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サムライ・チャンプルー

1stシーズン:2004年5月20日、フジテレビ毎週(水)26:28〜。
2ndシーズン:2005年1月28日(再放送)、BSフジ毎週(金)25:30〜。
リアルタイムで視聴しました。(2ndシーズンは、見ていない回ばかりです。すいません)


【5/20】

第一話『疾風怒涛』

「サムライチャンプルー」リアルタイムで見ました。おもしろそうじゃん、私は好き。このままお話がおもしろかったら見つづけられると思う……木曜、深夜2:28〜とかいう超深夜だけど。

<あらすじ>
無宿浪人の「無限(ムゲン)」と浪人の「仁(ジン)」、そして紅一点の「風(フウ)」の三人が、なんだかんだあった末に出会って、フウの言う「ひまわりの匂いのするお侍さん」を一緒に探す旅に出ることになるお話。いわゆるプロローグ。なれそめ。

<感想>
時代劇? なのかな? 軽いノリなのに腕は飛ぶわ血は飛ぶわ。あと、拷問。
うわぁー。そ、その顔はなんだかエロいですよ! あと着物の“こなれた”かんじの描き方が好きでした。
ヒップホップな曲を合わせるのはどうなんでしょう? そのうち慣れるのかなぁ……ということで、公式サイトがかっこいいのと、今後の期待をこめて、星4つでスタートです! ★★★★。


第二話『百鬼夜行』

未視聴


【6/10】

第三話『以心伝心(其の一)』

これはやはり(ちょいと現代風味を混ざってるけど)しっかりがっちり「時代劇」をやるんだなぁ〜、と今回で納得。

<あらすじ>
小うるさいフウに嫌気が差したムゲンとジンが、満場一致でフウの放置を決定。お互い個別行動を取った末、対立するグループの用心棒としてそれぞれ雇われた二人。さてどーする? ついでにおいていかれたフウはどーなる!? といったところで次回第四話へ続くのであった。

<感想>
なんだかんだ言いつつやっぱりジンが好きである。「変装のために伊達メガネをかけている」という設定らしいが、はずしたほうが目立たない顔してるんじゃないかとか、色白すぎじゃねえかとか、毎回なんかサービスしてないかとか、まぁともかく。
前半何もなかったので、今回はサービスシーン無しかと安心(がっかり含む)していたら、後半やってまいりました。しかも女装。あまりにベタ。もう彼にはこのままプロ根性(?)で頑張って欲しいと思います。

ところで、このアニメの公式サイトのデザインに見覚えがあったので、仕事の片手間に調べてみると、カウボーイ・ビバップ映画版公式サイトを作った製作会社と同じフロッグネーションさんでした。やっぱり〜。シンプルなのにカッコイイところが好き。

さて、第三話は次回の第四話とで対(前後編)になってるお話なので、いいところで引いて終了。来週を楽しみに、さらに毎回サービスシーンを忘れないその心意気に感動しつつ、星五つ! ★★★★★。


【6/17】

第四話『以心伝心(其の二)』

スマン、なんつうか曜日間違えて見忘れてました。

<あらすじ>
未見なので不明

<感想>
未見なので何も書くことが……というのも寂しいので、今回は三人のキャラクターの格好について書いてみようかと。
ジンは襟元に入れてる懐紙がいいよね。いかにも神経質そうで。いろんなモノを拭いてまわってそうじゃないですか。
ただ、日本の開国当時にやってきた外国人から見ると、懐紙(今でいうティッシュペーパー)はかなり清潔で良い! という印象を与えていたようです。外国では使い捨てではなくて、鼻をかむのもハンカチを使用していたらしいので。

フウは帯の上に結んでいる兵児帯(へこおび)みたいなのがカワイイです。ひらひらしているやつね。前に結び目が来てるのは一応防犯上の理由あってのことなのかな。後ろに結び目があると、ほどかれて襲われるってこともあったらしいので。それから、着物の丈をかなり短めに着ているのも町娘風で良いと思います。

ムゲンは、規格外品なので何とも言えないよ。現代でも普通に通じそうだし……刀以外は。両手足首にある刺青とか、右眉が切れているところ(たぶん刀傷で)とか、おもしろいと思いました。

評価もなにも、見忘れてしまった自分に星一つですよ…… ★。


【6/24】

第五話『馬耳東風』

結論から言うと、今回かなり出来が良いです。いや、毎回好きですけど、今回はシナリオ、絵ともにバランスがとれていてすごく面白かった! 起きてて良かったよ、ひまわりの匂いのする人!

