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その後の経過>年表はこちら
そもそも”胃がん”とは
胃の粘膜内の分泌細胞や、分泌液の導管にあたる部位の細胞から発生する悪性腫瘍の総称で、5、60代の男性に多く発症し、日本人の死亡原因の第2位。 (1位は肺がんになりました。)



胃がんの発見
癌と診断されたときのわたし
  • 性別
  • 血液型
  • A型 Rh+
  • 身長/体重
  • 152.5cm/47.5kg
  • 診断日
  • 2001年9月28日
  • 診断内容
  • 早期胃がん
  • 発見理由
  • 会社の健診による胃カメラの結果。自覚症状なし
  • 病院の対応
  • 診断を下した医師より、セカンドオピニオンをすすめられる。その結果、最初の病院とは違う病院で手術をおこなうことに決定。




    術前の診断
    手術前に、主治医から説明された内容です。
  • 病名
  • 早期胃がん
  • 癌の種類
  • 粘液産生癌低分化腺癌
  • 手術内容
  • 胃全摘、脾臓、胆嚢摘出、リンパ節1群〜2群摘出、3,4はサンプル採取
  • 手術内容の説明など
  •  入院診療計画書という書類に、病名や手術の内容などを書きながら、主治医と担当の看護士さんの三人で話をしました。わかりやすいように図説をしてもらい、納得をした上での手術になります。
     胃カメラの写真より、癌の位置は胃の上部。提案された手術内容(いわゆる拡大手術)については、 一応、「全摘じゃないとダメなんですか?」と抗ってみましたが、年齢が若いこと(若いと転移しやすい)、”たちの悪いタイプ”(先生は”悪い顔”ともおっしゃっていました。胃の裏側で癌が広がっている可能性がある。)の癌なので、多めに取ったほうが安心ということでした。
     リンパ節1群〜2群と脾臓摘出の理由は、転移の可能性が高いから。胆嚢摘出の理由は、胃とその周りの迷走神経を取ることで働きが鈍くなり、胃を取った半数の人が胆石ができるから。という説明を受けました。




    術後の病理診断結果
    手術後に主治医から説明された内容です。
  • 癌の種類
  • 印鑑細胞癌
  • 病期(ステージ)
  • ステージT(Tといっても、Tbぽいです)
  • 胃壁深達度
  • sm2/癌が粘膜下層にとどまり、固有筋層に及んでいない
  • リンパ管浸襲
  • ly1/軽度侵襲が認められた
  • 静脈管侵襲
  • v0/認められない
  • リンパ節転移
  • n0/認めない
  • 口側切除断端
    癌浸潤の有無
  • ow(-)/認めない
  • 肛側切除断端
    癌浸潤の有無
  • aw(-)/認めない
  • 手術
  • 空腸ポーチ・ルーワイ吻合による代用胃再建
  • 投薬
  • なし(うがい用イソジンをもらっただけ)




