杉山流鍼治講習所

杉山検校遺徳顕彰会の
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 小川町邸の後、本所一つ目弁財天社内に開設(江戸時代後期より本社二の鳥居の手前、南側に四間余り五間の教育施設)。 この場所は、杉山和一が徳川綱吉から拝領した。現在江島杉山神社(東京都墨田区)
 1682天和2年9月18日)家塾を改め杉山流鍼治導引稽古所。 これが世界の教育史上特筆すべき初の盲人教育。アユイによる視覚障害者教育(パリ・1784年)より100年前のことである。
 1693年(元禄6)、本所一つ目の地を拝領した。そこに弁財天社を建立する。
 1768年前後(明和年中)鍼治講習所を小川町より移築(25代若村検校)。
 1871年(明治4年1月3日)徳川幕府倒れ盲人官職廃止され、太政官布告で鍼治講習所廃止(二百年続いた)された。
 杉山流鍼治導引稽古所から、和一の職を次ぐ弟子の三島安一は江戸近郊および諸国45箇所に講堂を増設し、杉山流鍼術を日本国中に広めた。三島の門下からは島浦和田一が出て「杉山流首巻選鍼論」を著しその子(直秀)も職を継ぎ、以降、鍼術は医者の業となったのである。
 講習期間と内容」
・初期教育(〜18歳位)按摩・ 鍼各3年(計6年)基礎教育 杉山三部書 (療治之大概集・選鍼三要集・医学節要集)が教科書。
・中期教育(〜28歳位)現在 の管鍼法の技術レベルまでの教育杉山真伝流の表の巻が中心となる教科書。
・後期教育(〜32歳位):杉山流鍼学を他人に伝授できるまでの教育杉山真伝流目録の巻物一巻(真伝流の表の巻・中の巻・奥龍虎の巻)教科書。終了時には門人神文帳一冊伝授。
・最終教育(〜50歳位):杉山真伝流秘伝一巻が伝授。肝心の和一の管鍼術や奥儀は、後継者に工夫し「杉山真伝流秘伝」として一般門人には秘密にされ、技能の進んだ者にのみ口伝として伝授されたようである。  江戸幕府の診療科目は本道(内科)・傷科(外科)・鍼科・口科・眼科・小児科・産科で、盲人では山川検校城管が徳川三代将軍家光のもとで鍼医。杉山て仕えたものは9人で他に諸大名に五名が鍼医師として登用された(唯一の晴眼者栗本杉説は元禄5年寄合医師、6年奥医に)。

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