そば打ちに挑戦してみましょう。
【準備するもの:材料】
★そば粉(並粉・二番粉そば粉)500g、打ち粉200g、水250cc
水の量は粉の重量の約50%、粉の性質や気象条件により変わりますが、目安は約46~52%です。
【準備するもの:そば打ち道具】
木鉢、のし台、のし棒、駒板(小間板)、そば切り包丁、保存容器
そば打ちの順序とそば打ち方法
初めてのそば打ちに挑戦!
下にそば打ちの写真を順序良く並べて説明をしていますので、参考にして下さい。
【準備】そば粉500g、水250ccを計って準備をする。器の量は除きます。そば粉の重量を計る時は、器の重さとそば粉の重量を加えた重量で測って下さい。
【水回し】そば粉を木鉢に入れる。【水入れの準備】木鉢の真ん中に山を作り、てっぺんに穴をあける。次に水入れに入る。
【第1回水入れ】てっぺんの穴に全水分の80%(200cc)の水を入れる。木鉢に水が当たらないように注意する。粉全体に水が回るように、指を立て、力を入れないで、ゆっくりかき混ぜる。
【第2回水入れ】だまをほぐし、粉全体が細長いパン粉状態になっ たら、残りの水の半量(250cc、全水量の10%)を全体に行き渡るようにくわえる。木鉢に水が当たらないように注意する。 再び、ゆっくりかき混ぜる。
【第3回水入れ】小さな固まりが出来始めたら、さらに残りの水の半量(12~13cc、全水量の5%)を全体に行き渡るようにする。 鉢の壁に粉が残っているようだったら、残りの水を適量、あるい は全水量を、手のひらにとって混ぜ込む。小さな固まりが出来始める。
【小さな固まりをころがす】力を加えず、小さな固まりを転がす ようにしてかき回す。小さな固まりが段々くっつき始める。第1 回の水入れから小さな固まりがくっつき始めるまで水分が適量だと10分位かかる。こうなるまで、ゆっくりかき混ぜる。
【大きな固まりになる】小さな固まりがくっつき始めると、あっという間に大きな固まりになる。少量を皿の形にしてみて、 端が割れるようだったら、残りの水を入れるか、霧吹きで水をかける。小さな固まりが無くなったら、1つにくくる。
【練る】くくった生地を、鉢の壁のカーブを利用して、両手のひらにつけ根に体重をかけて練る。鉢の壁についている、そばの粉なども生地へくっつかせる。
練り始めの生地は、白い粉の部分が混ざっていて肌が粗い。そばの肌がザラザラする感じ。まだ、空気の穴が見える状態です。
【さらに練る(面出し)】水分が均等に回って、白い粉の部分がなくなるように練る。粗かった肌が段々滑らかになる。
【菊練り】生地の中の空気を抜いたり、表面のしわを延ばしたりするように練る。左(右)手で生地を回しながら、利き手の親指で生地を中心に向けて押しつけるようにする。50~100回位練り返す。
【菊練りの終了】生地の表面が、つやが出て滑らかになれば、練りは終了。まわりのそばのカスやゴミなどをふるいにかけて清掃して次の準備に備える。
【へそ出し】菊の花びら様のしわを、両手で包み込むようにして1ヵ所に集める。両手の親指のつけ根でしわをあったほうを押さえ、鉢の壁のカーブを使って転がしながら円錐状にしていく。
【空気を抜く】へそを下にして、手のひらで生地を押し付ける。裏返して残ったしわの部分は指で押して、完全に空気を抜く。
【延す】のし台に打ち粉をふって生地をのせる。その上に生地をのせて生地の上に打ち粉をふるう。
【丸出し:(手のし)】利き手の手のひらのつけ根で生地を押し付けたら、左(右)手で、生地を少し回転させ、また押しつけて回転させる作業を繰り返し、きれいな円盤状にしていく。手の幅が2つ入る位の大きさ(直径約20cm)にする。
【丸出し:(棒のし)】生地に打ち粉をふるい、のし棒を中心よりやや手前におき、のし棒を前方に押し出すようにして延す。直径約30cm位延す。
【角出し(巻き取り)】生地に打ち粉をふり、手前の生地をのし棒にかぶせ、たるみの無いように巻き取っていく。巻き取ったまま手前に引き戻し、そのまま向こう側に軽く力を加えながら転がして、引き戻す。転がして引き戻す作業を3回ほど繰り返す。
【角出し(180度回転)】一方向3回ほど繰り返したら、生地を巻いたまま、180度回転させ、生地を広げる。再び手前から巻き取り、前と同様に3回ほど延す。