<あらすじ>
渡し舟の代金を稼ぐために、浮世絵のモデルのバイトをすることにしたフウ。ところがどっこい、それは罠だった。

<感想>
いくつかの複線が提示されて、最後にきちんとまとまってオチがつくのは、見ていて気持ちがいいです。全体的にギャグっぽい風味も良し。
ムゲンのアクションは相変わらずアクロバティック。フウはいつもの可愛さに加えて色っぽさまで出してました。そして今回一番静かだったジンですが、ほんの一瞬過去が覗けるシーンもあったりして、ツボはきっちり押さえてます。
他のゲストキャラも、なかなかいい味出してましたよ(十手ブレードは笑った)。

さて、今回『浮世絵』の話が出てきましたが、サムライチャンプルーの結びの絵(一番最後に出るやつね)を書いている方は、「現代の女流浮世絵画家」という肩書きを持つイラストレーター、ツバキアンナさん(※注:音鳴ります。FLASH使用重め)です。

元々漫画家さんでしたが、今はイラストレーターとして活躍しておられます。
下絵は手書きですが、着彩はパソコン上で行っているそうで、曰く「Macは現代の彫り師」なのだとか。

第五話は、絵もお話も良いです。必見。よって星五つプラス!! ★★★★★+。


【7/1】

第六話『赤毛異人』

さあ、だんだん味が濃くなってまいりました!

<あらすじ>
ついに江戸入りする三人組。先立つモノは無くても腹は減る、そんな彼らが飛びついたのが大食い大会だった。しかしそこで知り合った妙な男と、江戸観光をするハメになってしまい……。

<感想>
第一話で、一瞬現代の風景が入るカットがあるのですが、それが「(今は無き)東急東横線 桜木町駅の高架下の落書きのある場所」に違いないとずっと思っていたのです。フジテレビの番組ガイドにも

「横浜あたりの、とある宿場町からこの話は始まる」

とあったので、三人の旅の出発点が「横浜」なのはOK。
ただ、それから六話までどういう道筋をたどってるのかがワカランなぁ、と思っていたら今回ちゃんと冒頭でルートが出てきましたよ。横浜から江戸に向かっていたようです。
つまり、前回の第五話で渡ろうとしていた川は、多摩川なんだナー。

お話の前半部分は「大食い大会」で、フウが頑張ってくれて楽しかった。ジン……食細っ!

今日のシナリオに関係するネタとしては、幕末の江戸は百万都市だったにも関わらず(地方から働きに出てくる人も多かったので)人口の七割だか八割だかが男だったらしい。というわけで「男×男」というのも、そんなには珍しくなかったんだとか。

ま、ネタはネタとして、どうやら「ひまわりのお侍」探しにもヒントが出たことですし、なんかムゲンの滅茶苦茶っぷりが若干丸くなってたり、ムゲンとジンが一瞬意気投合してたり、ムゲンとフウがなんか仲良しっぽかったり、そういうとこはいかにもロードムービーっぽくて良いですね。

だんだん星がインフレ気味なので、今日は抑え気味で。星四つです。 ★★★★。


【7/21】

第九話『魑魅魍魎』

前回見られなかったので、一回飛ばしです。

<あらすじ>
箱根の関所越えをする一行。当然手形なんぞ無いわけで、ダフ屋(?)で手形を買ったりするわけだが、あっさりバレてお縄頂戴。ただし、ある仕事をしてくれれば無罪方面にしてくれる、ということになり……。