    その後の経過(2003年4月現在)
    手術後の経過、体調など。
  • 体重
  • 2003年6月現在 43kg(今までの体重max:45kg/min:40kg)
  • 食事
  • 生ものよりも、油ものが苦手。ラーメン、揚げ物付加。そして、食べ物の好みが激変!
  • ダンピング
  • 食べるスピードが早すぎたり、たくさん食べすぎるとなります。
  • 逆流
  • 眠る前2、3時間前に食事を終わらせないと、未だにネゲロしそうに・・・(涙)
  • つかえ
  • 術後半年まではよくつかえていたようです。(本人はつかえときづかず)今はなし。
  • 貧血
  • 術後1年半年でHbが9.8に。でもフェロミアで解消。その後は、食事に気をつけたら大丈夫!
  • 通院
  • 半年に一度、手術をしてくれた先生を見に行きます。
    検査項目は、腹部を超音波検査、血液採取、肺や胃のあたりのレントゲン。
    投薬はないけど、ビタミンB12と葉酸の注射をします。(アセロラドリンクみたいな色)
    〜年表〜
    年月 できごと 対策など 体重/Hb
    2001
    10/02
    早期胃癌(ステージ1b)
    胃全摘、脾臓、胆嚢を全摘出。
    リンパ節は第2郡まで摘出。
    術後の食事は一口ごとに100回噛み、一食に約3〜40分かけて食べることを目標にしていた。水分は口の中で温めてから少しずつながしこむ。
    体重:47kg
    Hb:13.5g/dl
    2002
    04/02
    ・術後半年
    検診の予約をしていなかったため行かなかった。
    代わりに癌を見つけてくれた病院へ行ったみたが、先生と気が合わないのでやはり秋には富総へ行くことにする。 体重:
    Hb:
    08/下旬 ・術後10ヶ月
    体重が下げ止まらず。それがすごく怖くて、数字に過敏になった。
    食事以外にカロリーメイトを1日1本飲んでいた。週末はでかけない。夜は23時前には眠るなど、体を休めるようにこころがけていた。 体重:38kg
    (最低体重)
    10/02 ・術後1年
    検査内容は、血液、尿、腹部エコーと胸部レントゲン。
    ビタミンB12と葉酸の注射。
    術後半年からウォーキングを開始して、ほぼ毎日30分は歩くことを続けている。あとはダンベル体操。プールは寒くて断念。。。 体重:40kg
    Hb:12g/dl
    2003
    04/02
    ・術後1年半
    検査内容は同じ。
    ビタミンB12と葉酸の注射。
    術後初めて水分をごくごく飲んだ。
    鉄欠乏貧血で、鉄剤を処方される。飲むと便秘になるよ!いやーん。
    体重:42kg
    Hb:9.8g/dl
    10/02 ・術後2年
    検査内容は同じ。
    ビタミンB12と葉酸の注射。
    鉄剤は飲まずに、明治ラブなんかでがんばる。 体重:42kg
    Hb:10.3g/dl
    2004
    04/02
    ・術後2年半
    検査内容は同じ。
    ビタミンB12と葉酸の注射。
    胸の痛みに悩まされる。月に2回くらい狭心症みたいな痛みが起こる。原因不明。逆流などで食道が焼けているのかも?心臓は異常なしだった。 体重:43kg
    Hb:10.7g/dl
    10/02 ・術後3年
    検査内容は同じだが、代用胃を見たいと言ったら、胃透視追加。
    ちょっと赤血球肥大気味だった。Hbが持ち直している。体重も持ち直しすぎ。
    この頃から食べすぎ傾向に。。。
    体重:44kg
    Hb:11.4g/dl
    2005
    04/02
    ・術後3年半
    検査が減った。
    検査内容は、血液、尿検査のみ。
    ビタミンB12と葉酸の注射。
    半年前の赤血球肥大気味は、勝手に治っていた。Hbも安定。 体重:45kg
    Hb:11.4g/dl
    10/02 ・術後4年
    検査内容は半年前と同じ。
    ビタミンB12と葉酸の注射。
    食べ過ぎると代用胃がちゃんと機能しないといわれた。とほほ。でも、腸の調子はとてもよい。自分にあったヨーグルトを見つけるべし! 体重:45kg
    Hb:11.4g/dl




