専門家会議メンバー3者の言説「クラスター対処をしとけばコロナは終息する」


日経サイエンス2020・05号(p40p45)、題して「新型コロナウイルス感染症座談会/私たちはどう闘うか/専門家会議メンバーが語る日本の戦略」からのピックアップ。座談会の日付は226日、座談会メンバーは尾身茂、脇田隆字、押谷仁(無意味な学歴・背景等は省略)


この記事のなかで、3者はいろいろ言っているが、タイトル「私たちはどう闘うか」であるから、彼等の言葉からその部分をピックアップする。ここに、彼等による言説が日本延いては世界に対して負わなければならない罪が浮上する。


脇田

「しかし一方で様々な病態の患者がいて、しかも症状がほとんどない人もいて、そういう人も感染源になる可能性があるとなると、こういった感染症を封じ込めるのは非常に難しい(p40)


尾身

「今回の病気の特徴は、4〜5日から一週間くらい軽い風邪様の症状が出てきて、治る人がほとんどだけれども、一部の人はだんだん悪くなっていくというものです。この状況でなるべく早く発症をつかむには、4日ほど熱が続いたらすぐに相談をし、必要になればPCR検査をするのが適切です(p40)




押谷

「たとえば、シンガポールはPCR検査のキャパシティーがすごいです。人口が約500万人で東京23区の6割くらいしかないのに、ほとんど全ての病院でPCRのシステムを持っている。そのため、感染経路を最初から可視化できていました。…中略…一時は我々も完全に感染連鎖を見失っていたんですけれども、2月13日以降急速に連鎖が可視化されるようになりました。日本は香港やシンガポールよりは若干遅れましたが、手遅れになる前に可視化できていると思います(p41)」




押谷

「中国のやっているのは19世紀の対策です。だから、私たちとしては、21世紀の考え方でこれを制御できないかということを考えています。理性的にみんなが行動し、社会機能を止めることを最小限にして感染拡大のスピードをいかに抑えるかということです(p42)


尾身

「公衆衛生学、あるいは疫学的な情報は少しずつ集まっています。それに基づいた合理的な方法でやれば、日本では人々の動きを全て止める必要は今のところないといえます(p42)


押谷

「今クラスターと呼んでいる、1人の人が10人や20人単位に感染させる現象がおきていないと流行にはならないはずなんですよ。クラスターが繋がっていくことで大きな流行が起こる。それ以外の、1人から限られた人数だけにうつるような大半の感染連鎖は、自然に消滅していくんです。もちろんそこでも二次感染くらいまでは起こり得ますが、全体の流行という観点で見るとそれはあまり大きな問題にはなりません。だから、クラスターを見つけて対処するという作業をすればいいということに、2月の半ばごろに突然気がつきました(p42)


司会

「今後クラスターの可視化が全てできれば、それは終息に向かうという判断でいいのでしょうか?」


押谷

「今は、感染の拡大を終息の方向に向かわせられるチャンスがあると思っています。どこかに大きなクラスターがあったり、クラスターの連鎖が既に起きていたりする可能性もあるため、注意深く見ていく必要がありますが、かなりの確率でこれを終息に向かわせることができる可能性があります(p45)


脇田

「(感染研は)もともとの成り立ちが病原体研究から始まっているからその点は非常に強いんですけど、やはり疫学のところはそれほどまだ強くない…中略…弱いところはわかっているので、これから強化していきます(p45)。」


尾身

「これからいろんな努力をして効果が出れば、感染者数の増加をかなり抑えるということも可能だと思っています。あと、感染症対応の最終的な評価は死亡率で決まりますp45)」




ピックアップ作業は以上である。この作業をしている最中、怒りで私の心臓はパクパクし、気分が悪くなった。この記を書いている4月10日、彼らの予言どおり新コロナは終息したかどうかは日本の現状が真実を語っている。いろいろな意味で疲れた! 3者の言説に対していちいち反論する価値はない。