<感想>
動く動く、キャラが動く! そして(いい意味で)歪む!! 後半なんてすごい歪み具合で素晴らしいです。あ、あと背景の緑が濃くてステキでした。

話的にはギャグ回なんだと思うんですが、そろそろシリアスもほしいかな。(ギャグ回は毎回おもしろいんですけども)

しかし、このネタは大丈夫なのか。さすが深夜。まあそれはともかく、フウのサービスシーンはあるし、ムゲン立ち回りはカッコよくかつ歪むし、ジンのキレ顔も見れたので良かったと思います。今日は暑いので以上。

I can fly ! で星四つ。★★★★。


第十話『以毒制毒』

未視聴


【7/8】

第七話『四面楚歌』

……作画、が。

<あらすじ>
ギャンブルで小勝ちした一行。たまには美味しいモノでも〜と喜ぶのも束の間、スリに財布を取られてしまう。犯人を追うムゲン・フウ・ジンだが、彼らの他にも街のヤクザや同心達が加わり、追い詰められた犯人は咄嗟にフウを人質にとり、油問屋に立てこもってしまう。

<感想>
アニメ制作は大変な仕事であると思う。週に1本のペースで、静止画を一枚一枚描いて、動かしていくんだからそれはそれは凄まじく大変なのだ、というのは解る。それを毎回タダで見せてくれるっていうんだからさらに凄いんだってのは解る。でもあえて言う。

アニメは絵が命。(私的基準)

時々はっとするほど美しいカットが入……った後に激しく崩れたりするのが、またツライのですよあなた。ともかく、絵が良くなかったのです。(厳しすぎる評価なのかなぁ)

シナリオはベタだけど、ラストはこのアニメらしい雰囲気だった。
ただそれより重要なのは、オチの衝撃そのものよりも「この終わり方に対して、主人公三人がどうリアクションしたのか」ってとこだと思うのです。なぜなら、このサムライチャンプルーは「ムゲンとフウとジン」のお話なんだから。

ブッチャケそれさえあれば、主人公達よりゲストが大活躍してしまうような展開でも、「主人公達の物語」は語れるはず。
ところがどっこいフウ以外、ムゲンとジンはこのオチに対して全くノーリアクション。納得いかないですよ! ほんの一瞬でいいんだから、「うむ、ムゲンらしいな」とか「おや、ジンってそういう反応する人だったのか?」とか感じさせる瞬間が欲しかったのです。

あと、公式サイトが、全面リニューアルされた模様! 放映中に全とっかえはめずらしいのでは? ただしやたら重いのと、TopページにはFlashを使用した部分以外、中のコンテンツへのリンクが無い(テキストリンクだけでも貼ってくれ!)というようなカンジで、正直「改悪」かもしれないと思う……カッコイイんだけどね。

星二つ。★★。


【8/5】

第十一話『堕落天使』

チャンプルーでメロドラマ。

<あらすじ>
雨の降る浜松にて。橋上で出会った男女の物語。

<感想>
ジン主役で恋話、ですよ! 年上・人妻・女郎、ですよ! 女のほうが、すごい美人とかじゃないところが、またいいですよね。
確かに時代劇としては定型な話かもしれないけど、なんだかんだで私は好きですよ、こういうの。しっとり日本情緒あふれてます。

それにしてもジンはあの人のどこに惚れてしまったのでしょう。あっというまのフォーリンラブですよ。むぁ、きっかけってのは、そんなもんなのかな。

で、全編ジンだらけかというとそうでもなく。ムゲンとフウの微妙な感情もちゃんと描かれてますよー。
……ムゲンのジンへのホモ疑惑とか。フウちゃんはムゲンと仲良さそうだけど、ジンはジンで気になるのかな。フクザツですな。フウがムゲン寄りなんじゃなくて、ムゲンがフウにひかれてるように私には見えたけどね。

