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POETRY
book.1

四行詩 #1

篭の中の鳥は
毎日々々空を見ています
折れた翼を羽ばたきながら
飛ぶことを夢見てます

今が宴の時なれば
集いし者には祝福を
旅立ちし者には幸福を
誰もが皆宴の時なれば

雨が降っている
冷たい冬の雨が
いずれ一つの結晶になりたいと
雨が望んでいる

朝目が覚めると
純白の服を着た街が
眼下にひろがっている
綺麗だ

白雪の上に
己の位置を示したいのなら
簡単なこと
血を流すがいい

神が創った
綺麗で
美しく輝く
地球・・・守れ

誰かを好きになるとき
理由なんていらない
理由なんて
体裁を整える言葉に過ぎない

人は誰でも言葉を使う
皆無造作に言葉を使う
だからこそ
責任を持たなくてはならない

医学の進歩は
今すぐにでも
合法的に
止めてしまうかもしれない


最も『自然』な状態は
おそらく
コンクリートのジャングルだろう

静かな夜
外へ出てみると
空から白い天使が
降りてきた

やわらかな陽射しの中に
君がいる
君の姿が
春の訪れを告げている

眠れない夜
耳を澄ますと
外は風
凍える夜

もうだめだ
ろくでもないことばかりが
ずらりとならんでいる
みんな終わりだ

街が
白いベールで覆われる
見渡す限りの白銀
美しく輝く

夜を歩いていると
すうっと
溶けてしまいたくなる
そんな時がある

18才から19才へ
規則の港から自由な海へ
でもそれは
どこか自殺行為に似て・・・

もう永いこと
夢ばかり見てきた
そろそろ
夢見ることに疲れてきている

退屈な社会の中で
退屈な生活をおくる
そこから逃げ出したところで
待っているのは退屈

暗い部屋の中で
蒼く輝く地球を想う
その姿は
神にも似て

観念の中心にいる
我々の問いに
何一つ答えてはくれぬ
神とは

人込みの中
立ちすくんでいる
そんな俺に
誰も気づかない

屋根の上の猫が
日溜まりの中にいて
こちらを向いて欠伸を一つ
一瞬の平和

慌ただしい人の波
二人は佇む
その瞬間
平和が訪れる

人が啀み合う
その横で
鳥は歌っている
醜さを

寒い夜
二人は寄り添って
闇を見つめる
やがて闇の中に・・・

夢を追っている人々は
いつだって輝いている
夢を捨てた俺には
眩しすぎる

いつだって
betterなものは
俺の意に
逆らってしまう

久しぶりに帰ってみると
今まで通りの
独りの生活
旅を夢見る

暗い部屋の中から
日の当たる世界を見る
憧れているのに
怖がっている

鳴ることのない電話を
待っている
誰からの電話をというわけでもなく
待っている

いつの頃からか
自分の居場所を求めて
彷徨ってきた
まだ見つからない

ここが俺の
一生の居場所だと思っていた
どうやら
違うらしい

相変わらず俺は
夢ばかり見ている
叶うはずもない夢
少し疲れた

考えている
いつもいつも
考えてきて
まだわからない

みんな俺に
NOと言う
俺までも
NOと言っている

愛する
愛される
苦しむ
安らぐ

彼は今
夢から目覚めた
もう束縛はされない
生という夢に

奴が死んだ
肉体は滅び魂が生まれる
俺が行くまで
待ってろよ・・・

「元気出せよ」
そう言った君の声が
いつまでもいつまでも
俺の耳に残った

いろんな事を考えるけど
結局は
頭の中で
捏ねているだけ

おそらく君は振り向かないだろう
でも僕は待つよ
一生僕の横には
君にいて欲しいから

暗い部屋の中で
考えたくはない
暗い気持ちのままで
貴女のことを

私は
「私は今幸せです」
と心から言える人が
羨ましい

私は今
誰かを愛したい
誰かに愛されたい
貴女を・・・

誰でも一人ぐらいは
花束を渡したい人がいます
今、貴女に
そして世界中の人々に・・・

己の死というものを
冷静に考えたとき
漠然としていたけれど
恐れが見えた

独りで居るときよりも
大勢で居るときのほうが
独りになる
俺の居場所がない

いつだって俺は
居場所を探してきたんだ
でも居場所なんて無いから
俺は消えるよ・・・

雪が降っている
この静けさに
この身を隠しながら
貴女のもとへ


Copyright 2003 Takashi 'kan_chan' Kanamori All rights reserved