戻る

2005年前期(1〜6月)


【2/24】

【日常】SFが読みたい! 2005年度版

「このミステリが読みたい!」と同じように、SFジャンルにもいわゆる“ミシュラン”みたいな本があるわけで、それがこの「SFが読みたい!」なわけですよ。
私はここ近年SFを読むことが多くなってきたのですが、このジャンルどうしようもなく深くて広いので省力化のために、年に一度この本を買って「さて、次はどれにしましょうかね、へへへ」と品定めをするわけです。

で、ベストSF2004国内版1位は「象られた力」(著:飛 浩隆)、海外版1位が「万物理論」(著:グレッグ・イーガン)というわけなのでした。
「象られた力」は書店で見て、とてもいい匂いがしたので随分前に捕獲して保存中です。そろそろ解凍してやらないと。「万物理論」はまあ、天才グレッグ・イーガン先生の本ですから……。ブッチギリでしょう、ブッチギリ
……となると、自分自身のベストもやりたくなるのが自明の理! ということで自分の2005年度ベスト5はコレ。

本じゃなかったり、SFじゃないのも混じってますが、まあそこはそれ。
「膚の下」は傑作。間違い無い。ただし辞書並みの厚さと、ある種の冗長さがあるので、そんなに評価は高くないのかな……と思ってたけど、ちゃんと「SFが読みたい!」の国内版では2位になってて、ほっとした。緩やかに繋がる三部作のラストに相応しい。それにしても、この人の本はなんでこんなに私を泣かせるのか。

「万物理論」は……そりゃまあ、天才グレッグ・イーガン先生の本ですから(以下略)。でも既刊の中で一番好きなのは「順列都市」かな。ハードSFならこの人の本読んどけば、まず間違いない気がする。

「復活の地」は、最新刊がいつも最高傑作の小川サンの最新作。いやぁ……セイオには燃えました! もうロリとは呼ばないよ、ごめんな!

「ロード・オブ・ザ・リング:王の帰還(以下略)」はファンタジーなんだけども。立派に完結した! 我らがオタク監督ピーター・ジャクソン、よくやった! 通常版ではなく、エクステンデッドエディションなのは、後者のほうが全然出来が良いからです。それなりの値段はするけど、中身は相当詰まっているので、コストパフォーマンスは悪くないはず。スタッフのメイキング映像なんか涙ナシには見られません。

「巌窟王」は、もうなんというか、特に言うことはありません……。完結が楽しみ。

さて、これから読んでみようと思ってるのは、既に持っている「象られた力」以外には、「グアルディア」(著:仁木 稔)。それから積読状態の「航路」とは別に、同じ作者による「犬は勘定に入れません」と「ドゥームズデイ・ブック」(著:コニー・ウィリス)、いわゆる名作の「ソラリス」(著:スタニスワフ・レム)、それから巌窟王の元ネタ、「虎よ、虎よ!」繋がりで、「分解された男」と「願い星・叶い星」(著:アルフレッド・ベスター)、師匠オススメの「氷と炎の歌」シリーズ(著:ジョージ・R・R・マーティン)。おっと、「博士の愛した数学」(著:小川洋子)もだ。

期待作は、……ついに出る!? 神林さんの「敵は海賊」のシリーズ。ラテルに、アプロに、そしてヨウ冥にまた会える! どうでもいいが、アニメ版「敵は海賊」のヨウ冥の声は伯爵(中田譲治 氏)なんだよね……見たことないけど。うおおお!
冲方 丁 氏の「マルドゥック・ベロシティ」、秋山端人 氏の「おれはミサイル」、桜坂 洋 氏の「スラムオンライン」……これは「All you need is kill」が予想以上に面白かったから。
そして勿論、グレッグ・イーガン先生の「Diaspora」も!!

……それはともかく、「アルスラーン戦記」の続編が出るらしいってことのほうが私には驚きやった。秋頃って書いてありますが、……本当かなぁ(胡乱)。