さて、このアニメ。毎回ゲスト声優さんが豪華らしいんですね。私全然声優知らないので解らないんですが、今回ジンの相手役は「鶴ひろみ」さん、という人。とてもうまい。ジンがまた棒読み調(キライなんじゃないですよ)だから、セリフの調子の対比がおもしろかったな。

ともかくラブ担当のジンが大変色っぽくかつ、青かった第十一話でした。星五つ。★★★★★。


【8/23】

第十二話『温故知新』

いわゆる総集編。

<あらすじ>
久しぶりの宿に泊まる三人組。フウが風呂に入っているスキにムゲンとジンはフウの日記を盗み読むのだった。

<感想>
夏休みの旅行先で見た第十二話。楽しみにしてたんですが、総集編でした……(いや悪いってわけじゃないんだけど、ごにょごにょ)先に就寝されてた方々、うるさくてすんませんでした。

ともかく、あまり言うことはないんですけど、サムライチャンプルーって本当に背景が綺麗だなあとつくづく思ったりして。過去の映像の編集の合間に入るさりげないカットが美しいのです。
あ、今回のエンディングでは曲はいつもと違う曲、使われてましたね。第十二話ってことで、大体物語も中盤。今後どんな展開になるのかなぁ。

と思っていた矢先、フジテレビでは十九話までで打ち切りの報が。なんだそりゃ。元から放映枠も無かったのかな。事情は色々あるのかもしれないが……
ともかく、見られる限りは見届けようと思います。

総集編ですから。星三つ。★★★。


【8/3】

第十四話『暗夜行路(其の二)』

二度裏切られ、二度死に、二度生き返った男の決着の付け方。

<あらすじ>
爆発炎上する船から投げ出されるムゲン。薄れる意識の中、彼は過去の幻影を見る。
一方、順調に計画を進めるムクロだったが、その裏では密かにもう一つの計画が実行に移されようとしていた。

<感想>
絵、動き、音、話のオチ、どれもよろしいです。見入ってしまいました。

前半はムゲンの回想です。過去の映像と、心象風景が琉球の歌にのせて描かれます。ともかくどの絵も美しい。
セピア調の色彩、木漏れ日、あるいは揺れる波。鳥。断片的な映像を重ねて回想シーンを作るのは基本的な手法かもしれないですが、一カットずつ丁寧に描かれてました。
背景に流れる歌もとても印象的。何と歌っていたのか知りたいです。(琉球のコトバなので歌詞がわからないよ)

後半、ジンの殺陣。正直燃えました。
一気に間合いをつめて、斬る。ここまでのテンポと動きがむちゃくちゃかっこいいのです。
シナリオ的にはこれで解決か、と見せかけてもう一ひねり。

ラストのムゲンの決着の付け方ですけども、ムゲンって厳しいけど、やさしいやつだなぁと私は思ったよ。別にヤツのことだから深く考えてるわけでは無いのかもしれないけど。
本当は相手の望んだことをかなえてやるのが(お互い)楽なんだろうけど、でもやらない。いや、やってあげないわけですよ。
つまりは、「地獄から這い上がりたければ、自分の意思で這い上がれ」ってことなのかな。

なぜムゲンがそこにこだわるかといえば、結局それしか救われる方法は無いと知っているから。あるいは今、知りつつあるから……。
まあ、そういうことであのラストシーンは「おまえはおまえで頑張れ。オレはオレで頑張ってるから」と言ってるように、私には見えましたよ。
んま、途中瞬殺されてしまった方は、気の毒だったですが……。あ、それと最後の一連のシーンでの音の使い方、凄く良かったなぁ。

フウちゃんは出番少なかったけど、一つ気になったこと。ムゲンのために持ってきた海鮮物。何か変なの混ざってたような気がするんだが、あれは一体……。

サムライチャンプルーらしいかっこよさ。文句無し。星五つ。★★★★★。


【8/26】

第十三話『暗夜行路(其の一)』

ムゲン……爆死?

