちとも親交が深く芸術的評価も高い。日本に漸く帰国したと思っていたら今度はコラージュを発表するという。驚いているところに送られてきた作品の資料を見て、また驚いた。ほのぼのとしていてハーモニーがあり、突然何かが踊り出しそうなリズム感だ。これだけ独特のコラージュを見たことがない。だが見えない底力が私を圧倒するのだ。恐ろしい才能をもった人なのだ。こうゆう人は何をやっても限りなくエネルギーを開花させる。さてや、期待と不安、私も表現者の一人として、心をきめてかからないとそのエネルギーに押しつぶされてしまう。

2006年 美術家 秋山祐徳太子