【角出し(90度回転)】次に生地を巻いたまま、90度回転させて生地を広げる。横長のひし形になっている。手前からのし棒に巻き取り、手前に引き戻す。そのまま向こう側に、軽く力を加えながら転がして、再び引き返す。この作業を3回ほど繰り返す。180度回転させて、同様に延す。
【角出し終了】4方向に同じ回数延し終わると、生地はほぼ正方形になる。時間を置かないで次の作業に進む。時間を置くと、端のほうからそばが乾いていく。
【肉分け・幅出し】角出しの最後の延しが終わったらのし棒に巻きつけたまま45度回転させて、生地を広げる。打ち粉を振ってのし棒を転がして生地の凹凸を修正する。爪で生地に傷をつけないように、手は軽く握って(猫手)、手のひらのつけ根でのし棒を押し転がす。上半分をまず延し、のし棒に巻き取って180度回転させ、残り半分をのばし、長さを75cm位にのばす。
【本のし】75cmにのばした生地を、のし棒に巻き取って90度回転させて広げる。打ち粉を振って、生地を手前からのし棒に巻き取って、一方向にのばし、厚さを1.2~1.5mmにする。 生地が薄くなっているので、破らないように注意する。
【たたむ 2枚重ねにたたむ】生地を巻き取ったのし棒を90度回転させ、生地を広げていく。半分まで広げて折り返し、2枚重ねにする。
【6枚重ねにたたむ】打ち粉を振って、手前の2枚重ねの端をのし棒に巻きつけ、3分の1折る。打ち粉を振って、向こう側の端をのし棒に巻きつけ3分の1折って6枚重ねにする。延し目方向に切れるようにたたむ。
【切る】打ち粉を振って切る。生地同士がくっつかないように、全面に打ち粉を振る。写真はのし台から切り板へ移してからですが、どちらも打ち粉を振るう。
【のし棒に巻き取って切り板に移す】のし台から切り板へ生地を移動する為に、のし棒に生地を巻き取る。生地を広げたまま、あるいは折って移動すれば、切ったりしわを作ったりして生地を傷めるので、必ずのし棒に巻き取って移動する。
【生地を切り板に広げる】切り板と区別していない場合は、のし台に広げる。のし棒に巻き取った生地を半分まで広げ、残りは折り返して2枚重ねにする。
【生地を3等分に切る】折り目から3分の1の位置に包丁を入れる。3分の1ではなく、お好みでもよい。出来上がりのそばの長さになるから。
【3枚重ねる】3分の1に切った上の生地の端を両手で持って、右方向に引っぱって3枚重ねる。なぜ3分の1?ここの長さが最後に出来るそばの長さになる。
【切る】駒板を生地の端に揃え、包丁を駒板の枕にぴったり沿わせる。包丁を斜めに傾けて駒板を2mmほど左へずらす。駒板の枕に沿って包丁をまっすぐ下ろす。再び包丁を斜めに傾けて駒板をずらして切る。包丁の重さで切るように、軽く包丁を押すようにする。駒板にのせた手は、押さえつけずにのせる程度にし、手で板をずらさない。
【包丁で口開けし打ち粉を落とす】切り終わったら包丁で1人前ずつすくい上げる。1人前分の麺を片端持って、軽く振って打ち粉を落とす。
【保存容器に入れる】1人前分を、あとで取りやすいように、軽くねじって容器に入れる。中指を入れて輪になるようにするとよい。そばは乾燥しやすいので容器に入れたら、密閉する。ラップ等に包んで保存してもよい。すぐに食べないなら、冷蔵庫に入れておく。夏場は外気温と冷蔵庫のの気温との差があるため、水滴がつくので、容器の中(そばの上に)に吸い取り紙等を入れておくとよい。これで、そば打ちの出来上がり。
【茹でる】
大きめの鍋を用意し、多めのお湯を沸騰させて、1人前の麺をほぐしながら入れる。最初は火力は強火にする。麺は必ず1人前ずつ煮ること。そばをほぐす時は、菜箸で静かにほぐす程度にして、強くかき回さない。再沸騰してきたら、火力を弱火にする。指し水は温度を下げるので指さない。煮る時間はお好みで。茹ですぎるとコシがなくなり、切れやすくなる。麺が太い場合は、茹でる時間を長くする。つなぎを入れた場合は、茹で時間は長くする。
【面水をかける】
そばが茹で上がったら、揚げざるで麺をすくって、間髪入れずにすぐに冷水をかける。そばが冷たくなるまで、余りかき混ぜない。そばが冷たくなったら、ぬめりを取る程度に静かに洗う。水を取り替えて軽くもみ洗いする。
【化粧水をかける】
最後にもう1度冷水をかける。氷水を入れた冷水だとそばがキュッと締まる。
【盛り付け】
そばの水気を取って器に盛る。そばの出来上がり。さぁ!どうでしたか。自分で打ったそばは、美味しいものです。また、頑張って下さいね。