<あらすじ>
あの坂を越えれば海が見える、ということで海までやってきた三人組の前に、コザという少女現る。どうやらムゲンの知り合いらしいのだが……

<感想>
地上波放送「打ち切り」で、盛り下がるサムライチャンプルーですが、フウの「ひまわりの匂いのするお侍さん」探しの旅は、海を越えれば「伊勢」というところまでやってまいりました。

さて、十三話・十四話は、ムゲンが中心のお話の模様です。 「(故郷の)琉球で一緒だった」とかいうコザという女の子と、その兄貴で海賊団の頭のムクロがゲスト。
ムゲンの出自とか、そのへんが一応明かされてみたりしますが、彼の剣はまさに「生きるための剣」だったのだなあ、と思いました。
「これが最後」の約束で、ムクロを助ける約束をするムゲンだったのだが……というところで続きは次回へ持ち越し。

ところで……なんつうか、ムクロお兄さんさぁ。その手つきは、妹のコザにするにはあやしすぎますよね。まあ、たぶんそういうことなんだろうが。

後半、ムゲンとコザが二人で話すシーンがあるのだけども、ここ、ムゲンの思ってることなんかがいろいろ解る良いシーンだったな。
コザには「フウちゃんはムゲンと一緒だから幸せだね」とか「一緒に二人で逃げよう」とまで言われたりしてますが、ムゲンはあっさり断ってしまうのですよ。
おそらくムクロとコザの関係のことは、ムゲンにも(おそらく)解っちゃいるんだとは思うんだけども、一方的な逃げに走ろうとするコザに付き合うことは、ムゲンはあっさり拒否してしまうのです。
多分ムゲンには「手前のことは手前でなんとかしろ」みたいなポリシーがあって、それがコザには手を貸さない理由なのだろう、と思う。
でも、それならなぜフウのことは守る(ちゃんと「長崎まで守ってやってるだけ」ってムゲン自身が言ったのですよ)気になったのか。

フウはコザの言うように幸せかっつうと、全然そうでもない(両親いないし金ないし)。
それでも、投げやりになったり絶望したりせず、結構真面目にバイトなんかしたりして「ひまわりの匂いのするお侍さん」探しを地道に一途にやってたりする。
それはエンディングの絵にあるような「かつての幸せの情景」が彼女を支えているからなのだろう。

エンディング曲「四季ノ唄」を作ったMINMIさんのインタビューにもあったけども、この曲は「会いたい人がいるんだけども会えなくて、でもがっかりしたりせず、いつか会えることを信じて生きていく」ことを唄った曲なんだそうだ。まさにフウの唄なのです。
この真っ直ぐさがムゲンにはとてもまぶしいものに見えて、つい手を貸してしまっている、というかんじではなかろうか。

そしてこの先、フウという女が、その真っ直ぐさを貫いて(どんな形になるかは知らないが)自分の夢をかなえた時、このムゲンとかいう若干自分の人生に絶望気味の男も、ちょっとぐらいなら自分に希望をもってもいいのかも、と思えるようになれるのかな。
まあ、しつこいようですが、地上波放送は打ち切りなんですけどね! 十七話で。

え、ジンはなぜフウについていってるのかというと、よくワカリマセン。
まあなんか追っかけられてるらしいので、都合がいいっていうのと、基本的にマジメだから「約束は守らなくては」、とか思ってるんじゃないですかー。

モモさん生きてたよ! 喰われたのかと!
お話は次回に続くっぽいので、星三つでよろしくお願いします。★★★。


【9/9】

第十五話『徹頭徹尾』

打ち切り決まってからどんどん面白くなってる、ってどういうことですかっ!

