Posted by M on 2006/04/20 22:15:18: In Reply to: 和紙逍遥 Posted by yama on 2006/04/20 22:04:12:
レスが遅くなり恐縮です。 和紙逍遥・・・和紙への熱い想い、伝わって参ります。 ここだけの話、安物のビニール・クロスを貼り付けているよりも、いい襖を作りたいと思っています。 杉の木と和紙の臭いが大好きです。下張りを繰り返したり、緊張しながら、上張りを張り込んだりする時は至福の時間です。 しかし現実は、パルプ三昧の偽和紙しか貼れず、それより下の偽印刷和紙を貼ることも増えてきました。 ピラミッドの頂点に近い処だけでしか使われていない、本当の和紙を使った仕事が、それを扱える数少ない我々職人の手に降りてきてくれることを切望しています。 そして、値の崩れたクロス工事同様下がり続けている、我々表具業の職人の地位が少しでも向上する努力をしなければならないと思います。 昨日読売新聞のチラシに、 ふすまはり替 一枚780円(手間、材料、配達込み) 新鳥の子高級和紙 三日間限り(先着30名) 親子二人でこだわりをもって仕事しています 障子はりかえ 1600円 母が水できれいに洗ってふき掃除 しています アミ戸一枚3500円 父もがんばっています チラシ広告は全部母が作りました というのが入っていて、失笑しました。 ここまで、自分の仕事の評価額を下げて、親子の義理人情だけで仕事を取ろうとするお能の方が、襖や障子はそんなもんでできるんだという、社会に不適正な価格をインプットされるだけでも不愉快なのです。 和紙・・・ 日本の自然気候風土で生まれた世界に類をみない、丈夫で美しい、素晴らしい紙・・・大切にしたいものです。 高くてもそれだけの価値のあるもの。
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