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DIARY


岐阜県 飛騨市古川町
岐阜県飛騨市古川町。江戸の時代から栄えた地域である。飛騨古川駅から数分歩くと、江戸時代から残る古い町並みを見ることが出来る。

町に残る造り酒屋の玄関先には常夜灯が灯され、夜には格子窓から薄明かりが漏れる。

ちなみに「蓬莱」は古川の地酒で、少し辛口。冷酒も良いが苦手な人は燗をしても良い。飲みやすく、肩を張らずに飲めるお酒だ。古川にはもう一つ「白真弓」という地酒がある。こちらも旨い。
”古川やんちゃ”は、こんな酒を飲んでいるのだろうか。
こういった町並みはほとんどの場合観光名所としての役割が強く土産物屋が軒を連ねることが多いが、古川の町はそういった雰囲気はない。

造り酒屋の目の前には当然のようにそれを扱う酒屋がある。酒屋も気取るわけでもなく、雑然と店先を飾り、表の縁台では”親父達”が酒を飲む。話題はきっとプロ野球だろう。ご贔屓の球団の成績に一喜一憂し、”親父達”は盛り上がる。最近、見ることもなくなった「日本の親父」である。
夕方、日が暮れると瀬戸川沿いに灯りが灯る。やわらかな灯りに照らされた瀬戸川の水面を、コイの群が揺らしていく。

夕涼みに出てきていた近所の人々は、ゆっくりと家に入る。

町には瀬戸川を静かに流れる水の音が残り、長い歴史に続く一日が終わっていく。
撮影地
岐阜県飛騨市古川町

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