<あらすじ>
池で魚釣りをしている途中、ジンが水中に沈んだ袋を発見する。
中には小判がぎっしりと! 喜び勇んで街へ繰り出す一行だったのだが。

<感想>
サムライチャンプルー関西編はじまりはじまりー。ということで、大阪までやってまいりました。
凄かった。前回のシリアスから変わってギャグ回へ。
シナリオは普通なんだけど、テンポがとにかく良い! ちょっとルパンっぽい雰囲気もあった。
ゲストの女キャラ(くノ一!)もかわいかったし文句ないですよ! 見終わって「あーおもしろかったー」というかんじ。

それにしても、しょっぱなからジンが飛ばしてるなあと思っていたら、フウは食いすぎで変身するわ、手に手を取って遊郭に飛んでいくムゲンとジンが微笑ましいわ、ムゲンは無敵だわ、ゲストのくノ一はいい性格してるわで、なんだか今回はちょっとスゴイんじゃないですか? という勢いのまま最後まで見てしまいましたよ。

しかしジン、いいですよ。とても! なんか地が出てきたのかなア。
腰は大切にね!

フウちゃんは今回、ももさんとお留守番。
どんどん仲良くなっていく三人組に、なんだかセツナサじみたものを感じる今日この頃。
始まりあるものには、その終わりも、また。
星六つです。★★★★★★。


【9/16】

第十六話『酔生夢死 其之壱』

またもや前後編。

<あらすじ>
天狗がいる、とウワサされる山中、ちょっとした諍いでバラバラになる三人組。
弓矢に狙われるムゲン、道場からの刺客と対するジン、そして足を滑らせ谷底へ落ちるフウ! どうするどうなる、で次回へつづく。

<感想>
なんか前半はあんまり絵がかわいくなかったような……。
それにしても、ムゲンに「むっつり眼鏡」と言われてムっとするということは、ジン……さては自覚があるな。

今回ジンは道場からの刺客(=雪丸さん、ちなみに一人称は「僕」)との対決があったので、結構動いてました。悪くないけど、そんなにオオウ〜というかんじでもなかったかな。
でも、ジンも強いんですねえ。適当にあしらってます、というかんじでした。
しかし滝壷のシーンは「モリアーティー教授!?」(ホームズ最後の事件)と思ったのは私だけなのかな。次のシーンでは普通に立ち上がってたけどさ。(大丈夫なのか? あれ)

ももさんが今回大活躍(?)で、その雄姿が沢山見られたのが良かったです。モフモフでかわいい。
それからゲストキャラのオクル氏の声は、大塚明夫さんという方でした。いい声ですねえ。

ちなみにタイトルの『酔生夢死』は、

《「程子語録」から》酒に酔ったような、また夢を見ているような心地で、なすところもなくぼんやりと一生を終わること。(yahoo! 辞書)

意味深だ。

後編(そして地上波放送では最終回)へ続きます。星四つ。★★★★。


【9/23】

第十七話『酔生夢死 其之弐』

また夜が明ければお別れ。

<あらすじ>
足を滑らせたフウはオクルという男に助けられる。
一方ムゲンは見覚えの無い男達に突然襲われてしまう。松前藩の者だと名乗る彼らは、オクルという男を追っているのだというが……。

<感想>
綺麗にまとまっていました。第一部、完。そんなかんじ。
内容は「酔生夢死」の四字が示すごとくに、ですね。これ以上は特に言う必要は無いかな。
ラストは、でフウの探す「ひまわりの匂いのするお侍さん」が「仇のようなもの」であることが判明して、そのまま(いつもとはちょっと違う)エンディングへ。
美しいエンディングです。彼らの旅はまだ続くのです。

さて、この十七話をもって地上波放送(つまりフジテレビの深夜枠放送)はこれで打ち切り。
というわけなので、一応の終了記念というわけでもないですが、いつもの感想に加えてこのアニメの監督さんの前の作品「カウボーイ・ビバップ」と比べた感想もちょっとだけ書いてみよう、か、な。

なんでサムライチャンプルー(サムチャと略そう)と、カウボーイ・ビバップ(ビバップと略)を比べるかというと、それは共通点が多いから。(テレビ放送が打ち切りになる、というとこまでそっくり)
サムチャは時代劇、ビバップはSFと世界観は全然違うけど、そのシナリオのほとんどは一話完結形式。内容も、「はじめ何の関係もなかったキャラクター同士が、たまたま一緒に組むことになって、いろいろあって、仲良くなって、そして」というお話。

