ウェブ拍手用 ミニSS 【おうちにおともだちがきた】「おっじゃまっしまーす!」 お昼がすぎて、夕方になろうとお日さまがかたむきかけてきたころ。 そう言ってはじけるように家の中に入ってきたのは 外はねの髪型をした男の人だった。 「あ、ネコさん」 「ヒドい! ヒドいぞちゃん! オレには菊丸英二って名前がちゃんとあるんだかんなっ!」 このネコさん……エージお兄ちゃんは周助兄ちゃんと同じクラスのおともだち。 学校帰りにうちによることがあって、おはなしすることも多い。 「ホントかわいいよな〜ちゃんは。なんで不二の妹なのさ?」 「べつにえらんでうまれたわけじゃないです」 「そっか〜そうだよな〜。じゃ、うちの妹にならない?」 「けっこうです」 エージお兄ちゃんは、よくこうやって私のことをからかう。 「このチョコあげよっか?」 「はいあげたー」 といってチョコを上にあげたり 「うわーちがでた! ちがでちゃったよー」 「ほら、ちー」 といってジャンケンのチョキをだしたり。 もう。ぜったいひっかからないんだから 「ねーねーちゃん。シンデレラって十回いってみな」 また、なにかたくらんでる。よし、ぜったいにひっかからないぞ! 「シンデレラ? シンデレラ、シンデレラ、シンデレラ、シンデレラ、シンデレラ シンデレラ、シンデレラ、シンデレラ、シンデレラ、シンデレラ」 「はいそこでクイズ! 毒リンゴをたべて王子様に助けられたのはだれでしょう」 「お、おやゆびひめ!」 ………………あれ? 「……………ちゃん。ごめん。オレのまけだよ………」 「英二。うちのに勝つのは、まだ早いよ」 いつのまにか後ろに立っていた周助兄ちゃんがそう言った。 *あとがき* ボケボケ対決。 あの、こういった遊びって結構ありますよね。 「ココアっていったらコーヒー」とか。「きいろ」っていっちゃいけないとか。 よく私もだまされたものです。 <<戻る |