    用語の解説(参考&引用:国立癌センター愛知県がんセンター
    早期胃がん
    胃がんは粘膜から発生し、徐々に胃の壁の深くに入って(浸潤といいます)いきます。この浸潤が粘膜下層までにとどまっているものを早期胃がん、これより深くに入っているものを進行がんといいます。当然、早期胃がんの方が転移や再発の率は低いですが、進行がんでも手術で取り切れれば、治る人もるので、かならずしも「進行がん」=「不治の病」というわけではありません。
    粘液産生癌 よくわからないのですが、低分化腺癌の一種?
    低分化腺癌
    もともと分裂する能力のある幼若な(小さくてN/C比の高い、ほとんど分化していない)細胞が、どんどん増えていってしまいます。 低分化な癌ほど、ばらばらになりやすく(転移もしやすく)、手強い相手となります。
    印鑑細胞癌
    低分化腺癌のうちの粘液産生型であって、腺腔形成能は乏しいが、この癌細胞はその細胞質内に粘液を産生・充満し、その結果、核を一側に押しやるために印環細胞型を呈する癌です。
    セカンドオピニオン
    セカンド・オピニオンとは、今かかっている医師以外の医師に治療方針などの意見を聞くことです。世の中には保守的であったり、革新的であったりいろいろな医師がいます。一人の医師だけではなく、ほかの医師の意見をたずねることで、違った治療方法がみつかるかもしれません。
    病期(ステージ)
    がんの進行状態をあらわす。
    がんが胃壁のどこまで浸潤しているか(深達度)、リンパ節転移がどこまで及んでいるか(リンパ節転移程度)、リンパ節以外の臓器への転移(遠隔臓器転移、腹膜転移、肝転移など)の有無などによって、4つの病期(ステージ)に分けられ、胃がんの場合、ステージTは早期のがん、ステージUは軽い進行がん、ステージVはかなり進んだ進行がん、ステージWは末期のがんということになります。
    胃壁深達度
    がんが胃壁のどこまで浸潤しているかをあらわす。
    粘膜下層をsm1とsm2と二等分し、浸潤の深いほうがsm2です。
    リンパ管浸襲 胃壁内リンパ管への癌の侵襲の有無および程度
    静脈管浸襲 胃壁内静脈への侵襲の有無および程度
    口側切除断端
    癌浸潤の有無
    手術時診断による口側切除断端における癌浸潤の有無
    肛側切除断端
    癌浸潤の有無
    手術時診断による肛側切除断端における癌浸潤の有無
    空腸ポーチ・
    ルーワイ吻合
    十二指腸断端を閉鎖し、残胃または食道と空腸(十二指腸の次に来る上部の小腸)を吻合する方法。
    わたしの場合、そのポーチが二重に作られているそうです。それについて母は「これから何十年も生きる方なので頑丈に作りました。」という説明を先生からうけたそうです。
    ダンピング
    胃全摘、または胃の幽門(出口)側胃切除の場合、(代用)胃の出口が開放状態なので、食べ物が食後ただちにどんどん小腸へ流れ込み、消化吸収されます。そのため血液中の血糖値が食後急上昇しますが、血糖値を下げるホルモンであるインシュリンが大量に分泌され、一定時間後には血糖値が下がりはじめます。しかし、そのころには食べた食物の糖源はすでにほとんどが吸収された後ですから、血糖値はどんどん下がってしまいます。
    食後2〜3時間のころに突然脱力感、冷汗、倦怠感(けんたいかん)、集中力の途絶、めまい、手や指の震え、まれですが、ひどい場合は意識が遠のくようなことまでおこります。
    これを後期あるいは晩期ダンピング症候群と呼びます。
    逆流 胃の上部を切除すると、胃の入り口の逆流防止機能がなくなるため、腸液や胃腸の内容物が食道に逆流し、化学的なやけど(逆流性食道炎)を起こします。枕を高くして眠るようにしていましたが、よく逆流したので食事は就寝の2時間以上前に済ませるようにしています。
    つかえ
    胃全摘や胃の噴門(入口)側胃切除後は、食道に小腸がつながっています。そのため、食物が早く流れる食道と、食物などがゆっくり行ったり来たりしながら少しずつ流れる小腸のつなぎ合わされた吻合部では、いったん食物が滞ることはしばしばあります。時間とともに食物の流れがよくなりますが、あわてて食事をすると食物がひっかかってしまい、吐いてしまうことや苦しむことがしばしばあります。