うむ、似ている。似ているがもちろん違うところもある。その差異が、既に終了したビバップの結末と、サムチャのまだ見ぬ結末の違いに表れるんではないか、と思えるのです。

それじゃサムチャとビバップの違いって何よ、というと、それはキャラクターの「年齢」と、そしてキャラクター同士が「共有する場の有無」なんじゃないかな……

年齢に関しては、平均を取るとたぶんサムチャのほうが8〜10歳近く若いんではなかろうか(ちゃんと計算してないけど)。
若いということは、おおむね未来を志向しているってこと。
現にフウは「ひまわりの匂いのするお侍さんを探す」という明確な未来への目的を持っているし、ムゲンとジンは、あの年のわりにはスレてるとは思うけど、過去に囚われてはいない。むしろ積極的に消化・昇華して前進していこうとする意思を感じる。
逆にビバップのキャラクターは、それぞれの過去への志向が強い。輝かしくも懐かしい過去を未来に再現させようとして、その結果……まあ、あの結末を迎えるわけだ。(ビバップのエドは若いじゃん、どうなんだヨ! となるかもしれないけど、エドはそれゆえに最終話近くでああいう行動に出たんだと思う)

それから共有する場の有無について。まずサムチャに関しては、共有する場というのは無いに等しい。彼らはいわゆる根無し草なので、仲間の「輪」はあっても、共有する「場」は無い。だから、彼らは軽やかだ。旅から旅へ、想いを後に残すことはほとんどなく、先へ先へ進んでいく。
逆にビバップでの共有する「場」は彼らの船(本当はジェットの船なんだけどさ)であるビバップ号そのものだ。話数が進むにつれて、ビバップ号には彼らの想い出が蓄積されていって、やがて「家」そのものになっていく。だから彼らの話は重い。そしてその「場」の崩壊には、激しい痛みを伴う。

と……まぁ、別にどっちがいいとか悪いとかじゃないけども、(個人的には重い話のほうが好きかもね)でも、未来を志向しているサムチャだから、そのラストは、(どんなラストだとしても)さわやかなラストになるんじゃないかと思ってます。ん、期待もこめて。

まあいずれにしましても、「放送枠もままならぬ故」本日にて、とりあえずの終了。お別れです。

続きはBSかDVDで。★評価は……うん。再会する時までにとっておきましょうか。
to be or not to be? continued.


【2005/2/1】

第十八話『文武両道』

セカンド・シーズン

<あらすじ>
安芸へやってきた三人組。『昔、世話になった』という道場へ向かったジンだったが、昔日の面影今いずこ。そこは剣術ではなく、タギングに夢中になっている恩師の息子達のたまり場になっていた。
一方ムゲンは、字が読めないことをフウに指摘され、一念発起!? 文字を習い始めるのだが……

<感想>
フウが、ムゲンが、ジンが……あの三人組が帰ってきた!!
去年、とつぜん打ち切りで終わった地上波版サムライ・チャンプルーが、BS-フジで再開です。

所は安芸(広島)。名物のお好み焼きが出てくるんだが、おしながきに『もちチーズ』と書いてあるのはいかがなものか……時代劇でチーズって何だ! チーズって!! と思っていたら、塀や壁に描かれた極彩色のストリート・アート? が出てくる出てくる。はぁ、タギングって言うんですね……いやいや、だから時代劇でタギングって!? と再開しょっぱなから激しくチャンプルーしてました。

ジンの無表情声は、相変わらず妙な味があったし(めがねかけてない、若ジンもかっこよかったですよ)、広島城のシャチホコに足かけて、ポーズをとるムゲンは相変わらずアホ……だったけど、字が読めないのを克服しようとするあたりは、なかなかがんばりやさんだな! と思ったりしました。
フウはとりあえず、どのシーンでも何かしら食っていた、という印象があるんですが……デブフウ再来か?

何はともあれ再開バンザイ
モモさんも沢山出てきたし、星五つで。★★★★★。